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宝塚歌劇団 宙組公演『FLYING SAPA —フライング サパ—』

『FLYING SAPA —フライング サパ—』/日生劇場


約半年ぶりの観劇。そして初めてのタカラヅカ。

レヴューショーなし。本編もストレートプレイ。劇中、子守歌が歌われるシーンはあるが、それ以外で歌はない。ダンスもカテコで軽くのみ。一言で言えば、タカラヅカっぽくない。

内容は重め。人間が憎しみと愛という感情と共存する事の難しさ、といった感じ。
ミレナの過呼吸の後に薬で眠ろうとして、「あなたはそばにいてね」の時のオバクに抱きしめられたいと思った。
カテコの最後のダンスは本当にかっこよかった。レヴューショーだったらもっとキラキラしていてかっこいいのだろうと想像した。

テウダ役の松風輝さん。男役だと知ってびっくりした。普段男役をやられてるとは思えないくらい、上品な女性だった。ユダヤの子守歌を歌う歌声がとても美しかった。

総統01が撃たれて死んだ後のあの世界では、みんな洋服に色が付いていた。そこで初めて、今までの特にポルンカにいる時は、グレーや茶など色が無い物を身に付けていたのだと思った。それまでにはなかった、自分・個性・色というものが生まれたのだった。
設定がとても細かく、しっかり聞いていないとわからなくなる。

2時間半という時間の中で、オバク、ミレナ、イエレナと、それぞれのキャラクターに焦点を当てていたところがすごいと思った。回想シーンも多く、たまに流れてくる子守歌が悲しみと同時に安らぎを誘い、映像の世界だともっと素敵になるのではないかと感じた。

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