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着物はこうして着物になる。~夏大島の場合~ ①検反
夏大島の仕立てを承りました。
形は同じでも、仕立て方は千差万別。
わたしの仕立て方はその一部にしか過ぎませんし、それが正解ではありませんが。
救われた反物から、愛情こもったきものへ。
少しずつ姿を変えていく様子の一例として
お見せできればと思います。
画像掲載のご協力をいただきました
@kamakura_iroha 鎌倉イロハ さま
誠にありがとうございます。
今回はあらかじめ仕立て前加工が終わっていたものをお預かりしましたので、すぐ作業に入れました。
検反
地のし(アイロンがけ)をするために反物を一旦広げます。
ついでに、織難や汚れ、傷がある箇所に印を付けます。
![](https://assets.st-note.com/img/1688394065206-QrJDJbr1Kg.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1688394140563-dJ4y9AN94b.jpg?width=1200)
思いのほか目立ちません。
表にしたい生地の表面に織糸が飛び出て傷に見えることがあります。そんな時は専用の針を使って裏に引き出すと目立たなくなることもあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1688394766470-kjhSGQmanG.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1688394377206-uw7jSYUcDN.jpg?width=1200)
ザラザラしている金色の部分で、
浮いた糸を捕まえ、裏に誘導していきます
![](https://assets.st-note.com/img/1688394531874-UQnu0gXqo7.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1688394611207-l9FJo2dtPn.jpg?width=1200)
いつもではありませんが、難が多いときにはこうしたひと手間をかけて、目立つ傷や難をできるだけ減らし、柄合わせや裁断の可能域を広げていきます。