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【昆活日記 第6話】

※この日記は、6年前(2018年)から書き溜めたものを補足・修正しながら少しずつ投稿しています。時事内容も現在ではなく、投稿も不定期になりますが、楽しんでもらえると嬉しいです。


2018.12.6

第5話の投稿から新たに気づいた事があったので忘れる前に書き記しておきたい。

前回、動かなくなったカブトムシを飛ばす兄と妹の写真をそれぞれ投稿した。
写真を比べてみると、兄と妹では持ち方が全然違う。
触るのがまだ怖くて恐る恐る持っている妹は、胴体部分を掴んでいるが、
兄はいまにも破れそうな薄い羽(後ろ羽)を左右に広げた状態で持っている。

本来、カブトムシは薄い後ろ羽を広げてものすごい速さで動かしながら飛ぶ。
もちろん、表面をおおっている硬い羽(前羽)も広げるが動かさない。

それからすると、妹の羽の状態では未完成であり、薄い後ろ羽を広げた兄の方が完成形といえる。
理想のデートの事ばかり考えていて、兄のするどい観察眼を見落とすところだった。

さて、季節は師走に入り、寒さが増してきたので虫たちも越冬の準備だ。

現在、我が家にいる昆中の中で、オオクワガタ・ヒラタクワガタ・コクワガタは冬眠して冬を越す。
冬眠するには、ふかふかの羽毛布団のような寝床を作るために沢山の土が必要だ。
始めこそ近くの山に取りに行っていたが、虫の増加により急ぎ間に合わず、
最近はホームセンターで購入している。

階段に並べられた虫かごたち

それでも、カブトムシ関連の商品は夏のシーズン物で、夏が終わるとホームセンターから姿を消す。
仕方なく、先月初めて通販で50リットル分の土を購入した。
これが質も良く、お安く、最安値の地元のホームセンターにも引けを取らないお買い得品だった。
早速、土を盛り盛りにして、寝床をふかふかにしてあげる。

カブトムシの幼虫も土を全部入れ替え、新鮮な土をたっぷりと入れてあげる。
ちなみに、カブトムシは幼虫のまま冬を越すが、動きと食欲が鈍くなるだけで冬眠はしないらしい。


なんとて、数が多いので近所の遊びに来ていた近所の幼馴染も巻き込んでの作業だ。


余談だが、今回、質の良い土を安く大量に購入できた事が余りにも嬉しく、
どれほどお得だったかという話を夕食時主人に熱弁した。
いつもは「うんうん」と前向きに話を聞いてくれる人だが、
よっぽど興味が無かったのだろう。
話終わった後、「本当によかったね。でも、基本的には全く興味ないわ。」と
念押して言われた。
この件以来、我が家では相手が全く興味がないと分かっているが、
どうしても聞いて欲しくてたまらない話をする前に、
「カブトムシの土の話なんやけど」という枕詞が合図となっている。
聞き手は、その合図と供に仏のように無(む)になり、「うんうん」とただ頷けばいいのである。

さあ、本題に戻ろう。
全部の虫かごの土を替え準備万端!と思いきや、昨日の急激な気温上昇で、
「夏が帰って来たー!」
と勘違いしたオオクワガタが夜中に虫かごをよじ登り脱出を企てていた。

夜になると虫かごの中からバタバタと飛ぶ虫たちの羽音が聞こえてくる。
もちろん、蓋の閉じ方が少しでも甘ければ、すぐに脱走してしまう。

朝になって部屋の壁や天井、ぬいぐるみやオモチャにクワガタがとまっているという事は我が家ではよくある夏の風物詩だ。
一つだけやっかいなのは、虫好きの息子は沢山のクワガタフィギュアを持っている。
最近のフィギュアはとても精巧にできていて、一瞬本物かおもちゃか見分けがつかない。

朝、寝ぼけ眼で片づけ忘れたフィギュアだと思って拾ったオオクワガタが急に動き出す、なんて事も昆活あるあるだ。

過って大あごに挟まれると冗談ではすまない。
皆様もくれぐれもお気を付け下さいませ。

第7話につづく。

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