はじまりはあの日のダンス

忘れもしない1年前、2021年7月10日。
宝塚歌劇の舞台を初めて観劇したあの感動は、この先もずっと続いていくと確信しました。

宝塚についてしっかり認識したのは高校生の時。
観劇したわけではなく、OGの方が来校し講演とお衣装を着てベルばらの『愛あればこそ』を歌ってくれたことがきっかけです(どなただったのか全く覚えてないのが悔やまれます…)

ここから宝塚への興味が高まりました。
当時からミュージカルや煌びやかな衣装が好きではありましたが、宝塚=敷居が高いというイメージがあり、1人で飛び込む勇気がなくそこから何年も経ってしまいました。

しかし、機会は突然訪れたのです。

友人が宝塚に足を運ぶようになり、話を聞くことが増えました。
もちろん知識皆無の私はレビューショーに興味あるんだよねーっと軽く話すぐらいでした(余談ですが、当時の私は、宝塚の演目は全てショーのみで構成され、公演されているものだと思っていました)

それから少し経った後、とある番組にて宝塚OGの方が出演するらしいね〜と友人にLINEしたところ、その流れで『一緒に観劇する?』とお誘いを受けました。以前伝えていたことを覚えてくれたそうです。1人だとこの先中々行けないと思い、観劇することを即決。
友人が宙組担でもあったことから、演目は『シャーロックホームズ』と『Délicieux』でした。

友人が真風さん推しということもあり、トップスターのみ知っている状態で、他の方については殆ど情報を仕入れず、観劇までは、Délicieuxの振付けと真風さんの見所だけを聞き、ほぼまっさらな状態で観劇することに。

記念すべき初観劇は2階S席。
舞台機構など隅から隅まで観たいのと、誰に焦点を当てるべきか分からないのもあり、オペラグラス無しで挑みました。

ホームズはメインのキャラクターやライヘンバッハの滝の話は知ってたので、ストーリーも入りやすかったのがシンプルな感想です。
そして、ただただ圧倒されました。
プロローグの一環の鎖のコーラスで鳥肌が立ちました。
場面が転換されていく様子も新鮮で端から端まで目を動かしていました。滝の演出もなるほど、こうなるのか!と驚いたのも覚えています。

幕間は皆さんの演技や歌声、演出に感動し生オケも初めてであったことから、涙が溢れて席から立てませんでした。
友人が休憩で席を外した後もずっと席で1人惚けてました。
私は覚えてないのですが、席に戻ってきた友人にやっと発した言葉が『まだ、もう1幕ショーが観れるの…?ほんとに?そんな贅沢な時間過ごせるの…?』だったそう。

そして待ちに待ったショーのはじまりはじまり。
Délicieuxはプロローグから大興奮。
ペンライトは持ってませんでしたが、振付けを一緒にすることでテンション急上昇!またお衣装がはじめからとても素敵で一気に引き込まれました。
マスクで見えないですが、凄すぎてずっとにっこにこで口が開いてた気がします。ショーでもデュエットダンスの頃には涙で大変なことになってました。

気が付いたら幕が降りてて。

その後は宝塚の殿堂に連れて行ってもらいました。
観たことない作品のお衣装(アナスタシアとスヴィッツラ)ではありましたが、こんな間近で見ることが出来ることに興奮していました。他にも色んな作品のドレスが展示されており、ここは天国か…?と昇天直前。小道具も細かな所まで作り込まれていて、ここでも宝塚の魅力にどっぷり浸かり、帰るのも名残惜しい程に大満足でした。
そのため帰り道はずっと友人に感動を伝えてました。

オペラグラス無しで表情が見えてなくても、歌声で、演技で、ダンスで。全ての事柄で心を打たれました。
その際に特に印象残ってたのが、『ワトスンやってた人とフランス国旗の白でセンターの人』と友人に伝えました。
また友人に帰りの電車で見せてもらったプログラムのスチールで『この人好き!!!』って1人に惹きつけられ。

そうです。その方こそ、桜木みなと様です。
そしたら印象に残ってた人もスチールと同一の人だよと友人に教えてもらった時はこれは運命か?と浮かれる程に惹かれていました。

それから桜木みなとさんを検索する日々…
いろんな作品を観るべく友人に円盤を借り、自分でも購入して知れば知るほど、好きになる素敵な人。
気が付けば、呼び方も『ずんちゃん』呼びに。

そして少しずつ、ずんちゃんを知ってきた時にまず思ったのが『もう一回、ホムシュー観劇行きたかった!!!!!』との後悔です。何故もっと早く知り、オペラグラスでロックオンしなかったのか⁈と悔し涙を流す羽目に…

NOW ON STAGEやカフェブレイク、その他の番組で等身大の『桜木みなと』として話してる姿や弾ける笑顔にこちらも笑顔になり、いつも心が弾んで。
舞台でその役として生きている真摯な姿、舞台人としての『桜木みなと』も'尊敬'の言葉じゃ表しきれない程に努力家で素敵な人。

これまで観劇したのはホムシューとネバセイ、ワインの3作品です。
数こそ少ないですが、作品毎にずんちゃんに対する愛が増しています。

私はずんちゃんや宝塚に関してまだまだ知らないことの方が多いのが事実です。だけど、知らないからこそ知っていける楽しさが残っているのもまた事実。
少しずつ知っていけることがこんなにも充実し、わくわくするだなんて初めて感じました。

あまり何かに熱中するタイプではない性格の自分が、こんなにも真っ直ぐに応援出来る人に巡り合うなんて思ってもみませんでした。
1年前、宝塚大劇場でとてつもなく惹かれた歌声とダンス。タイトルに書いた通り、本当にあの日から今の私は始まりました。
宝塚に出逢えて幸せ。一生涯の趣味になること間違いなしです。

今回、こんなに長文でまとめたのは、もちろん1年目の節目というのもありますが、カルト・ワインの中止を受けたこともあります。
いちファンとして、発表を聞いた時は率直に悲しさの方が溢れてしまいました。
なんで?どうして今なの?と意味のない問い掛けを繰り返してばかり。

だけど、やっぱり1番悲しくて責任を感じているのはずんちゃんをはじめカンパニーの皆様だって。
カルト・ワインの中で『役者が勝手に幕を下ろせない』というようなシエロの台詞がありました。
これは反対に『役者がどれだけ幕を上げたくても上げることが出来ないこともある』ということでもあるんだなって。

ツイートもしましたが、本当にずんちゃん達には責任を感じてほしくない。体調崩された方は回復を優先して、カンパニーの皆様も体調には気を付けて下さいね。それに尽きます。
だけど私がこんな心配をするまでもなく、きっとずんちゃん達は前を向いて次に走り続けてるんだろうな。

とにかく、こんなにも夢中になれる素晴らしい作品に出逢えたことに『ありがとう』と『大好き』を何度でも伝えたいです。

私はこれからもずんちゃんをはじめ、宝塚がずっと大好きです。
そんな私に出来るのは、今後幕が上がった時にその作品の世界観に没入し、心からの拍手を送ること。ただそれだけだと思うのです。
それがずんちゃん達の力になることを信じて。

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