【叱らずに指導する仕方】 〜価値行動を示す〜
今回のお話は[叱らずに指導する仕方]です。
◽️子どもの叱り方ってどうしてますか?
この間、職場近くの公園でジュニアサッカーの練習があり、ふと立ち止まり練習を見学していました。
低学年(おそらく年長〜2年生)が5対5の試合をしていたのです。その時にコーチが1人の子を叱りだしたのです。
ここで、みなさんにお聞きたいのですが、
子どもを叱る時どうされていますか?
ご自身の叱り方や最近叱った場面を思い出してみてください。
何か、決まった方法はありますか?
基準などありますか?
子どもによって変えていますか?
おそらく、みなさん一人ひとり叱り方は違うだろうし、考え方も違うと思います。子どもとの関係やタイミングや状況などが違えば、もちろん叱り方は変わると思います。私自身も叱り方や考え方は、他の方と違っているところもあります。
子どもと過ごすことが多いと叱ることがしばしばあります。(もちろん大人同士でもありますが)
また、他の人が子どもを叱っている場面に出会うことも、多々あると思います。私も仕事上、毎日のようにあります。
(なるほど、そういう叱り方があるのか)
(自分だったら、違った話し方やアプローチをするなぁ)
と、その場面に出会った時は、自分と比べて考えるようにしています。
私は、
叱っている時こそ、その方の「指導力」や「コミュケーション能力」が発揮されている。
と思っています。
なぜなら、子どもの課題を見つけ、その子の実態に合わせて言葉がけをする。口調や言い方を変えながら、心に届くように伝えていく。そして、より良い言動ができるようにしていく。
そういうことが、叱ることには含まれているからです。
なので、他の方が叱っている場面に出会った時は、私は耳をよく傾け、そこから指導の仕方や考え方を学んでいます。
実際、いろいろな場面で子どもの叱り方を見ていますが、叱り方で子どもが劇的に良くなっていったり、また逆に悪い方向に進んでしまったりと、言葉がけなどによって子どもの成長は変わっていきます。
今回のnoteの話で、みなさんが叱り方について改めて考える機会になればと思っています。
◽️コーチがとった言動
さて、公園でコーチが何を叱っていたのかです。
1人の子がゴール前でシュートミスをしました。そこで、コーチがその子を呼び寄せて、こう言いました。
「おい、○○!今シュートを外したよな?ミスしたよな?」「誰か他の子が、文句言うたか?」「言うてないやろ。文句言うもんちゃうねん。」
おそらく、このプレーより以前に、味方の失敗したプレーに対して文句を言ったのでしょう。そして、コーチから「文句は言うものではない。」というような注意を受けたと推測されます。
この注意の数分後、相手チームのコーナーキックになり、相手選手キッカーがどこに蹴るのか迷ってしまい、なかなかボールを蹴られずにいました。その時、さっきコーチに注意を受けた子が、
「何してんねん!はやく蹴れや!」と言いました。
「はあ、○○!何て言うてん!もう試合せんでええわ!出とけ。3回目やろ。もうやらんでええ。出とけ。」
子どもは、その場で立ち尽くし、泣きじゃくりました。
みなさんなら、このような状況でどう注意しますか??
一度考えてみてください。
もう一度その子を近くに呼び、注意しますか?
今回コーチがとったように、その子にプレーをさせませんか?
それとも、注意も何もせずにそのままにしておきますか?
もっと他の指導の仕方ですか?
自分だったら、、、と考えることが大事だと思います。
その後、5対5の試合は、その子が泣きじゃくる中3分程続き終了。クーリングダウンと練習終了時のコーチの話も、その子がいない状況で行いました。近くで観ていた親は、コーチに謝りに行きなさい。と子どもを説得。
子どもが、とぼとぼコーチの近くまでいくと、「3回も注意したやろ。もう知らん。帰れ。」と。
その子は、そのまま帰って行きました。
◽️価値行動を示す
今回のコーチの叱り方を観ながら、自分だったら違うアプローチするなーって思っていました。
もちろん、正解とも思わないですし、子どもの実態もコーチとの関係もわかりません。ただ、「どうすれば良いのか」という価値行動を示すことは、必要だったと思います。
私なら、今回の場面ではこうするかなぁと。
失敗した子に対して文句を言った時(最初に文句を言い出した時)に、一度プレーを止めて「なあなあ〇〇くん、〇〇君に、どうしてほしかったの?」と文句を言った子に聞きます。
そうすると、大抵の子は、「こっちにパスほしかった。」とか「ミスしてほしくなかった。」などと言うと思います。
その時には、
「なるほど。パスしてほしかったんだね。」「ミスしてほしくなかったんだね。」と相手を認めてあげます。
認めてあげると、信頼関係が高まります。
次に、『そういう時は、「〇〇くん、こっちにパスできたよ!」「次、もう一回チャレンジして!」「次は成功するから!」と言うと、また頑張ろう!って気持ちになるんだよ。』というような話をします。
ここで、価値行動を示します。
その話を伝えた後で、文句を言った子が、今回の公園の話のようにシュートミスをしたら、きっと誰か価値行動になるセリフ「次、もう一回チャレンジして!」「次は成功するから!」を言うと思います。(誰も言わない時があるかもしれませんが、その時は他の場面で誰かが言うまで待ちます)
その時に、
すかさず褒めます!
「励ました子は偉い!」「味方の助けになっている!」「そういう気持ちで持っていると、またチャンスが自分のところにくる!」などと言います。
ここまでいくと、後は子ども達は価値のある行動だと認識して、どんどんプラスの声がけが広がります。
今回、私が示した指導の仕方は、正解でもないですし、もっと他にも良いアプローチがあると思います。
でも、
「価値のある行動を示す」
これは、
「指し示し、導いていく」という「指導」に、大切になる。
そう思います。
子どもたちの実態に合わせて指導の仕方は違うと思いますが、大事な部分になるのではないでしょうか。
みなさん、いかがでしたしょうか??
ご自身の指導の仕方を振り返る機会になれば、幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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