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参考にしてはいけない英検準1級合格体験記

2023年度第3回 英検準1級の二次試験の結果が出て、合格しました。
ということで、振り返ってみようと思います


陽奈の英検経歴

2004年度第3回 5級合格
2005年度第1回 4級合格
2005年度第3回 3級合格
ーー時は流れてーー
2021年度第2回 2級合格
ーー参考までにーー
2015年4月 TOEIC L&R 740点
2023年3月 TOEIC L&R 610点(!?)
2023年10月頭 TOEIC L&R 860点
2023年10月末 TOEIC L&R 850点

この状態からほぼ無勉(一次試験に限れば)に近い状態で英検準1級に合格したエピソードです。
誰かの参考になるための文章として書くつもりもなければ、きっと出来上がる文章は「参考にしてはいけない」内容になりますので、準1級をこれから受けられる方はご注意ください。

申し込みから1次試験まで


申し込み(2023年11月)


TOEIC L&Rの2023年10月末の回が終わったすぐ後。「よし、今度は英検に挑戦してみよう」くらいの気持ちで出願しました。

将来的には1級を取得したいと思ってはいましたが、無理をしても仕方ないのと、少しでも試験慣れしようということでまずは準1級からいこうと判断しました。

先に言っておきますが、ここから一次試験までまともに勉強が捗った時期がありません。
さらに言えば、おそらく英検準1級一次試験までに最も「英語の勉強」だけで言えば捗っていたのが、2023年の4月-9月くらいでした(主にTOEIC対策)。
10月からは生活環境が徐々に変わり始めて勉強に身が入らなくなってきて(それでもなんとか時間を確保した)、本来本命のはずだった10月末のTOEICは少々不完全燃焼気味の手応えに終わりました。
詳しくはその当時の記事もご覧ください。

申し込み日は2023/11/4
英検は準1級まではS-CBTで受けられるようですが、電子証明写真を撮影するのが面倒&当時の私は「撮影代がもったいない」と感じ、従来型試験(決められた日に決められた会場に行ってペーパーテスト&生面接)を受けることにしました。
一次試験の受験日は1/21 まだ全然余裕があります。

どうやって勉強しようかな。
やっぱりリスニングが最も伸びしろがある(つまり実力が低い)から、まずはそこから始めようと、軽いノリで決めました。

リスニング対策(といえるのか?)

ところで私はabceedという、ある程度課金すれば1年間いろんな教材の電子版を使い放題というアプリを、TOEICのためにインストール&有料版契約していました。
だったら英検にもフル活用しようということで、まずはabceedを用いてリスニング対策教材(ジャパンタイムズ社のあれ)をやってみました。
やり方としては単純に、通勤電車の中と、たまに暇つぶし程度に自宅のPC(PCブラウザでも同じように使えます)で、「やる」というスタイル。
易しい問題もあれば難しい問題もある、難しい問題についてはスクリプトを読んで、聞き取れなかった文に「マーカー」を引・・引・・・
使いづらい!
ごめんなさい。でも、言わせてください。使いづらい!

電子教材にマーカーを引くには、まず該当箇所を長押し選択&範囲調整してからマーカーの色をタップするのですが、正確に範囲を指定するのが面倒すぎます。そして、正確に範囲を指定しても、高い確率でマーカーが正確に引かれません。(最後の数文字前までしかマーカーが適用されない)
紙教材ならキュポン! スー パチン(キャップしめる)だけでいいのに…

何度もやって慣れたところで結局紙にマーカー引く方が早いのは確定です。

かさばらないからこそ電車の中で勉強ができるのも事実ですが、上記の理由からやっていてストレスを感じていたのが本音です。

ということでだんだんやらなくなり、
最後の模擬問題2セット目だけを残して、結局一次試験本番まで最後までこの教材をやることはありませんでした。

仕事激化と勉強休み

2023年11月後半から1月中旬くらいまで、仕事が激化しました
どう激化したのかはもちろん営業秘密上言えないのですが、
今まで滅多になかった「残業」を毎晩しなければならないくらいの状況で、「最終退館」も珍しくなくなりました。おかげで夜は体を休めることが最優先課題でした。
さらに、こういうときにメンタルを痛めつけるとろくなことにならないと経験的に知っている私が、休息の次に優先したのは「気分転換すること」です。
物理的に遠出して普段見られないもの(といっても新幹線で行ける範囲の地方都市)を見たり、またある週末は都内の音楽ライブに行ったりしました。
この頃から、だんだん「準1級どころじゃない」「まあ、最悪無勉で行って撃沈すればいいか」「というか棄権してもいいか()」と思うようになっていました。

