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第3回 鬼の窟(おにのいわや)
はるか昔、西都原に鬼が住んでいました。鬼は、美しいコノハナサクヤヒメを見染め、父親の大山津見(オホヤマツカミ)に結婚を申し込みます。困ったオホヤマツカミは、「明朝、夜明けまでに大きな石の岩屋を造れ、それが出来たら娘をやろう」という無理難題の条件を出します。不可能だろうと思った条件でしたが、鬼は頑張りました。何とか、夜明け前に岩屋を完成させてしまいます。約束を果たした鬼は、疲れと安堵で眠ってしまいます。
一方、出来る筈は無いと思っていた、オホヤマツカミは、心配に成って見に来ました。すると驚いたことに岩屋は完成していました。
困ったオホヤマツカミは、疲れて眠り込んでいる鬼に気づかれないように、岩屋の天井石を抜き取り投げ捨てます。そして、目を覚ました鬼に「出来上がってないから、嫁にはやれない」と断ります。神様もズルするんですよね。(笑)
哀れなのは鬼です。それからこの岩屋は「鬼の窟」と呼ばれるようになりました。
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鬼の岩屋古墳は7世紀初頭に造られた、横穴式石室を持つ円墳です。墳丘の外側に円形の土塁が廻っています。横穴式石室は開口した入口から入って、自由に内部を見ることができます。
確かに天井には、いくつか窪みがあります。引き抜いて投げ捨てた石は、近くの石貫神社の参道入口に有ります。石貫と言う名前も良いですね。
誰が作ったお話なんでしょうか。上手く出来た話だと思います。
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