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サボテンとミルクとショートカット

こんなに悲しくて美しい作品を何で今まで観なかったのだろうと後悔した。

見終わった後、なかなか現実に戻れない。エンドロールのあの曲が余計にそうさせる。

複雑な愛の形を描いた作品「LEON」。
不朽の名作だからこそ見ていなかったシリーズ。わたしの映画の履歴ははだいたいいつもそう。

filmarksで次に見る映画を探し、目についたのはあの見慣れたポスター。

孤独な“掃除屋”のレオンと隣人マチルダ。
大まかなストーリーは知っていたが、改めてじっくり見ると人間の感情の美しさを思い知らされた。


「独」と「独」が化学反応を起こすと、時には最高の美となる。そして言葉が無くとも瞳で演じる俳優が私は好きだなと改めて思った。

「1時間後に、トニーの店で。」

あんなに切ない待ち合わせを伝える場面は今からも今までも私は見た事が無い。


レオンなりの不器用なマチルダへの想いは、しっかりと地に根を張り、そのまま引き継がれていくのであろう。
直接伝えられなくても、あの場所で、必ずまた誰かを出迎える。

必ずしも幸せは同じ形だとは限らない。
何回見ても飽きない、まさに“朽ちることのない”名作映画。



よし、ミルクを買いに行こう。

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