一次試験の受験票到着(2024年1月中旬)

年が明けても相変わらず今までにない仕事量で、オフの時間は死んだように生きていました。それでも1/7には日帰りで浜松に行くなど、妙に行動力があるのが謎でしたが…それはさておき。
英検の受験票が来て、「ああ、そういえば準1級申し込んでたんだった」といったことを実感しました。忘れてこそいなかったけど、意識しないようにしていた、英検準1級。
さて、どうするか。
せっかく申し込んだのと、あえて無勉でやったらどれくらいの点が出るのかというのを知る遊びだと思えば、まあ、いいかな、と思えてきて、

棄権せずに受けに行くことを決意しました。

早速当日の動きを調べ始める。
会場は○○大学。電車でピー分。乗り換えがX回も発生することを思えば、見かけの距離と時間以上にめんどくさそうだぞ。おまけに準1級従来型一次試験は午前実施。どうやら8:30会場が開場し、その頃には到着しているくらいの余裕が必要らしいです。
(最終集合時間は9時過ぎくらいだが、それでも早いしトイレ行列などを考えたら余裕があるに越したことはない)
ということは・・・Yahoo路線で調べ・・
なんだこれ。つまり、会社の仕事に1時間前乗りするのと同じくらい早起きしないといけないんかい
朝の弱さについては定評のある?陽奈には酷すぎます。ですが、ここまで来たらある種のイベントです。英語の勉強が多少なりとも好きな人のイベント。楽しいかはともかく、イベント気分で受けに行けるのも、従来型試験の特権です。
(CBTっていかにも試験のための試験って感じで全然イベント感ないですよね?ね?わかる方!)

一次試験2日前…ようやくやる気を出す

2日前の1/19の夜。もう無勉でいいやと思いつつも、「まあ、一応形だけなんかやっとくか」という妙な気を起こし、
英検準1級向けの語彙教材(以下、単語集)を今更やり始めました。
頭のページからです。
最初の方なので、だいたいわかる。一応はTOEIC向けの、いわゆる「金フレ」をそこそこやったので、その範囲の語彙ならなんとかなりました。
しかし、単語集の中盤あたりを見ると…全然わからないのが多い。

TOEICの世界は「重い病気」「戦争、貧困」「死・葬儀」「離婚」「犯罪」などが全然出ない優しい世界なので、そういうネガティブ系ワードについてはTOEICの勉強だけでは賄うことができないのです。でも、そんなこと想定の内です。逆に、TOEIC用の語彙だけでどこまで行けるか試そう、そう思いました。(TOEIC用の語彙ですら結構忘れたとは思いますが…)

2日前から始めたもう一つのものは、英作文。
一次試験の配点の1/3をたった1設問に割り当てられている、今の形式の英検では捨ててかかるわけにはいかない分野です。
とはいえ、2日ではやれることなど限られているので、実際に自力で作文する訓練はしませんでした。
何をしたかというと、過去問6回分(定番の旺文社のアレです)の英作文パート6回分のモデルエッセイを読んで、「英作文決まり文句」「つなぎ言葉」にピンクマーカーを引くことにしました。
完全行き当たりばったりな勉強(?)です。

  • In my opinion

  • To begin wigh,Additionally,

  • つなぎ言葉(Therefore, due to など)

  • 結論で使える言葉(In conclusion, when considering…)

  • 便利そうな決まり文句(is an effective way to… ,benefitやbeneficialの用法)

その他、「使えるかどうかはともかく、この表現はおもしろい」「こんな言い方もあったのか」と感心した表現には青ボールペンで線を引きました。そして、これが功を奏しました。それについては後述します。

前日。一応、気分で2022年度第2回の過去問の筆記(英作文除く)とリスニングパートをやってみました。やってみようとしましたが、リスニングの大問2あたりであまりにわからなくて、いやになって中止しました。
マジかよって今でも思いますが、結果受かってるということと、「とにかくストレス源を排除することが、当時の私にとっては第一だった」ことを考えれば、悪い選択ではなかったのかと思います。

