トクトメノコト ⑧
2024/8/18 祭りにて
この日、私は家族でお祭りに行った。
子供たちははじめての金魚すくいに挑戦するんだ!と意気揚々でお祭り会場に向かっていた。
コロナ禍が過ぎて色んなお祭りが元々の規模に近い形で復活していることもあり、去年から家族でお祭りに参戦しているのだが、去年行ったお祭りでは金魚すくいの出店が無かったので、テレビで金魚すくいの映像を見ては憧れを募らせていたようだ。
お祭り会場についてすぐ、最初に金魚すくいをやる!と次男が主張したので金魚すくいの出店へ向かう。
なんと、金魚すくいだけ特に長蛇の列!
これ、並んでるから後にせーへん?と聞いてみるが、並ぶ!と言われてしまい、しぶしぶそこに並ぶ。
金魚すくいってこんなに並んでやるもんやったっけ・・・と思いつつも、そうか、自分が子供の頃はもっとお祭りの規模も大きくて、金魚すくいの出店も複数あったから1店舗にこんなに並ぶことはなかったんだなと気づく。
並んでいる間に子供たちに言い聞かせる。
「今日は何匹取れたとしても、取れなかったとしても、金魚は持って帰りません。なぜなら我が家には水槽やエアーポンプが無いので、金魚が暮らせる環境が整えられないからです。」
そうか・・・金魚持って帰りたかったら事前に買い物とか行って準備しとかなあかんかったな。
帰りに買って帰るには夜やからお店空いて無いから明日まで袋のままとかやったら死んでしまうかもしれへんもんな・・・。
と、残念そうに自分たちなりに納得して今日は諦めよう!と兄弟二人で結論を出してくれた。
金魚すくいの結果は、初めてにしてはふたりとも上出来で、長男は9匹、次男も6匹すくうことが出来て、満足そうだった。
知り合いに遭遇
あまりにも人が多くどの出店も混雑していたので、食べ物の買い込みを夫に任せ、私は子供たちと射的に並んでいた。
すると、前に並んでいた子連れの男性がめちゃくちゃ私の顔を凝視していることに気づく。
当然コミュ障の私は視界の端っこでそれを捉えた瞬間から絶対にそっちを見ないように、かつ、こっちの顔もしつこく見られないようにその人にできる限り背を向ける角度に立ち、下を向いて子供たちとお喋りをしてやり過ごしていた。
普段ならこれでたいていやり過ごせるのだが、この日は違った。
相手が声をかけてきたのだ。
雑踏の中なので難聴の後遺症もあってかなり聞こえづらかったのだが、どうやら私の名前を呼んでるぞと気づき、顔をあげてみることにした。
「久しぶり!さやかちゃんやんな!俺のことわかる?」
よくよく顔を見てみたら、小・中と兄の友達だった人で、私も当時何度か顔を合わせたことのある先輩だった。
「全然変わってへんからひと目見てすぐわかったわー!」
とその先輩は言うのだが、30年近く会っていないのに全然変わってないわけはないだろ、と心のなかで突っ込んでいたw
そこそこに世間話をしてたら順番が回ってきたのでそのまま自然に解散し、私達家族は祭り会場を後にした。
帰り道で兄に、祭りに行ったら○○くんが居て声をかけられたよとLINEで報告だけしておいた。
兄とのLINE
私:声かけられてめっちゃびっくりしてんけど。30年近く会ってない友達の妹の顔なんかよくわかるな。すごいなあのひと。
兄:あー、彼は俺にも偶然出会うと声をかけてきてくれるねんけど、すごいよな。会った時にちょっと話すけど色々な経験してるみたいやで。
私:私等やったらたぶんあれあの人やんなって思ったとしても、何年も会ってない人に自分から声かけへんもんな。すごいなと思ったわ。
みたいな会話をLINEで交わす陰キャ兄妹・・・。
これ、声かけれない私達兄妹が影の者過ぎるのか、この先輩が陽の者過ぎるのか・・・どっちなんですかね・・・。
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