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人と人とのつながり方

体調がすぐれないとのこと、心配しています。
このところの寒暖差は本当にやられますよね。
今日は風が強くて、お天気はいいのですが黄砂と花粉で具合が悪いので、せっかくのお休みですが家でおとなしくしています。
しかも朝から頭痛です。そして身体中ガッチガチに凝っていて、布団から出られずマッサージクッションで背中や腰をグイグイやってから、ようやくのそのそと起き上がりました。

昨日の仕事はワンオペだったのですが、まるでこちらの都合を察したかのように朝からお客様がちょうどいい時間差で途切れることなくご来店くださって、本当に助かりました。
うちのお店はよきお客様ばかりなんです。年代的に60代後半から80代がほとんどで、私のことをまるで娘か嫁のように親しく思ってくださっていて、やれ筍ご飯を炊いただの、やれ蕨をたくさんもらったからお裾分けだの、やれ梅酒がいい塩梅にできたよ、などと言っていつも差し入れを持って来てくださいます。
昨日などは午前中に一度いらしたご近所のお客様が、私がワンオペなのを慮って午後からまた3時のおやつを持って遊びに来てくれたりしました。
本当にありがたい限りです。

その方と一緒におやつを食べながら歓談していると、そこへお久しぶりのお客様が現れました。90才を超えるその方は、コロナ禍になってから一気に痴呆の症状が進んでしまって、今はお金の計算や物のやり取りが難しく、お買い物はできなくなったのですが、時々こうしてお散歩の途中にやってきてはお茶を飲んで休憩して少しお話しする、というお付き合いを続けています。
1分前に話していたことを忘れてしまうのに、こうして時々店のことを思い出しては来てくれるのがなんだか不思議ですがとても嬉しいです。

先に来ていたお客様とその方は、私よりずっと長くこの店とつながっており、30年来の常連様で、お互いによく知った間柄です。歓声をあげて手を取り合い、久々の再会を喜び、話に花が咲きます。

「ここに来てももう私は買い物はできないから悪いんだけどね、なんだか勝手に足が向いちゃうのよね」
「いいじゃない、お散歩の途中で寄ってくだされば元気なことがわかって私も嬉しいですよ〜」
「そうよ、ここでお喋りすることが楽しみなんだから。家に一日一人でいたら、誰とも話さないでしょ?ここへ来て、なんだかんだと話して笑ってれば、寂しくないものね」

30年以上、お二人とも本当によく通ってくださったんだなと感慨深く、この店の、私の役割はただ単に洋服を売るということだけじゃないんだと、少しはお客さまの心の支えになっているんだなと改めて気付かされました。

働いていると気が重いことや嫌なことがたくさんありますが、こうしていまだに辞めずに働けているのも全てはお客様がいいからなんです。ここで働きだしてから、私はとても多くのことを学びました。それは人間としての大切な何か、生きていく上で誰もが通る道、過程を一人一人のお客様を通して見せてもらっているのです。

人は生きているとたくさんの試練に出逢います。悩んだり苦しんだり、その時を共に過ごしながら一緒に考えたり、時には励ましたり助言したりしながら乗り越えていきます。中には思い半ばで遠方へと転居された方もいたし、その人生の幕を静かに閉じた方もいます。一つところで長くいると、色んなことを経験していくものですね。たくさんの人生観を聞かせてもらったし、歩いてきた道のりを一緒に振り返ることもしてきました。人の一生って、それぞれだし、誰が一番幸せとか、反対に不幸とかは一概には言えないことだと悟りました。


そんな風にして忙しく一日を過ごし、お客様がようやく途切れた夕刻、ふとスマホを見ると飲み友達からのお誘いメールが入っていることに気がつきました。
私が仕事の途中で「ワンオペ疲れる」とTwitterに愚痴をこぼしたのを見ていたのかは知りませんが、仕事帰りの一杯で疲れを癒そうよとお声がけをいただけるなんて、なんて私は周りの人に恵まれているのだろかと思います。

日中、職場ではお客様相手に聞き役のことが圧倒的に多い私は、プライベートの飲みの時間は反対に聞いてもらうことが多いかもしれません。
いや、それもやはり相手次第かな?
昨日の飲み友達とも「相手次第でどんな話をすればいいかが変わるよね」なんて話していました。
特に何人で話すかによっても違ってくる、と。確かにそうです。私は基本、サシ飲みが好きなんですが、なぜかというと一対一の方が圧倒的に話が深いところまでいけるからです。
4人以上になると、その日のそれぞれのテンションやその場に求めるものが微妙に違っているのが話の内容や “掘り具合“ に現れます。
もっとグイッと深いところまでいきたいのにいけない。なぜならそれを求められていないと分かった時の引き方が結構しんどいから。シラっとなるし、なんだかなぁ、とそのまま帰りたくなる。
うんうん、わかるわかるとお互いの価値観やものの考え方に共感しつつ、分かり合える人と話すってとても稀有なことなんだな、と有り難く感じるひとときでした。

人数や場所によって、私たちは器用に自分という人間を演じ分けているんですよね。色んな顔を持ち、その時その時でどんな自分でいるのがいいかを自然と忖度しながら生きている。それはとても頭を使うし気も遣うことです。
いずれにしても、どこでどんな場合でも、無理せず自分らしくいられたらいいなと思います。
昨日は頑張らなくてもいいお相手だったので、とても楽しく、聴いてもらえる時間を過ごすことができました。

人と人って面白いですね。私とタカーシーさんも、いい塩梅につながっていけたら嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願いします。

くれぐれもご無理のないよう、体調に気をつけてゆるめに行きましょうね。

それではまた。


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#交換日記 #つながる #コミュニケーション #ワンオペ #飲み友達 #エッセイ




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