せめて寝坊だけは避けようと、着替えと持ち物(受験票に書かれたもの+参考書)を用意して、就寝。

一次試験当日

朝6時頃に起床。7時前には出発しなければならない鬼畜さ。
外は思いきり雨。天気の運には見放されました。
覚悟を決めて、傘を持って家を出る。
乗り換え2回。特に試験会場の最寄りに向かう電車は「激混み」でした。休日の8時台だよ?英検恐るべし。
最寄り駅から会場の大学まで徒歩10分ほど。歩道は広いとはいえ水たまりだらけでした。雨も相変わらずザーザー。会場に向かう行列を構成するのは高校生~大学生くらいの若い人が中心でしたが、みんないやそうにしていました。

雨に濡れながら会場に着き、教室に入室。小さめの教室だったので、リスニング音声が反響して全然聞こえないなんてことはなさそうだと安心しました…まあ、後述するように、そもそも実力不足で全然聞こえなかったのですが。
TOEICと違い、自由席とのこと。
2年前の2級のときは指定席だったような、そうでなかったような。
ただ、4級のときは指定席だったのは明確に覚えています。謎。

最終集合時間から試験開始まではだいたい50分くらいあり、その間にひたすら、チンタラとした説明(これわざわざ口頭で読み上げるほどか?)と、リスニング音量テスト(これは確かに必要)が行われました。
それでも結構な待ち時間があり、その間に挙手してトイレに立つ人が多くいました。時間も時間だし、「もうちょっと試験日程どうにかならないのか」と思いながら過ごしていました。
私はというと、ひたすら眠かった。ほぼ無勉だと緊張もしないものですね。

10:00(だったと思う)に試験開始。結局、準1級の問題を通しで解いたことも、時間配分を決めて解いたこともないまま本番突入です。
大問1「語彙」これはTOEICのPart5のようなもので、短文の4択穴埋め問題です。特徴としては文法を純粋に問う問題が出ないことと、TOEICよりも若干長ったらしいことです。
幸いにも体感6割くらいはわかる問題でした。これはもう長時間考えてもしょうがないところなので、わからないやつは語感からの勝手な想像と、消去法を組み合わせて、スピーディーにマークして次へ。
続いて大問2,3の長文問題。大問2は穴埋め、大問3は内容一致選択で、どちらも英文を読んで話題と論理を把握し、根拠を持って答えることには変わりありません。
長文問題は準1級の中では(時間さえかければ)最も正解しやすいパートなので難なくこなし、最後の4設問の長文の4設問目(と最終パラグラフ)を読もうとしたとのとき…時計を確認すると残り30分。
なんだこれ。英検でもそこそこ速読できないと間に合わないでないかい。このあたりは誤算でした。TOEICほどキツキツではないということを「情報として」知ってはいても、「体感としてどうなのか」は知らなかったのです。
時間を測っての演習をしないとこうなるということを学びました。

英作文で30分使えないのは致命的なので、長文の最後の1問は捨てることを決意し、適当にマークしました。(これが結果としてよかった)

さて、準1級レベルの英作文をフルで自力で書くのは初めて、というか写経すらしたことがありません。
一方、2級のときは作文をそれなりに練習しました。そして、2級のときは作文は満点をいただきました。ありがたい。

準1級と2級の英作文は恐ろしく似ています。問題文で提示された社会問題トピックについて賛成反対のどちらかを選んで、その意見を述べる。意見には2つの理由を示すパラグラフを書く。ここまでは全く同じです。
違いといえば、「目安語数が多い」ことと「一応、準1級らしい語彙文法が使えているかが問われるらしい」こと。

とりあえず論理構成から始めてみます。
(一応ネタバレ防止のために伏字で書きます。気になる方は2023年第3回の準1級問題PDFをご覧ください)

えーと?○○が○○○○○○○○、○○○○○○○○○○○○○○(ネタバレ防止)か。うん、きっと英検英作文について、ちゃんと対策している人にとっては保護者の顔くらいよく見るテーマだ。

