父について②
いよいよ父が退院します。もう死が近いから個室に入り、最期の時間を有意義に、どうぞ面会してください、と医師から話があった入院当初から約2ヶ月経ちました。面会のための差額ベッド代は ある程度とんでもない額になりまして…💧まあコロナ禍でも面会させてもらえた事は本当に非常にありがたかったから そこは あきらめますが。。
父は、といえば 身体がたるいそうで 食事とトイレ以外で 身体を起こす事を難儀に感じているようです。TVを見たり、新聞や本を読むことが日課だった父ですが、それもしない。ただ横になっている日々です。これで退院できるのか?と一抹の不安はありますが、検査の数値的には特に悪くない、との事。病院嫌いなのでストレスを感じているのかもしれません。とりあえず退院してみて ダメならまた受診したらいい、と考えています。もう年齢も年齢なので仕方ない部分もあると思います。
ところで父は入院が長くなる度に、少し妄想めいた事を言います。入院にかなりのストレスを感じるタイプなのかもしれません。内容は その入院毎に変わりますが、 入院中は ずっと同じ話をします。今回は父の義兄が飼っていた馬が亡くなって娘達が困っている事、毎日夜になるとTV画面から看護師さんや患者さんのみなさまが「がんばれ」と言って手を振る、というものです。奇想天外 笑 そんな事あるわけない、という内容ですが 父はいつだって真剣に言うのです。認知症のない、年相応の物忘れがあるだけの人ですが、やはり高齢者の長期入院はそれだけ精神的につらいのだろう、と想像します。「もう死にたいなあ」と何度も言われます。そのたびに この国は戦後の日本を支えてきた世代の方々が 安心して歳をとる事を許さない国なんだ、と感じます。仕事柄 制度や その世代の方たちと接する中でも思っていますが その話しについては また次の機会にします。 とりあえず退院した父に なにかおいしいものを食べさせてあげたい、と思っています。