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【ケーちゃんとゲンさん】
ここは日の出湯
町の小さな銭湯です
銭湯の入り口でのびをするゲンちゃん
ゲンちゃんは白い割烹着を着た女装男子
ゲンちゃん「今日も一日よく頑張りました〜!さ、お片付けお片付け」
ぼろ自転車で通りかかるケーちゃん
ケーちゃんは荒川沿いのホームレス
ケーちゃん「よぉ!ゲンちゃん!」
ゲン「あらぁ!ケーちゃん!」
ケー「これこれ!」
ケーちゃん荷台から桜の枝を降ろす
ゲン「あら!ケーちゃんそんな事しちゃダメだよ!」
ケー「ばっかやろう、俺が折るわけないじゃないかよぉ! なんか近所の大学生が騒ぎの末に折っちゃって!ポリ公来たからそいつら返して俺が代わりに謝ったんだよ。ヨコさんだったから色々察してくれてさ。折っちゃったもんはしょうがないから持って帰れってさ。」
ゲン「あ、なんだそうだったの〜。まぁ大学生も随分やんちゃなのがまたいたもんだわね」
ケー「俺が持っててもしょうがないからよ。ここに飾ってみんなでみてもらおうと思ってよ」
ゲン「あらぁ!うれしい事言ってくれちゃって〜!みんな喜ぶわぁ!しまい湯まだ残ってるから入っていきなよ」
ケー「えぇ、、、良いよ俺は、、、。」
ゲン「いいからぁ!」
ゲン無理やりケーちゃんを中に押し込む
ゲン「今日はススム君福島帰っちゃってて手が足りないのよ、ついでに手伝ってってよ!」
ケー「そうか、、、なんか、、、すまんね」
ゲン番台に座ってお金を数えてる
風呂場にいるケーちゃんの声だけが聞こえる
ケーちゃん「うぉぉおおおおお!!!」
ゲン微笑む
風呂場
ケーちゃん「一か月ぶりだぁあ!!お湯っていいなぁ」
涙ぐむケーちゃん
番台
ゲン「しまい湯ならいつ来たっていいんだよ!」
風呂場
ケーちゃん「いいよぉ、俺はぁ」
番台
ゲン「タダって言ってないよ!掃除手伝って帰ってくれりゃいつだっていいよ!」
風呂場
ケーちゃん「違うよぉ、なんだか、俺は恥ずかしいし、申し訳ないんだよ、こんなのはさ」
番台
ゲン「え〜!?なにか言ったぁ!?」
脱衣所
ケーちゃん風呂場から脱衣所に戻りながら
ケーちゃん「なんでもないよ!!」
脱衣所
ゲン「はい!じゃサッサと着替えてモップ持って!ちゃんと足洗った?」
ケーちゃん「途端に人使いが荒いなちきしょう」
ゲン「今日は桜のお礼に一杯ごちそうするからさ!」
ケーちゃん「あ、それはね。大学生の残したのしっかりご馳走になったから大丈夫。ほとんど手つかずでしたから」
ゲン「あれ?」
ケーちゃん「えぇ?」
ゲン「飲んで自転車乗っちゃたの?」
ケーちゃん「えへへ」
ゲン「ダメじゃん、、、」
ぽかりと叩くゲン
ケー舌を出す
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