理由としては…これとこれにしよう。
さて、第一パラグラフはこーでこーでこう…(問題冊子に下書き中)
あ!そういえば、昨日読んだモデルエッセイに、「関係代名詞の非制限用法」と、「lead to(引き起こす、結果として---になる)」が出てきた。そして「へえーこんな言い方するんだ」と、青下線を引いた記憶がある。
これ使えば日本語の語順みたいに因果関係を表せるのではないか?
と閃き、実際に使いました。私の取った作戦は結果として正解だった!よかった…

…よし、第一理由のパラグラフの草稿がかけた。序論と第一理由パラグラフだけで文字数を数えよう。(当時、文字数はきっかりsuggestedの数字内に収めないと0点かと思っていた)どれどれ…うん、ちょうど半分くらいだ。さて後半も同じくらいの分量で構成を考え・・・考え?(ふと時計を見る)ってもう13分くらいしかないやん!これはまずい。もう実際に書かないと。
ということで,第二理由を考えるのをやめ、とにかくまずは第一理由のところまで解答用紙に書くことに集中。よし、かけた。第二の理由…よくわからん!どうにでもなれ!と、ある観点を選びつつも、果たして問に対する回答になっているかよくわからん文章をバーっと書いた。
(トートロジーでないにせよ、第二理由は「Q:たこ焼きはどこで売ってますか?」「A:たこ焼きはおいしいので買うべきです」のAみたいな解答になってたと思います)
残り2分。なんとか結論のパラグラフは書けそうだ。
In conclusionで始め、
冒頭パラグラフのI thinkを I believeに変えて
設問文をit---for---to構文に書き換えて、ピリオドを打ちました。
それ以外の語彙は完全丸コピーなので、準1級レベルで求められる上手なパラフレーズではありませんが、もうここまで来たら書ききることが第一優先です。何とか残り30秒ほどで書ききれました。

文字数なんて数えていません。が、モデルエッセイも確かこんくらいの長さだった気がするので、まあなんとかなるっしょ、という気分で鉛筆を置きました。

本当に30秒程度で筆記試験(リーディング・英作文)終わりの号令がかかる。
ここからは真の鬼門・リスニングです。

一応、11月くらいにリスニング対策教材をabceedでやりましたが、それ以来全くのご無沙汰だったので、当然いろいろ忘れています。
(前日の「練習」は途中であきらめて答え合わせすらしてないのでノーカン)
さてどうなることか。
リスニングPart1 会話文問題。TOEICでいうPart3の、1会話1設問バージョン。設問に答える量は少ないかわりに問題冊子には設問文が印刷されておらず、「先読み」をやろうとすると選択肢を全部読まなければならないので、私の感覚としてはTOEICPart3より難しいです。
1,2,3問あたり、普通にできました。4からだいたい怪しくなってきて、7,8周辺は全くわからなかった。最後の方になってから、またわかるようになってきました。後で確認した正誤もそれを反映する感じでした。
Part2、説明文読み上げ問題。準1級最大の鬼門ともいえるパート。
はい、撃沈しました。全くもって何言ってるかわからない。あれ?abceedで同レベルの問題やったはずなのにな…
とりあえず、選択肢から「せめてこれは違うだろ」というのを消去して、でも完全消去はしきれず当てずっぽうで答えることがほとんどでした。
一応、聞こえた問題もあるのですが、記憶が定かではありません。

最終パート、Real-Life問題。
唯一、放送中に先読みの時間を与えてくれるパート。
これは可もなく不可もなくだと思っていたのですが、後々見たらどうやら間違いが多かったようです。

ともかく、一次試験が完了。
何とも言えない微妙な手応えで終わりました。
リスニングがダメすぎたけど、全問わからなかったわけではないし、リーディングとライティング次第でなんとか首の皮がつながるか…?といった感じです。つながらなかったらもうそれは仕方ない。すぐにCBT申し込もう。うん。

試験が終わり、その足で二次試験の教材を買いに行ったのだけは覚えてますが、昼食をどこで食べたのか、その他何を考えていたのかについてはあんまりよく覚えてません。
家に着いてすぐに倒れるように昼寝したと思います。

一次試験翌日から二次試験まで

二次試験対策開始

一次のWeb合格発表が出るのは2週間後の2/5。
しかし、二次試験実施日は最短でA日程の2/18、そして高確率でA日程になることを確信していました。
一次が通ってから慌てて準備するのではまず間に合わないと確信した私は、一次試験の翌週には二次試験対策を始めることにしました。

