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子供時代をやりなおすこと

特に子供時代が不遇だったわけではないが、3世代家族だったため子供なりに親、祖父母に気を遣っていた。母に甘えたかったが、仕事に行ってたため、おばあちゃん子だった。そしてみんなからわりと甘やかされてもいたので 大人になって変に冷めた部分もあったが なんだか 心がふわふわとした頼りない子供のようなところもあった。自分自身も何となく 気づいていたが 精神的にも落ち着かず なかなか成長が遅かった。

そんな私も結婚して子供ができた。女の子である。無意識のうちに 漠然とではあるが 私は子供の自分がそうして欲しいと感じていた母になりたい、と思っていたようだ。幸い子供が小さい時は専業主婦だったので そう接してきた。それが自分を育てる事にもなっていた。自分の子供時代を やり直したかったのかもしれない。

子供を育てる、というのは 私にとっては本当に自分を育てる事だったように思う。特に女の子ふたりだったので ほんとに子供時代のやりなおしであった。私も夫も、彼女達を最終的に「自立した大人」になる事を目標としていた。私がなりたかった大人だ。彼女達を育てながら私は完全に自分の子供時代をやり直していた。おかげで私は自分の子供時代の埋まらなかった溝を埋められた気がしている。そして子供達も大人になってそれぞれ自立している。

余談だけど長女は色んな意味で成長の遅いタイプだった。本人のゆっくりした成長に合わせて育ててきたつもりだが、また それもだめな私がやりなおすには よかったのかもしれないな、と今になったら思うのである。

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