![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53639814/rectangle_large_type_2_d792f0ddd50131467a2749b3987cbed4.jpeg?width=1200)
ロバート秋山さんの歌ネタと、レトロCM魔改造に共通する「CMオモロ」の世界
先日100本目を迎え、REMIXシリーズが発表されている「レトロCM魔改造」。
レビューも100本書こうとしていたのにすっかり停滞しておりました。
そっちも続けるとして、レトロCM魔改造に感じていた魅力を、もうちょっと分かりやすく書くために、比較論を展開したいと思います。ということでタイトル再掲。
ロバート秋山さんの歌ネタと、レトロCM魔改造に共通する「CMオモロ」の世界
ではまず手始めに、「レトロCM」という枠から見ていきましょう。
ロバートと「レトロCM」
お笑い芸人のロバート秋山さんの十八番といえば「それっぽく歌う」こと。それがいかんなく発揮されている初期のコント『兄弟CMソングライター(ぼんぼん)』をまず見てきただきたい。
これは、秋山さんと馬場さんが福井の地方ローカルCMソングを兄弟ユニットでどんどん展開していく、という歌モノコントですが、見どころはオリジナルCMソングを歌いまくっているというところ。
これが進化した形が、秋山さんソロで、テレビ番組『ゴッドタン』にて「LAコブラ」として出してきたCMソングたちなのです。
レトロCM魔改造100本ノックがリリースされていた途中の頃、「CMを勝手に使ったら本格的にまずい状況になったらどうするか」という話で「レトロCMをイチから作る」という話が出ていた時、私の頭の中に浮かんだのは秋山さんでした。
兄弟CMソングライターの曲はローカルな設定なのもあって、ちょっとレトロな感じがするんですよね。映像も簡単に付けられそう(実際LAコブラでは映像と実際の人を使ってCMを表現してるし)
しかし秋山さんは現代的なCM「アスリートCM講習会」というコントなんかも作られており、必ずしもレトロに限った話ではないな……と思っていたところに、この魔改造が現れたのです。
「セシール」のCMという極致
こ、これは……!!
初めて観たとき、どこで「改造」が入るのかと思ったらやっぱりあの部分です!あの部分はどこかって?聞いてください観てください。
私が大好きな秋山さんのCMモノ、「カリスマボイストレーナー秋山竜次」の「セシール」編。
このトレーニングを受けてから、セシールの「例の部分」は秋山先生の解釈通りになっていたのですが、
Cecile~Il offre sa confiance et son amour~
イロッフル・サ・コンフィアンス・エ・ソナムール
(愛と信頼をお届けする)
魔改造でさっくりとフランス語であることが明かされてました。いや、まあなんとなくフランス語かなとは思ってたんだけど……
それに、秋山先生は「セシールにはローカル性がある」とおっしゃってますね。これまたレトロCM魔改造の魅力、ローカルCMの面白さとリンクしているではありませんか!(ローカルCMなくして、レトロCM魔改造のバラエティ性はなかったと思われます)
レトロCM魔改造にしろ、秋山先生のボイトレにしろ、CM二次創作の面白さは、「音楽」「地方によるバリエーション」に秘密があるようです。
あとよく分からない点を勝手に推測するところも面白いですよね。
セシールはバイパス沿いにしかないとか。
レトロCM魔改造だったら、ドッチラチンは一体どんな番組だったのかとか。
CMをイジること、改造することの面白さ
ここまでで分かったことは、CMってイジれるんだ!ってことなんです。
CMも二次創作が可能なんだ!ってことですね。
自分の話になって恐縮なのですが、私CMが大嫌いで、テレビを観なくなったのも、CMがあるからなんです。
観たくもない映像が勝手に入ってくる。こっちはスポンサー選べないし。
Youtubeも耐え切れないのでPremium登録してるくらい。
そんなCMを、文脈から全く切り離して、己の世界観を提示して見せる。
おもしれ~~!!!
それに、な、なんてクリエイティブなんだ~!!!
クリエイティブに囚われすぎの向きもありますが、とにかく「つまんねー」とか「なんでもねー」ものを「おもしれー」に引き出すことができる人はすごく尊敬するんですよね。
それが限りなくしょうもないものに見えても、それを芸として、作品として提示するパワーがすごいカッコよくて憧れます。
「何処かにあるユートピア」へ
最後に。
もう一つ、これから期待大にしている企画があります。
レトロCM魔改造師の高野政所さんの配信「ACID PANDA BROADCAST」にテクノ宗教法人「極東ロック」がゲスト回にいらした時、2021年の予言として、新たなるポルノサイトが生まれるとの予言を下されました。(1:31:00~)
そのサイトの名前が光のポルノサイト『ガンダーラ』。
そこで(架空の)ポルノサイト『ガンダーラ.com』の曲を作ろう!と言っていたのです。
即、思い出したのは、一番好きな歌ネタ秋山さんの『シルクロード』です。これは2018年の歌。
文字起こしも野暮ってものなので、聴いてください。6:25~です。
お分かりいただけたでしょうか。
レトロCMに限らず、なんか好きなものって好きなものとつながっているんですよね。
私という存在は小さいかもしれないけど、好きなものを追求していくと面白キュレーターみたいなことになっている。
「だから何だよ」って思われるかもしれないですけど、少なくとも大好きな世界があって、それぞれ自分が勝手に好きなだけなんだけど、それがバチーンと繋がった、その瞬間の感動!興奮!
代えがたいものがありますね!!!!
宗教法人極東ロックの新曲、「ガンダーラ.com」を私は期待しています!!
極東ロックのサウンドはめちゃくちゃカッコイイのでみんな聴いてね!!
ということで、私だけが最高なプレゼンでしたが、よかったら聴いて、観てみてください。少なくとも私はずっと笑ってるよ……。
いいなと思ったら応援しよう!
![冬野(とうの)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/130436686/profile_142c2baa2b3af30e393d470f7592743a.png?width=600&crop=1:1,smart)