一次試験直後に1週間程度休んでるのは仕方ない。精神を休めるのも大事です。

準1級の二次は面接形式で、まず、社会問題を絡めた四コマ漫画のナレーションを2分間行います。その後、その漫画に関連する質問や、関連しないけどなんとなくテーマの方向性が近い社会問題についての質問を英語で4問されます。
質問は事前に決まっているようなので、会話というよりは口述試験という感じですね。
それであれば、とにかく模範解答(モデルスピーチ、モデル回答)を、音源の真似をしながら何度か音読しようと決めました。
これを通して、求められる受け答えの分量感や、表現難易度の感覚を掴むことに、まずは徹しました。自分でオリジナルの回答を考えるのはその後です。

この話題、解答と回答の使い分けが難しい。大目に見てください。

陽奈の心の中,2024


上記のやり方で、準1級予想問題集(全14回)のうち7回分をやりました。

コツとしては「模範解答レベルのことが自分で思いつきそうにないからといって悲観しない」「むしろ、ああ、こういう表現があるんだ、と感心しながら読む」「音読はしたほうがいいが、喉を痛めそうだと感じたら痛める前に切り上げる」「暗唱まで求めない(あくまで難易度と表現を体で覚えることが目的)」といったところでしょうか。
無理をしたところで一朝一夕にできるようになるとは限らないのがスピーキングだと思います。だとしたら、無理のない分量を「継続」することのほうが遥かに大切です。

一次合格発表

そうこうしているうちに一次の合格発表。
会社の昼休み中に、意を決してスマホで確認しました。

一次合格

とりあえずほっとしました。
手応え的には、リスニングがどれだけ取れているかにかかっているというところでしたが、なんとか首の皮がつながりました。
リスニングの得点率は素点で59%
素点は決して高くはないです。こればかりはCSEスコアというやつに助けられました。

ライティングは素点で13/16
先述の理由(理由2のパラグラフが理由になってない疑惑)もあったので「内容」の大減点が予想されましたがそうではなく、「文法」と「語彙」で1点ずつ減点されていました。やはりパラフレーズ不足、全体的な作文経験不足ですね。
リーディングは、素点では1ミスのみ。例の「捨てた」問題以外は正解でした。なんと語彙パートは満点で、「まぐれもあるとはいえ、準1級向け単語集が数ページしか進んでなくてもこれだけいけるんか」と驚きました。TOEIC勉強時の語彙増強が効いたのだと思います。

語感による勘も、結局は多くの単語に触れることによって養われるため、あながち語彙力と無関係なわけではないと思います。だからこそ覚えられる、られないではなく、今後も語彙学習はちゃんとやっていきたいです。

陽奈の頭の中,2024

残り2週間-ようやく火がつく-

ここまで来てようやく「合格したい」という気持ちが明確に出てきたと思います。
準1級予想問題集の後半7回は、音源を使って模擬面接的にやってみました。漫画を見てナレーションを考える時間で1分、ナレーションで2分。その後のQAは、質問をちゃんと音源から聞き取って。
最初は大変でした。全然言葉が思いつかず、ナレーションなら2分を超えてしまったり、QAならギブアップしてしまったり。
でも、ここで大切にしていた考えは「うまくいかなくても気にせず、前半7回と同じく数回音読して終了」ということ。

詰め込みよりもメンタルへのダメージ防止を重んじました。

おかげで?全14回やりきることができ、その頃には「なぜか」ナレーション、QAともに「英語が思いつく」「なんとか喋れる(正しいかはさておき)」くらいになってました。不思議なものです。
「失敗してもいいからやってみる」「失敗しても気にせずに模範解答を音読」これ、いいですね。

残り1週間

最後の週は、過去問集の二次試験パートをやりました。6回分×2日程分で、何気に全12回分できるのがすごい。
ここまで来たら「正しいか、上手いかは置いといて、言い淀みなく英語を喋る」ことを重要視しました。
なんとかできるようになるものですね。

