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書き留めておきたい気持ち

 アンティークの家具や上質なリネンの服やセレクト雑貨のとても素敵なお店は開店から30年同じように存在している。
開店当初から、ドキドキ・ワクワクしながら入って眺めて、ほとんどは見るだけだったり、稀だけど手の届くものを買ったりと定期的に行った。お店の方と近しくなることはなかった。そう言うのは苦手だから。
6年前に毛糸屋になることと靴下の教室を開きたいというような夢を聞いてもらった。お店の一角でしてもいいと言ってもらって、夢のようだと思った。
しばらくして、お店のアンティークのテーブルで教室を開催させていただくようになった。このお店での教室だからこそ出逢えた方達がいる。このお店とお店の方が私を育ててくださったのだ。
5年が過ぎ憧れのお店やお店の人との関係が変わり、私も変わった。私が変わったのだ。半年前くらいから、このお店での教室が少しずつ窮屈な気持ちになってきていることに気がついた。
今日はお伝えしようと決心しながらなかなか言えなくて、やっと今日「しばらくこちらでの教室はお休みさせてください」と言った。
オーナーは「いいですよ」と。寒い季節が過ぎ、お伝えするのに良いタイミングだったのかもしれない。もしかしたら私が思っているほどにオーナーにとってはたいした問題じゃないのかもしれない。

あっけなくその課題は解決した。想像以上に心身ともに軽くなり幸福感に包まれている。反面、寂しさも感じている。
あれほど憧れた場所で、私の夢を叶えさせていただいた5年間の区切りとなった今日。
私は、また一人のお客さんに戻った気分。いや、そんな事深く考える必要はない。
今このときの私に素直に向き合って行きていきたい。

文字に書き尽くせないけど、文字にしたかった気持ちです。

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