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「BanG Dream! Ave Mujica」9話 感想

みなさん、ごきげんよう

「BanG Dream! Ave Mujica」9話 感想 になります

衝撃の回が来てしまったという実感があります

前置きは無しで、早速内容に触れていきたいと思います

それでは、よろしくお願いします


例の如く、アニメリアタイ後、今回は3度見返し各キャラ視点での物語をインプットしました

ですが、今回の9話はこれまでの物語の中で圧倒的に解釈するのが難しいと個人的に思っております

それでも一つ一つ噛み砕きながら、いつも通りキャラの心情にフォーカスした感想を綴っていきたいと思います

全体の流れとして、8話にて元鞘Ave Mujicaを復活させる為、モーティスにギターを教える海鈴、平行してSNSから祥子の現状を探ろうとする初華、芸能界での仕事に重きを置きつつも最終的にRiNGに現れる若麦

8話あらすじに記載してあった通り、様々な思惑が糾われ、その先でAve Mujica再結成という終着点であり始発点を渇望している

ただ、その思惑に賛同できないのが祥子

9話の過程を久しぶりにムジカ一人一人の視点で深掘りしていこうと思います


-初華-

一人目にして、9話が衝撃の回だったと言わせる大部分を担ったヤバいボーカリストの初華

4話にてAve Mujica解散以降、作中での出番は激減し、Ave Mujicaに対する未練を抱えた状態だけが伺えました

冒頭はそんな初華がSNSを眺める様子から始まり、後の愛音へのアプローチに繋がっていきます

この時の挙動が既に怖いですし、ずっと初華の事を思って接してくれている太陽の様な笑顔を持つSumimiの相方 まなちゃん の事も考えてきちんと気にかけてあげて欲しいとは思いますが、今はそんな余裕はないですよね

駆け足になりますが、その後初華が愛音との邂逅と燈&睦とのエンカウントで知った事は、祥子のCRYCHICとAve Mujica結成の理由

Ave Mujicaが結成される際に、祥子から久々の連絡を受け、祥子に一生を委ねることで『祥ちゃんとずっと一緒にいたいって夢が叶った』筈だったが、それも敢え無く解散となった

その過程において祥子の内情や意図を何も理解できておらず、勘違いをしていた事も発覚した初華に絶望と憤怒の表情が垣間見えます

祥子に対する執着心が強い初華が見せた狂気の表れは、睦の胸倉を掴み階段から突き落とす程のもの

これは恐らくあと一歩でこうなっていた世界線として現実にはなりませんでしたが、現にこれまでには全く表す事のなかった初華の本質が表れた狂気の瞬間でしたね

あそこで踏み止まれたのはシンプルに偉いですね

何がそこまで祥子に執着心を持たせるのかは、まだ明かされていませんが、初華にとっての願望は祥子と共に居られる事なのは、祥子が素っ気ないながらも同棲していた2~4話の頃の初華を見ていれば分かります

そんな祥子が、Ave Mujicaを解散した後のCRYCHICで幸せそうにしている表情と再びCRYCHICを復活させたいという思惑を又聞きしてしまったら絶望する気持ちはよく分かります

5話にて、別れも置き手紙だけと言った最悪の形だったのも相まって、初華の中で祥子がどんどん遠くへと離れてしまい、元のCRYCHICで幸せを感じている様子

これらを総じて、初華視点に立つと祥子に対する怒りが湧きます

単刀直入に言ってしまえば、Ave Mujicaは遊びでした

初華自身、Sumimiと並行しながらバンド活動を行うのは非常に大変な事でしょうけど、祥子の為と思い本気でやってきたAve Mujicaですが、結果的に解散時には祥子の「お嬢様のごっこ遊び」として結論付いてしまった

それでも祥子と一緒に居たいと思っていても、祥子の目線の先には燈や睦と言ったCRYCHICの頃の忘却できない日々とその人物

私(初華)は祥ちゃんにとっての利用価値としてしか見られていなかった

これ程の事実を急に叩き込まれてしまったら、初華はこう思ってしまうのは自然なんじゃないかと思います

それに対する絶望と憤怒を持ち合わせた初華に対し、祥子はどう償いをするのか

これも祥子が狂わせてしまった一人の人間であって、曲がりなりにも一生を授かると言ってしまった人間

初華の中で点と点が線となり、祥子に対して物申したい事は溢れています

あとはこの二人が邂逅して、Ave Mujicaの今後を含めどういった展開になっていくのかが楽しみです

ここまで初華に対して肯定的な視点で語りましたが、客観的に見た際に初華にも落ち度はあると思います

誰よりも祥子への執着心を持ち、祥子と一緒に居たいのなら、祥子の内情に誰よりも寄り添って聞き出してあげるべきだった

Ave Mujica活動時、仕事が忙しい祥子の事を考えて敢えてその辺の内情に踏み込まない様にしていたのか。そんな風には見えませんでしたが

実際Ave Mujica活動時の祥子は、CRYCHICを忘却する為、TGWグループの詐欺の損失を埋め合わせる為と、それこそ自分のことばかりになってしまう程に追い詰められていた

