Salon de Verde パーソナルコーディネートお買い物同行/たくさんの幸せを感じた日✨たなかともこさん編
今回のクライアントは私のnote仲間の中でも古いお付き合いの、たなかともこさんです。
ともちゃんは私が一番最初にリアルでお会いしたnote仲間。
あれは確か2020年の2月、コロナ禍直前の頃でした。
日本に一時帰国するタイミングでお誘いいただき、品川のイタリアンレストランでワインを飲みながら食事とおしゃべりを楽しむこと2時間。それでも話し足りなくて場所を変えて2時間。初めてお会いしたというのに4時間も喋り続けましたね。あれからもう4年半です。本当にあっという間。
それからも数回、帰国の度にお会いしているので、今回は“お久しぶり〜!“
という、ソルトレイクシティ〜東京の約9000キロの距離を全く感じない再会でした。
もう、大好きなんです。なんというか、この方の持つ“あったかい空気感“というのか、太陽のような笑顔で人を包み込む感じ。
しかしその柔らかい雰囲気とは裏腹に、ご自身は哲学的で複雑で繊細な部分をうちに秘めておられるにも関わらず(ともこさんのnoteを読めばわかるはず)、普段はそういった面を表には全く出さない奥ゆかしさ。
本当はものすごく思慮深い哲学者なのに、素振りも見せずにどんな人とも当たり前に同じ高さの目線で話をしてくれる。
「能ある鷹は爪を隠す」と言う言葉がしっくりきます。
賢く、美しく、思いやりにあふれた人なのです。
本当の意味での「人としての優しさ」みたいなものを、その心と身体に満ち満ちと湛えている人。
そんな私の大切な友人、ともちゃんからのご依頼とあらば力が入らないわけがありません。
今回のテーマは「甥っ子くんの結婚式」です。
そのための一時帰国。お忙しいスケジュールの中、わざわざ私のパーソナルコーディネートをご依頼いただきました。感謝しかございませぬ。
しかしながら予定していた日の前日になって、私の仕事の都合で急遽日程変更、一日延ばしていただかなければならなくなりました。なんたる失態、本当に申し訳なくて。しかしそんな時も「全く無問題」と軽やかに応えてくださって、もう女神にしか思えない。マジで感謝でした。
(しかしこの日程変更が後になって“大正解“だったという結果になり、本当に神様に感謝することになったのでした)
さて、話を戻しましょう。
今回選んだのは毎度おなじみ私の庭、銀座でございます。
一週間ほど前に視察に行った際、様々なケースを考えてたくさんのお店を見て回りました。短時間にたくさんの店舗で試着をして頂かなくてはならないので、今回も使い慣れたこちら、ルミネ有楽町を選びました。
目星をつけておいたショップへともこさんをご案内します。
久しぶりに東京のファッション事情を目の当たりにされ、あれもいいこれもいいと感激されていましたが、何着か試着していただくも「これだ!」という決定には至らずでしばし逡巡。
これは全く私一人の考えだったのですが、私的には、ともこさんのご親族関係などの背景を鑑みて、「上質」ものをご提案したかったのです。大人の嗜みとして、どんな場所でもどなたと並んでも着映えする、ハイクオリティなコスチューム。しかも固くなりすぎず、アットホームで和やかな場面に合うようなカジュアルさも持ち合わせたスタイルで甥っ子くんの結婚式に参列していただきたいと思いました。
なので素材や質感に納得がいかないものは、たとえ似合っていてもお洒落でも、今回は簡単に決定したくなかったのです。
なかなか決めきれない状態になって、しばしううむと考えました。
そのなかでもダントツによかったアイテムとして、白のシルクシフォンのボウブラウスがありました。
繊細な光沢と独自の軽やかさと滑り感。コットンやレーヨンやポリエステルでは出せない上質感が大人の風格を表します。たっぷりとしたボウで顔周りに大きめのリボンを作ることで、コサージュにも負けない華やかさが出せると考えました。
とりあえず、試着してみましょう!
店員さんに1時間だけお取置きをお願いし、組み合わせるものを探しにいきましょう。
さて、このブラウスを生かすボトムとは。。。
しかし、何着か試着したスカートはどれもこのブラウスのクオリティに負けてしまいます。
とろみがあったり光沢があったり透け感のある化繊のフレアスカートは今のファッションの流行ですのでいくらでもあるのですが、このブラウスに合わせるには無理がある。同じような質感でも圧倒的に素材のクオリティに違いがあると、逆にとてもチグハグな印象になってしまいます。
普段のファッションなら、このブラウスに例えば地厚でマットな質感のウールのボトムを合わせたり、逆にカジュアルなワイドデニムを履いて、更にシャネルジャケットなどを合わせることでよりファッショナブルに昇華できるのですが、今回のテーマは「結婚式」です。このブラウスにサテンのロングプリーツやチュールのフレアスカートではコーラスやダンスの発表会になってしまう。当たり前なテーラードジャケットにタイトスカートなど合わせようものなら卒業式の先生です。
ああぁ、違う違う!私が求めているのはそうじゃ、そうじゃな~い~!(鈴木雅之さんが歌い出しそうになる)もっと大人の、もっとファッショナブルな、もっとハイクオリティな、ひねりのあるオケージョンファッションなのであーる。。。
一人でむむむと唸っていても埒は開きません。隣で不安げな様子のともこさん。
どうすればいいのかも、私が何を悩んでいるのかも理解不能で、ただただ途方に暮れておられる。すまん、ちょっと頭をリセットさせてくだされ。しばしお待ちを。
その時、唸っている私の目に飛び込んできたものがありました。
それはなんと、ともこさんが帰国して着るものがないことに気づき、昨日慌てて飛び込んだGUでお買いになったという、白いバルーンスカートでした。
これだ!!!