また、これだけやっていると、傾向みたいなのが見えてくるので気づいたことはノートにまとめました。


漫画の1-2コマ目には、テレビ画面、パソコン画面、新聞、雑誌、看板などに「ナレーションで読んでください」とばかりにわざとらしく大きな文字が書かれていることがあるから、
テレビ番組で〇〇と言っていた
新聞で〇〇という記事を見た
看板に〇〇と書いてある

的な表現をまとめる


感情表現系の表現を覚える


「オチ」のコマについての質問が必ずあるので、「〇〇しておけばよかった」「今後〇〇しないといけない」的な表現を覚える


良い面が悪い面を上回る、という表現を覚える。

やってるうちに楽しくなってきました。
その一方で、「受かりたい」が「受からなきゃ」になるまでにも時間はかかりませんでした。実際、直前期は準1級や、その後にある1級のことまで心配している時間が長かったです。
ただそういうときも、「ああ、自分はこういうとき、他のいろんなことに支障が出るくらい悩むんだな」と、妙に自分を客観視することができ、そういう日は潔く勉強を中止したりもしました。

これはきっと誰にもできることではなく、TOEICや、別の資格試験勉強をある程度やってきて、同じような精神状態を体感で知っている私(や、似たような人)だからできたのかもしれません。

なので、勉強が本業である若い受験生(中高生、浪人生)のみなさんには、あんまり参考にならないと思います。
むしろ、中高生の場合は「親」「先生」からのプレッシャーや監視の目もあるのと、何より入試は「後がない」というのもあり、「潔く休む」という選択は取りづらいのかもしれません。本当にお疲れ様ですとしか言いようがありません。

二次試験当日

そしてついに当日。
ここまで来たら、「淀みなく話せればよし、話せなければドンマイ、CBTでやり直そう」という感じでした。
もし二次不合格でも比較的すぐに受け直せるから、準1級もCBTで二次試験含め受けられるようになったのは、メンタル的にもありがたいです。
先日までの「受からなきゃ」状態も、当日には吹っ飛んでいました。なぜだろうか。

会場は一次とは別の大学、乗り換え◯回だけど、なかなかの近場。しかし、集合10時という、これまた朝が弱い私には厳しい日程でした。
試験当日も、出発時刻ギリギリに起床しました。

幸い天気は曇り(雨じゃないだけいい)だったと思う。
電車を乗り継ぎ、会場最寄駅へ。歩いて10分、なかなか古くて趣のあるキャンパスでした。

まずは待合室となる講義室へ。待合室では受験生が詰めて座らされます。みんな私が使った問題集や、過去問集を読んでいました。私は自作の表現まとめノートを読んでいました。

待ち時間が長い!2級のときはすぐだったのに...
会場のスタッフさんがなかなか慣れない感じで、トラブっていました。お疲れ様です。

待合室内での様子をあんまり述べても仕方ないので、待ち始めてから1時間以上、いざ入室。
面接委員は日本人女性でした。
まずは簡単な雑談。短い自己紹介だけ。そこまで難しくなくこなす。
試験開始。問題カードを見る。
よし、どちらかというと得意なトピックだ。
(今後過去問演習する方へのネタバレ防止のために、ぼかします)

1分間でストーリーを把握。
2分間でナレーション。なんとか詰まることなくしゃべれました。しかし、「喋っていない人間の表情や動作」をいくつか割愛してしまいました。

QAも、少し考える時間をもらいつつ、なんとか答える。
1番目と4番目が少々まとまりのない答えになってしまったか?でも途中で区切られることはなく最後まで言えたから、よし。
試験終了。試験はあっという間でした。

二次合格発表(2/27)

二次試験から9日後がWeb合格発表日。
二次の合格発表は13時以降なので、仕事を終えてから見ることに。

退勤後、どこで運命の瞬間を迎えようか。謎に迷いました(笑)
とはいっても、

  • 進路が決まるような試験ではない(直近で履歴書に書くような用事もない)

  • 正直二次の手応え的に受かったと思う(オイ

  • 万一不合格でも、CBTですぐに受け直す心の準備ができている

ことから、あんまり緊張はしませんでした

結局、会社の隣の駅の飲食店(チェーン店、松屋ではないですが松屋的な場所と思ってください)で、注文を待っている間にスマホで確認することに。
食券を買う。席に着く。スマホ出して、英ナビにログイン。英検IDとパスワード(なぜか受験ごとに別のIDパスを使わなければならない)

結果は、、、

英検準1級 合格

やりました。
一次試験ほぼ無勉、だけど謎の一夜漬け(でも無理はしていない)でなんとかなり、二次試験はそれなりに練習の成果が出たといえます。

その日は暴食しました。
そのお店のもの(こんなところから身バレはしないと思うけど一応伏せる)。その後マクドナルドにはしごしてポテトとナゲット。帰りにお菓子を買い込んで、家で食べる。
お酒はやめておきました。なにしろまだ火曜日...