難しいことかもしれませんが、その時点で初華がもっと祥子の内情を聞き出すことが出来ていれば、今回の様に一気に点と点が線に結び付く事はなかった筈

ただ一緒に居られればいい、祥子って存在だけがそこに居ればいい、もし初華がこう考えていたのならそれは祥子って人間ではなく、祥子って形をした人形を愛でていただけです

簡単に一生は実現しない、祥子って少女の口から出た一生なんて言葉を鵜呑みにしてはいけない

一生は一人一人が、一つ一つを紡いで少しずつ形になっていくものだと思います

MyGO!!!!! は一生を実現させる為、上記の内容を 「一瞬一瞬で一生 」を元にバンドとして進み始めている。その中で躓く事があっても、またやり直せばいいと立ち止まる事はしない

MyGO!!!!! の詩に当てられた私なら、初華が今後どうしていけばいいかが解ります

あの時は駄目だったかもしれない
けど、ちゃんと祥子と一生を実現させたいなら初華自身も変わる必要がある

そしてまたAve Mujicaをやり直すなら、人形の様で居てはいけない
祥子に対しても強く自分をぶつけていかないといけない

その猛進が次回以降、観られるのかもしれないと思うと毎話の如く次回が楽しみで仕方ありません

8話からというものAve Mujica再結成に向けた狂気の流れがきていて本当に面白いです

今後の初華ちゃんに大変期待しております

-海鈴-

7話にてAve Mujicaを復活させたいと言い出し、8話にてそれを行動に移し、今回もその為の行動を一人取り続けた

海鈴に関しては、これまで葬られ続けたバックグラウンドが8話にて一気に解放され、私自身も8話 感想のnoteにて海鈴の事を大変賞賛致しました

そんな海鈴の好感は、今回更に上昇しました

普段からクールな表情を損なわない海鈴が唯一、表情を顰めるのが自分が信用されていないという一番の古傷に触れた時なのが今回ハッキリとした気がします

7話にてCRYCHICの再演を観て、本気でAve Mujicaを復活させたいと誓った海鈴の行動は、最終的にRiNGに元ムジカメンバーが集結した際にこれ以上なく功を奏しています

海鈴の行動がなければ決してAve Mujicaが復活する兆しはなかった

Ave Mujicaが解散になった原因、バラバラになったメンバー、それらを一つ一つ解消した事実がそこにあります

これって方法は違っていますが、MyGO!!!!! 編 10話にて燈がバラバラになったメンバーを再び集結させるといった手法と同じなんですよね

まさか海鈴が燈と同じくバンド復活の始発点になるとは思いもしませんでした

そして、更に時空を遡ると、その始発点を設けたのはCRYCHICのライブであり、そのCRYCHICの設立者である祥子になります

その祥子がAve Mujicaを結成する際に海鈴をベーシストに迎え入れ、初華と同じく一生を授かると言ってしまった人間

これも同じく、海鈴は祥子にとっての利用価値としてしか見られていなかったという事になります

初華と思考は違えど、CRYCHICの祥子を見て古傷が痛んでしまった海鈴はAve Mujicaへの執着心を見せました

それは、8話にて自身の居場所を見つけるべく幾つも掛け持ちしていたと語ったバンドを全て辞めるといった行動

これまで多くのバンドを兼任している事がアイデンティティだった海鈴にとって、これ程の行動が信用に繋がらない訳がないです

現状、海鈴の過去を知るのは若麦のみですが、きちんとメンバーと向き合う事が大切だとCRYCHICの経験を元で祥子が理解できたのなら、この気持ちと行動の意図を汲み取りAve Mujica復活を考えるべきだと思います