私は閃きました。
おそらくポリエステルであろうそのボリューミーなバルーンスカートは張りのあるタフタ。マットな質感もいい感じ。これならあのシルクのブラウスに負けない存在感が出るはず。そしてその上に先ほど他の店で目をつけていた黒のリボンヤーンのツイード風ショートジャケットを合わせればバランスがいいかも!
一気に脳内でパズルが完成。これしかない!というコーディネートが出来上がりました。
「ともちゃん、これでいいかも!」
履いている白いスカートを指差して興奮する私をポカンと見つめるともこさん。
ブラウスのお取り置きの1時間にはまだ少し猶予があります。先にジャケットを試しに戻りましょう。
どこのショップで何を見たのかをしっかりと覚えているのは職業柄。もと来た道を辿るべくルミネ2からルミネ1へと移動します。
「これ、さっきいいなと思ったんだけど、サイズが無理だろうなと諦めてた」とおっしゃるともこさん。いえいえ、私はしっかり確認済みですよ。一見、シャネルのツイードジャケットのような風合いですが、素材はニットなのです。ニットは伸びるんです!いけるんです!(何者?w)
しかも、本来ツイードのようなマテリアルのジャケットは、フォルムが結構しっかりとしていてヘタをするとガッチリ大きく見えますが、これはニットなので身体にピタッと沿うため、きゅっとコンパクトな印象になってスッキリ見えます。するとボトムのバルーンスカートのボリュームが活かされるのです。
案の定、試着してみるとバッチリ!普段に着るときはシンプルなカットソーにデニムやフレアスカートなどをコーディネートしたいです。または柔らかな素材のワンピースに羽織るのもいいですね。後々、きっと役に立つこと間違いなし!
うん、君に決めた!!!
ニットジャケットをゲットしたのち、ビジュの要となるシルクのブラウスのショップへと戻ります。ここでトータルで合わせてみましょう。
再度試着し、確認。うんうん、やはりいい感じ〜。なぜさっき気が付かなかったんだろう。きっとブラウスにばかり目がいって、これに合うものを探さなければと頭の中でぐるぐる考えていたからスカートが視界に入っていなかったのです。灯台下暗し。
ブラウスの裾をスカートにインしてバランスをチェック。これにショート丈のニットジャケットを合わせれば、お顔周りが華やかになるボウのリボンも相まってグッと視線が上がるはず。
「やっぱりいいですね!これ買いましょう」
ともこさんもご満悦なご様子。
少々値の張るお品物でしたが時は円安。アメリカ在住のともこさん的には「3分の2ぐらいの感覚だから大丈夫よ!」と嬉しそう。よかったよかった。
トータルで試着してみると想像通りの仕上がりになりました。
中の上下を質感の違う白で統一、襟元と裾に華やかなボリューム、さらに黒のコンパクトなフォルムのニットツイードのジャケットで遊びのあるフォーマルスタイルが出来上がりました。いい感じ〜〜!
考えてみると、本来予定していた前日では成し得なかったコーディネートです。
私がドタキャンしたがために空いた時間でともこさんはそのスカートを買われていたのです。日本にいる間、着るものがないからと。なんということでしょう!これぞまさに神のお恵み。運命の采配。ありがとうございます。
こうして無事、目的のお買い物を果たすことができました。めでたしめでたし。
(因みに結婚式の参列に白はアウトでは?とお思いかもしれませんが、全身真っ白のドレスというわけではないですし、今の時代、親族や仲間内の集まりでしたらあまり厳しい縛りはないと思います。要はその場所でお祝いの気持ちを表すための花を添えるファッションを選ぶことが重要で、色や形にこだわり過ぎてつまらない格好でいるより、好きなファッションでハッピーでいるほうが自分も周りも幸せだと思うのです。)
余談ですが、予定していた前日はワタクシめの誕生日でした。
私は何の気なしにいつも使っているお気に入りのイタリアンを勝手に予約して、ともこさんとのランチを楽しんだのですが、なんとなんと、ともこさんの粋な計らいで、ランチの最後にサプライズのバースデープレートが運ばれてきてびっくり仰天しました。
なんということでしょう!
まあまあ、本当に、びっくりで、嬉しくて、楽しくて、美味しくて、とてもとても幸せな思い出になりました。
(この記事のサムネ画像はこの時の前菜プレートです。めっちゃ美味しかった!)
ともこさん、この度は甥っ子くんのご結婚おめでとうございます。
そして、このような機会をいただきまして、ありがとうございました。
これからもずっと、仲良くしてくださいね。
次に会う日を楽しみにしています。
*ともこさんの今回の帰国の旅のnoteはこちらです。
東京の他、ご実家の水戸、三重のお伊勢さんや結婚式の行われた大分滞在の心温まる友人やご家族との思い出の記録。
是非お読みください。じわっと癒されて幸せな気持ちになりました。
〈今回のお仕事内容と料金〉
*内容 パーソナルコーディネートお買い物同行
*場所 ルミネ有楽町 (トゥモローランド/イエナ)
*時間 2時間
*料金 15,000円
*この記事の内容及び画像の掲載はクライアントの許可を得ています。