新型コロナワクチンを1回で止めたらどうなるのだろう(11)
ワクチン1回接種の私が気になること 1
~どれぐらいの人がワクチン1回で止めた?
首相官邸のホームページによると、令和4年1月19日時点での接種率は、3回接種完了者が178万539人で1.4%、2回接種完了者が9,961万5898人で78.7%、1回以上接種者が1億126万2215人で80.0%となっています。
2回接種完了者と1回以上接種者の差が1回目接種者の数と割合になるので、1回目接種者は164万6317人、全体の1.3%ということになります。3回接種した人と同程度です。一方、接種していない人は20%ですので、総数は2回>未接種>3回>1回の順となり、1回接種はマイノリティだということになります。
3回接種の人は今後増えていくと思われますので、1回のみの接種者はますますマイノリティになる可能性があります。現在、未接種の人は果たして1回以上受けるのか、さらにはまだ1回しか接種していない人が、今後2回、3回と接種するようになるのか。気になるところです。
ちなみに、日本トレンドリサーチが今月に入って行った調査では、2回目の接種を受けた人の9割が「3回目を受ける」との回答をしています。
他にも、ドクターの8割が「接種済」または「できれば接種したい」と答えている統計もありました。
いずれも「副反応がひどかった」と答えておられる方がいます。私と同じような経験を方がおられたようですね…。
ワクチン1回接種の私が気になること 2
~ワクチン1回だけの場合の効果はどうなの?
山中伸弥先生による情報サイトでは、1回だけでもそこそこ効果があったというデータが掲載されています。デルタ株の頃に書かれたもののようですので、オミクロン株の場合はどうなのか分かりませんが。
私が1回目のワクチン接種を受ける数カ月前に「2回目難民」が問題になっていました。当時「1回のみの接種でもある程度の効果がある」と盛んに言われていました。そう断言した背景には、「2回目難民」になってしまった方々の不安を軽減される意図があったと思われます。
身も蓋もない話にはなりますが、その頃、「1回目と2回目の間隔を開けた方が高い抗体価が得られる」という説も登場しました。世界中が「早く2回目のワクチンを打たなければ」と焦っていた頃なので、仕方がないといえば仕方がないのですが。
最近になって発表されたものとしては、長野県の報告で
というものがありました。
統計のマジックと言いますか、根拠となった数字の分母が国の統計とは異なるためそれを考慮しないといけませんが。2回目接種者が国民全体の80%であることを思うと、感染者の合計が8%に収まっているということは、ワクチンにかなり効果があったと捉えることができます。
一方、1回のみの接種者は、全国統計では100人中1.3人(1.3%)しか存在しない計算ですので、3700人居たとすれば単純計算で1回のみの人は48人となるはず(※ワクチン接種の回数に限らず「ワクチンには同じ効果がある」と仮定した場合)ですが、長野県の例では296人居ますので、2回接種に比べて1回接種はやはり効果は落ちるということが分かります。
ただ、このニュースは「第5波」(昨年7月1日~9月30日)の時の話ですので、オミクロン株はどうなのかまでは分かりません。
さらに言うなら、何故そんなに前の統計を今頃出してきたのかと、疑問に思うところもありますが。デルタ株(第5波)の話とオミクロン株(第6波)の話は全く別のウイルスの話と思った方が良い気がします。
最近、こういうニュースも増えてきました。
2回目を接種した人が感染し始めたことを理由に、予防効果が薄まってきているため、3回目の接種をしましょうという内容です。
仙台市の例では、新規感染者407人のうち68.8%の280人がワクチンを2回接種していたとのことですが、長野県の例と同様に計算すると、407人の80%は325.6人なので、確かに「第5波」の時と比べると、予防効果が大幅に弱まっていることが分かります。
1回接種の人が「第6波(オミクロン株)」でどれだけ感染したのかという統計は今のところ上がっていないので、厚労省の発表をしばらく待ちたいと思います。