初華の方でも話しましたが、海鈴にとっても落ち度もこれまでの振る舞いにあり、現に海鈴はそこから脱却する為に既に信用を勝ち取る行動を見せている

これからAve Mujicaが復活すれば、以前とは違ったバンドで居られる事は既に明白です

海鈴、本当に良すぎです

-睦、モーティス-

8話にて明かされた衝撃の事実、「睦ちゃんなんて最初からいない」
睦もモーティスも複数ある役のうちの一つ

その中で、ギターを手にしたことによって残されたのはCRYCHICを復活させたい睦、Ave Mujicaを復活させたいモーティス

一つの体に潜在する2つの人格による葛藤

8話にて睦に飲み込まれたかと思ったモーティスは、海鈴の『本物になればいい』という囁きによってギターを弾ける様に練習を重ねます

依然としてモーティスは睦を助ける役を担っている様ですが、睦に対しては強くあたり、自身の人格を憑依させる事で睦を助ける事が出来ると思っている様子

しかし、そんな葛藤の中でモーティスは睦を舞台から落とし、睦は死んでしまったらしい

モーティス自身、祥子の事は嫌いながらも、祥子専用の睦の人格は睦が幸せでいる為に必要だった為、護っていた訳ですが、その睦の人格が死んでしまったらモーティス一人だけとなり、それはモーティスにとって好ましくない運命の為、焦りを見せていました

しかし、ここでモーティスによって最悪な決断が生まれてしまいましたね

モーティスが若葉睦を演じればいい

これによって最後のRiNGのシーン、睦の演技を完璧に熟したモーティスによって、睦の願望とは異なった思惑を祥子に提案

現状、祥子はモーティスではなく睦の幸せの為に全てを尽くすと言っている
しかし、睦の容姿をしたモーティスによって完璧なまでの睦の演技をされてしまっては今後、祥子は睦の為ならとモーティスに良い様に振り回されてしまう可能性が極めて高い

実際、モーティスの願望は自分の居場所であるAve Mujicaの復活
その気掛かりとして睦の相対した願望
そんな睦を亡き者にする為のロジックを見出し、自分の居場所を取り戻す事が出来れば、モーティスにとって全てが上手くいったと言えるでしょう

Ave Mujicaが復活した際のモーティスの立ち回り、そして睦はまだ生きているのか

この人格問題は最終話まで引っ張りそうですね

-若麦-

8話にて森みなみから化け物と言われた睦の演技の才能がずっと気掛かりとなり、演技の仕事から逃げていた若麦

それはトラウマになっていたのか、演技のオーディションにて言葉が詰まり相方から罵倒される始末

動画投稿の数も減り、全てにおいて崩れていき「昨日好きでも今日飽きた」と1話で祥子に言っていた台詞が溢れます

自分には才能がない事を解っているからこそ、必死に流行にしがみついていないと生き残っていられないという牙城は、崩れ始めるとあっという間です

そんな若麦も幾度も海鈴からAve Mujica再結成の話を持ちかけられますが、頑なに断り続けます

しかし、9話 最後のRiNGにて若麦の姿があります

『ナニソレ。キッッッッッッッッンモ 』 (誇張あり)
と口にした理由は分かりませんが、RiNGに姿を現した以上、若麦にもAve Mujica再結成に賛同する気持ちがあるという事でしょうね

これは以前に予想立てた事ですが、若麦はいずれAve Mujicaだけが愛される(愛を恐れずいられる)居場所だったことに気付き、再びAve Mujicaに一生を捧げる

もしそうだった場合、海鈴みたく芸能界の仕事を全て捨てAve Mujicaに全てを尽くすという展開も予想できますが、果たしてどうなるのでしょうね

あとは、一番の脅威である睦の元へ姿を現したことが自分が進化していく為に茨の道を選んだと言えますね

そういえば若麦ってEDで茨の様な鎖に手足を縛られていますよね

若麦を縛るものって、そういった才能の壁という解釈なのでしょうかね

だとしたら跳ね除けていって欲しいですね、若麦はAve Mujica結成時から誰よりも努力を惜しまない人間だと伺えていたので、今後もそのスタンスで愛を勝ち取れる様に頑張ってほしいです

-祥子-

7話にてCRYCHICと決別し、幸せな日々を思い出し、一見救われたかと思った祥子

7話時点で、祥子の幸せに対する解釈の相違が多く生まれた訳ですが、9話と今後の展開のあらかたの予想から、まだまだ祥子には苦行の日々が待ち受けることとなり私は嬉しいです

CRYCHICでの日々を成仏させる事が祥子の本質的な幸せではない。7話 感想にも書きましたが祥子は分かれ道の選択をしただけで、その先へと進んではいない

では、祥子が進む先は何処かと言うと「睦の幸せの実現」

祥子はこれから睦の幸せを実現する為に、睦の意思を常に汲み取って行動していく必要がある

しかし、睦視点で書いた通り、現状睦はモーティスによって人格を支配されており、睦の姿のままモーティスの幸せを祥子に告げている

睦とモーティスの幸せが相対している事から、祥子が睦を演じるモーティスの言いなりになるほど祥子が求める睦の幸せから遠ざかってしまい、祥子自身も進みたい方向と逆に進んでしまい望んだ幸せが実現出来ず、幸せはモーティス一人のものになってしまう

