python初心者向けにガチの説明を作った話
1.Pythonのforループの基本的な使い方
●for文の構文と基本的な使い方
# 凡例の例
# 変数の初期化
total = 0
# forループでの処理
for i in range(1, 6): # 1から5までの範囲で反復
total += i
# 結果の表示
print("合計値:", total)
上記のコードブロックでは、変数totalを初期化し、forループ内で1から5までの範囲を反復処理しています。反復ごとにiの値をtotalに加算し、最終的な合計値を表示しています。この例では、1 + 2 + 3 + 4 + 5の合計が計算され、結果として合計値: 15が表示されます。
●イテラブルオブジェクトの反復処理
イテラブルオブジェクトとは何か?
超平たく言うと、要素を順番に取り出すことができるオブジェクトです。
(なんか一杯入るただの袋だと思ってください。)
イテラブルオブジェクトは、リストや文字列、範囲(range)、辞書、タプルなど、Pythonのさまざまなデータ型によって提供されます。
イテラブルオブジェクトを反復処理するとは、そのオブジェクト内の要素を1つずつ取り出して順番に処理することを指します。例えば、リストの場合はリスト内の要素を順番に取り出し、文字列の場合は文字を1文字ずつ取り出して処理します。
イテラブルオブジェクトを反復処理するためには、forループを使用します。forループは、イテラブルオブジェクトから要素を取り出し、指定されたコードブロック内でその要素を処理します。
簡単に言えば、イテラブルオブジェクトは複数の要素を持ち、それらの要素を順番に処理するための仕組みとして使われるデータ型やオブジェクトのことです。forループを使用してイテラブルオブジェクトを反復処理することで、データの繰り返し操作や処理を効率的に行うことができます。
# イテラブルオブジェクトの反復処理の例
# リストの反復処理
fruits = ["apple", "banana", "orange"]
for fruit in fruits:
print(fruit)
'''
apple
banana
orange
'''
# 文字列の反復処理
message = "Hello, World!"
for char in message:
print(char)
'''
Hello
World!
'''
# 範囲の反復処理
for num in range(1, 5):
print(num)
#出力 1, 2, 3, 4
# 辞書の反復処理
student_scores = {"Alice": 85, "Bob": 92, "Charlie": 78}
for name, score in student_scores.items():
print(name, ":", score)
# 出力Alice : 85 Bob : 92 Charlie : 78
●range関数の使用と数値範囲の反復
range関数は、数値の範囲を表すイテラブルオブジェクトを作成するために使用されます。range関数は、指定された開始値から終了値の直前までの整数の範囲を生成します。構文は以下の通りです。
range(start, stop, step)
#これはrange関数の使い方のみ説明。stepは記載しない場合、1がデフォルト)
start: 範囲の開始値(デフォルトは0)
stop: 範囲の終了値(指定された値の直前までの数値が範囲に含まれる)
step: 数値間のステップ(デフォルトは1)
例えば、range(1, 5)は1から4までの範囲の整数を生成します。この範囲をforループで反復処理することで、指定した範囲の数値を順番に取り出すことができます。
以下は、range関数と数値範囲の反復処理の凡例です。
# 数値範囲の反復処理の例
for num in range(1, 6):
print(num)
# 出力: 1, 2, 3, 4, 5
上記の例では、1から5までの範囲の数値を反復処理して表示しています。range関数を使用して数値範囲を生成し、forループを使って順番に数値を取り出し、それぞれの数値を表示しています。このように、range関数を活用することで、特定の範囲の数値を簡単に反復処理することができます。
2.forループの高度な機能と応用
●forループと条件文の組み合わせ
forループと条件文を組み合わせることで、特定の条件を満たす要素のみを選択して処理することができます。以下は、その凡例です。
# forループと条件文の組み合わせの例
numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]
# 偶数のみを表示する
for num in numbers:
if num % 2 == 0:
print(num)
# 出力: 2, 4, 6, 8, 10
上記の例では、リスト内の数値のうち、偶数のみを選択して表示しています。forループでリスト内の要素を順番に取り出し、条件文(if文)でその要素が偶数かどうかを判定しています。num % 2 == 0は、要素が2で割り切れるかどうかを判定する条件です。割り算の余りが0であれば、その要素は偶数となります。
このように、forループと条件文を組み合わせることで、特定の条件に基づいて要素を選択して処理することができます。条件文を使って処理のフローを制御することで、より柔軟な反復処理が可能となります。
●ネストされたforループの使用
ネストされたforループとは、1つのforループの中に別のforループを含めることを指します。これにより、複数の反復処理を入れ子にすることができます。ネストは、より複雑なデータ構造やパターンの操作に適しています。例えば、行列や多次元リストの要素を1つずつ取り出すために使用されます。ネストされたforループでは、外側のループが1回実行されるたびに、内側のループが完全に実行されます。このように、内側のループが外側のループの一部として繰り返し実行されることから、ネスト(入れ子)と呼ばれています。ネストされたforループを使うことで、より複雑な反復処理やデータの操作が可能となります。
# ネストされたforループの凡例
rows = 3
columns = 3
# 2次元リストの要素を順番に表示する
for row in range(rows):
for column in range(columns):
print(f"Row: {row}, Column: {column}")
# 出力:
# Row: 0, Column: 0
# Row: 0, Column: 1
# Row: 0, Column: 2
# Row: 1, Column: 0
# Row: 1, Column: 1
# Row: 1, Column: 2
# Row: 2, Column: 0
# Row: 2, Column: 1
# Row: 2, Column: 2
上記の例では、ネストされたforループを使用して、2次元リストの要素を順番に表示しています。外側のループは行を、内側のループは列を表し、全ての行と列の組み合わせを順番に取り出して表示しています。
ネストされたforループは、多次元データ構造やパターンの処理に有用です。外側のループが一回実行されるたびに、内側のループが完全に実行されるため、要素を一つずつ取り出すことができます。このように、ネストされたforループを使用することで、複雑なデータ構造を効率的に操作することができます。
●break文とcontinue文の制御フロー
break文とcontinue文は、フロー制御用Pythonのキーワードです。
break文: ループ内で使用され、特定の条件が満たされた場合にループを中断し、ループから抜けます。
continue文: ループ内で使用され、特定の条件が満たされた場合に現在のイテレーション※をスキップし、次のイテレーションに進みます。 ※反復処理の1回の実行。
以下に凡例を示します。
# break文とcontinue文の凡例
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
# break文の例: 3を見つけたらループを終了する
for num in numbers:
if num == 3:
break
print(num)
# 出力: 1, 2
# continue文の例: 偶数をスキップして奇数のみ表示する
for num in numbers:
if num % 2 == 0:
continue
print(num)
# 出力: 1, 3, 5
上記の例では、break文とcontinue文の使用例を示しています。break文は、特定の条件(ここではnum == 3)が満たされた場合にループを終了します。一方、continue文は、特定の条件(ここではnum % 2 == 0)が満たされた場合に現在のイテレーションをスキップし、次のイテレーションに進みます。
これらの文を使用することで、ループの制御フローを柔軟に操作できます。break文はループを終了するための早期終了手段として、continue文は特定の条件に合致する要素をスキップするための制御手段として使用されます。
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