恋愛はコスパが悪い?
テレビで「なぜ今の若者は恋愛離れしているのか?」という番組をやっていた。心理学や社会学の偉い先生方が、今の若者たちの心理や動向を掘り下げて分かりやすく討論していた。
どうやら恋愛は「コスパが悪い」らしい。資格や趣味はかけたぶんだけ成果が出たり結果を手に入れることができるが、恋愛はお金と時間をかけてもその恋が実るかどうかは分からない。努力しても思うような結果が出るとは限らないから、無駄なことはしたくない、と。それなら自分の好きなことや趣味に時間とお金を使いたいという若者が増えているらしい。
ううむ…なるほど。そして男性が考える「女性を選ぶ条件」の1位は「容姿」。女性が考える「男性を選ぶ条件」の1位は「収入」だそう。ええ~~、そうなの?どちらも「それを言っちゃあおしめぇよ❗」じゃないですか?
そりゃ恋愛したくなくなるよね。おうちでアニメ見たりゲームしてるほうが、よっぽど楽しいし充実するよって?
うちの娘はお年頃。20代後半に突入したばかりで、お肌はツルツル、スタイルもよし、ちょっと勝ち気な性格が玉にキズですが、しっかり者で姉御肌なところは今どきの優しい男性には逆にウケるのではなかろうかと、親の欲目半分としても、きっと引く手あまたではと思っているのだが…。
これがなかなかどうして、全く男の影がないのです。悲しいくらいにないのです。一体どうしたものか。
私の若い頃はというと、いつも大体恋はしていたね。彼氏にはならなかったとしても、飲み仲間やデートの相手は事欠かなかった。休みの日にじっと家にいることはほとんどなかったし、仕事終わりには必ず集まるバールがあった。いつもたくさんの仲間がいて賑やかで楽しかった。
今の娘の年のころには1度目の結婚で娘を産んで、そろそろ離婚に向けて動いていた頃だ。
感慨深い…。
娘はというと、大体毎晩残業で、日付が変わるまでに帰ってくるかというほど仕事一筋。帰ってきたら自室でずっとアニメを見ている。休みの日も大体アニメを見ている。1年に何度かはメインイベントであるアニオタの聖地、「コミケ」へと出陣する。始発で出陣する。めちゃくちゃ気合いを入れて。そのための貯金をする。そして大好きなBUMPのライブツアーに参戦する。そのための貯金をする。年間通して貯金をする。他には時間もお金もかけたくない。というか、かけられないらしい。
そうやってコミケや全国のライブ会場へと遠征した際に友達ができ、現地集合で楽しむそうだが、そこから恋愛へは発展しない。なぜだろう?そしてコミケへも、ライブへも、一人で行く。なぜなら友達と待ち合わせたり、現地で気を使うのがイヤらしい。コミケは自分のお目当ての作家さんのブースへ直行し、他に回りたいブースは予めチェックしてその順番やルートもしっかりと計画を立てて行く。時間を無駄にしたくないのだと。なんだか全てにおいて「コスパがいいかどうか」ということに焦点を置いているように見える。いいのかどうかは分からない。でも娘は「じゅうぶん幸せ」だと言う。私から見たら、その貴重な若さと美しさを無駄にしているように思えてならないのだが…。
余白がない。回り道や無駄足がない。色気もない。なんだかもったいない気がするのは私だけ?
人と関わるのって、めんどくさいことも沢山あるけど、会話のやりとりやちょっとしたコミュニケーションから何かが始まることってあるよね。昨日までなんとも思っていなかったあの人が、ランチの席でばったり会って急に気になりだしたりして。仕事終わりの軽く一杯で偶然居合わせたところから始まる恋とか。なんかそういうのって、日々の活力になりません?楽しくないですか?
恋をして脳内のドーパミンが出ると、心も身体も一気にアップするそうです。気力が沸いて毎日がきっとキラキラ輝きだします。生活がもっともっと楽しくなります。生きてる実感がわいてきます!
恋愛しましょうよ。人生は「今」が一番大切です。先の貯蓄や生活を考えすぎて、今を計画的にやりすぎているとあっという間に年を取ります。そして「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねない。今後の人生において、「今が一番若い」のだから。今しかできないことをやってみてはいかがでしょうか?
老婆心だとは思いますが、ちょっと言わせて頂きました。大きなお世話ですね!あいすみませんm(__)m娘にはこんなこと、間違っても口に出しては言えません。ええ、言えませんとも。親心って、切ないなぁ…。
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