それが祥子の生み出してしまった化け物の正体なのだから、モーティスを含め幸せにする事は祥子の使命ではあります

しかし、祥子が生み出してしまった化け物はモーティスだけではないですよね

先程まで語った元Ave Mujicaのメンバー全員が一度は祥子によって人生を狂わされ、利用されていた事に対する怒りの想いの矛先が設立者である祥子の元へ向いています

9話にて祥子にヘイトを持った人は多いのではないでしょうか?

実際、私も祥子の味方として庇う為の視点を設けたのは久しぶりです
それほどに9話の祥子は一見して元Ave Mujicaメンバーに対する悪の存在でした

今の祥子は睦を幸せにする為に、己の身はある様に言っていますが、それは今まで睦に甘えてきた事に対する償いの気持ちでしかありません

祥子自身、本当はどうなりたいのかがまだ分からない

ですが、今後その解答は見つかると思っています
その理由として、睦の人格をモーティスが支配した事です

今の祥子、特に8話では睦の願望を一つ一つ叶える操り人形の様になっていましたが、このままでいると先程も書いた通りモーティスの都合の良いままに操られてしまう

モーティスの言いなりになったままAve Mujicaでの活動を行えば、祥子はいずれ何処かで壊れると思います

本当に睦を幸せにする覚悟があるのなら、睦を演じるモーティスと過ごす過程で、モーティスが睦を演じている事を暴き、死んでしまった睦を蘇生させる必要があると思います

祥子の生き方はAve Mujicaで一生やっていくだったり、睦の為に生きるだったりと両極端です

Ave Mujicaをしてしまえば、また睦を苦しめる事になると言っていますが、睦を苦しめていたのはAve Mujicaではなく当時の祥子です

今Ave Mujicaを再結成すればまた違った未来があるはずなので、そこは柔軟に考えて欲しいです

しかし、それは決して容易な事ではなくて睦 モーティス問題だけでなく、他メンバー3人とも一人一人向き合っていかないといけない

Ave Mujicaが再結成する事は祥子にとって苦行の始まりだと思っています

こうして再び苦しみに陥る祥子がどう幸せを見出し、Ave Mujicaとして再び一生を賭けていくのか

残り4話分となった今後の展開が楽しみです

そもそもAve Mujicaとして再び結成されるのかも分からないので、とにかく真実だけを目に焼き付けていきたいと思います

以上がAve Mujicaメンバー各キャラ視点で物語を見た際の感想になります

全体的な感想としては、Ave Mujica再結成に向け、祥子にとって難しい展開に物語が進んでいると思いました

5〜7話はMyGO!!!!! メンバーの介入が多かったものの8〜9話はAve Mujicaのメンバー内で物語が進行しており、ようやく本質へ突入と言った感じで大変面白いです

私は以前に、Ave Mujicaの今後について祥子だけ忘却を恐れ続け周囲のメンバーから置いていかれるだろうと予想していましたが、逆に祥子が一番初めに忘却を克服したからこそ、一人立ち止まり現状の元Ave Mujicaメンバーから一人置いて行かれている感じが出ています

Ave Mujica 1st LIVEの寸劇にてそういう展開があったので、作中でもと予想立てていましたが、形は違えど似た展開に物語が追いつき大変面白くなってきています

そして、この先Ave Mujicaが見つけ出す光とは、真実とは何なのか

私はやっぱり祥子から目が離せません

7話にて祥子の視点と私自身の視点が乖離したと綴りましたが、今回祥子の生き方の下手さが再び露呈した事で共感性を味わう事が出来て、とても心が痛みました

感想書く度、何度も書いていますが最終的には祥子には自身が納得のいく形でAve Mujicaとしての一生の在り方と幸せを見つけ出して欲しい

ですが、そこに辿り着くまでに多くの苦しみを味わって欲しい
そうして祥子には強くなって欲しいと思っているからです

そんな祥子の苦しみに共感する事で同じ苦しみを味わい、行動力の糧になっているドMな私は若麦の家には出禁になってしまいそうですね…

と言ったところで、9話 感想を終えたいと思います

ここまで読んで下さりありがとうございました。

投稿時間はAM5時頃
1時間寝て仕事行きます

よければ Xにて #酒カス豊川祥子note のハッシュタグで感想など呟いて頂けると嬉しいです。

それでは、ごきげんよう🌙

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