全体を通して

成功要因1:無理をしなかったこと【最重要】

とにかく、勉強したくないとき、心が疲れている自覚がある日は勉強しないことを徹底したのが良かったと思っています。特に一次試験は「ほぼ毎日それ」だったからこそ、ほぼ無勉で突っ込むことになったといえます。

成功要因2:運(語彙・英作文・二次試験のトピック)

正直これも大きいです。
英作文や二次試験で奇想天外なトピックに当たったら爆死でした。
過去問でも「当日出たら困る」トピックがあったので、それ系に当たらなくて本当によかった。

また、リーディングの語彙問題完答も「運がよかった」としか言いようがありません。なにしろ、準1級向けの単語集を、ほんの数ページやっただけですから…
(後の方のページに出てくる単語も知ってるんだろうって?いいえ。真ん中より後のページも見てみましたが、9割がたTOEIC学習でも見たことのないやつでした)

成功要因3:ぶっちゃけ、2023年4月-9月にある程度TOEICをガチったこと(オイ

無勉無勉といいつつ、結局これが事実上リーディング・リスニングの実力の底上げになっていたのだと思います。
まあ、リスニングに関しては正直準1級のほうが難しい。というか、扱う文章の質が違いすぎるので、必ずしも「TOEIC860点取れれば英検準1級も簡単」とはいかないというのが私の考えです…先程の「運」に恵まれなかった場合、普通に一次不合格もありえたと思います。

よくなかった点

どうなんだろう。
正直、ない気がします
だって、合格してしまったのですから。

・・・と考えることができてしまうのが、「合否」で評価されるタイプの試験(英検しかり各種の検定試験、何よりも入試・・・)のよくないところですね。だって、結果オーライという最強の言い訳の向こうに、反省点が全て隠れてしまう気がするので…
実際、先述の通り英作文の理由2つ目は理由になっていませんでしたし、二次面接だって特にQAに関しては良くできたとは言えません。
何よりリスニング得点率59%でしたし、得点以前に試験本番ではほとんど何も聞き取れないくらいひどい状態でした。
改善の余地しかありません。まずは、メンタルに左右されず安定して「英検のリスニングくらいなら聞ける」ようになりたい。1級受験時にはリスニングは特にちゃんとやります。

次の目標

次は2024年度第1回の英検1級を受けるつもりです。
1級となるとさすがにちゃんと対策しないと歯が立たないと思うので、ぼちぼち勉強を始めています。
とはいえ、まだ準1級向けの単語集をやっています。まずはこれを完璧にしないと、1級向けの単語集などやっても意味がないと思っているので…
(難単語は知ってるけど、比較的簡単かつ重要な単語を知らないとなると、どうにもなりませんよね)

最後に

今回は運がよかった。
けど、ちゃんと「受けに行った」ことで、運に恵まれたともいえます。
英検に限らず、「失敗してもいいからやってみる」ことがいかに大切か、ということですね。

そして、何より英検受験の一連の動作が楽しかったです。
2回試験があるのは面倒だけど、なんでしょう。「受験会場を見て、その会場までの路線と時間を調べて、実際に行く」という行動自体が、なんか楽しいんです。観光するわけでもないのに。
また、合格発表の緊張感(先述の通り、さほど緊張はしませんでしたが、それでも多少はします)も、少々癖になりますし、その後に合格の文字が見えたときの「多少の報われた感」も、何かの脳内物質が出て心地よいです(おい)

1級はどうなることだろう。同じように楽しめるか、病むか。
でも、どうなることかわからないからこそ、まずは申し込んでみることです。
もちろん、病みそうになったら勉強をさっと切り上げます。

ということで。今週(今日と明日)は勉強を休んで、土曜日あたりから本格的に1級対策を始めて行こうかと思います。

ありがとうございました。