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AI絵×手描き絵でイラスト製作 〜AI絵でアイディアを具現化〜
前回までの記事はこちら
AI絵×私絵の記事、第3弾。
今回は、meituとtrinartを使用しての作業となりました。
案出し〜ラフ
まずは案出しからスタート。ある程度イメージはありましたが、なんか良い感じの構図が欲しかったためt2i(文章から画像生成)をします。
指示としては、
・ざっくりとした容姿の指定
・隣にいる男性に向かって照れながらも勇気を出して真面目に聞く場面なので、照れ・斜めからのアングルという構図の指定
等を入力しています。(私自身呪文研究はそこまでしていないので変なところがあるかもしれません)
何回かガチャをして、イメージに合うイラストが出ました。
![](https://assets.st-note.com/img/1671205529792-vTTk4LN5oA.png?width=1200)
このイラストを元に、ラフを作っていきます。
まず、trinartのみの作画だとちょっと絵柄が古かったり、なんか変な部分があったりするので、それをmeituのAI art機能を使ってカバーします。
![](https://assets.st-note.com/img/1671205920464-gA664wHhzd.jpg)
ここで原作を見返して、本を持たせたくなったのでクリスタで上から加筆します。
![](https://assets.st-note.com/img/1671206037142-86EROmaorX.png)
これを再びmeituに通します。
![](https://assets.st-note.com/img/1671206069384-2dxzIjDQy1.jpg)
しかし、顔は前回の方がお気に入りなので合成し、背景も上からざっくり色を置きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1671206187701-gMUztWH5Dw.png)
背景に関してはmeituだと意図とは違うものが出てきたので、今度はtrinartでi2i(画像を元に画像を生成する)します。
先程の呪文+本を持たせる・背景の説明(ChatGPTに、クリーム色を基調とした大理石の、中世ファンタジーの内装を英語で単語で並べて、と頼んで出してくれた呪文を入れています)を入力して生成。
![](https://assets.st-note.com/img/1671206260982-moFJbA0Nvm.png?width=1200)
背景と本を持つポーズが良い感じだったのでこれを採用。しかし顔は先程のままが良いので、再び合成。
![](https://assets.st-note.com/img/1671206729727-wjVl4YK0Va.png?width=1200)
しかし、このまま上から描いても背景を上手く修正できる気がしなかったので、別に背景をi2iを使って描いてもらいました。
![](https://assets.st-note.com/img/1671208335686-siV1VmLIqb.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1671208354337-UiKxZSADe0.png?width=1200)
ここまでで大体の構図はできあがったので、ここからこの絵をベースに手描き作業を始めていきます。
まず、AI作画だとデッサン狂いが心配なので、3D素体と重ね合わせて調整します。
![](https://assets.st-note.com/img/1671207639377-h5L3jqB3PO.png?width=1200)
今回も二次創作なので、描きたいキャラを見ながらカラーラフを進めていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1671208488532-CS8eyRj8pw.png?width=1200)
これでラフまでの作業は終了です。
線画〜塗り
カラーラフを元に描いた線画+バケツ塗りがこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1671208616773-LbIagiOYPQ.png?width=1200)
次は塗り作業ですが、私は基本塗りが苦手ですし、どこにどう影を置くか(特に服)悩んで時間がかかってしまうので、ここでもAIを利用します。
とはいえこのままバケツ塗りの状態でi2iしても影をあまり塗ってくれません。ということで仮でざっくり影を塗ります。
![](https://assets.st-note.com/img/1671208904987-MV5vj6kjzM.png?width=1200)
何枚かガチャをして、参考になりそうなイラストをいくつか保存。
![](https://assets.st-note.com/img/1703072809314-cAScaISg4G.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1703072809258-kgDzOwsj2t.jpg?width=1200)
これらを参考に、影やハイライトを塗っていきました。
そうして塗った後、オーバーレイやら色トレスやらして出来上がったのがこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1671255786313-2DyOp0e5ST.png?width=1200)
塗り方も目の描き方も自己流なので、AIに多くの作業を手伝ってもらいながらも自分の絵柄のイラストを完成させることが出来ました。
meituとtrinart
私が普段利用しているmeituとtrinartについて軽く紹介。
meitu→無料なので気軽に使える。可愛い美少女作画が大得意なのでとりあえず作画のクオリティ上げたい時に使う。元の構図を保持しながら描いてくれるのが便利。簡単なキャラ絵なら不便なく使える。しかし背景は勝手に別のものを描いてくるので不得意だと思う。あと男も女に変換しがちなので難しい。
trinart→課金が必要だが、プロンプトを入力して生成ができるのである程度コントロールが可能。重ね描きの%次第ではあるが、(%が低い時)元絵を保持しすぎたり、(%が高い時)逆に全然参考にしなかったりするのでそこは慣れが必要かも?しかしi2iも安い値段で簡単な操作でできるのでありがたい。プリセットやサンプラーで絵柄の方向性も簡単に変えられるので呪文研究をしなくてもある程度色んなイラストを楽しめる。
私は、ざっくり作画クオリティを上げてほしい時はmeitu、微調整や明確に欲しいものがある時はtrinartでi2iをしています。
trinartはポイント消費制ですが、1回の消費量はかなり安いですし、設定をいじればより少ないポイントでほぼ変わらないクオリティのイラストを生成ができるのでオススメです。
まとめ
少し話が逸れましたが、今回AIと一緒に絵を描いた感想を。
・ぼんやりとしたイメージを具体的に出してくれるのが助かる
大体こういうアングルで、こういう感じのポーズなんだけど……良い構図は分からない……みたいな時に便利です。考える時間を短縮してくれます。
・作画補正に使える
ざっくり顔を描いただけでも認識次第では上手なイラストが返ってきます。髪も服も正確ではないにしろ、なんか良い感じの作画を描いてくれるので添削にも勉強にも使えます。
・背景を描いてくれる
画質さえ気にしなければ背景をそのまま使用して完了……ということもできます。
・塗りの参考に使える
それっぽい塗りを出してくれるので、参考にしたり、使い方次第ではそのままそれを採用することも可能です。
・ただし塗りは手を使うので結局本人の技術次第
当たり前ではあるんですが。もっと勉強しようという意欲が湧きました。
・めちゃくちゃ時間短縮できる
これが一番デカかったです。色んな場面で悩む時間が大幅に減る。頭の中にある色んなモヤモヤを、AIを使ってササッと解決する!という感じで使用しています。作業時間が短くなって量産しやすくなったので、絵を描くハードルが下がり、以前よりかなりモチベが上がりました。
ちなみに今までのフルカラー絵を完成させた最短記録は全力で作業に没頭したまるまる3日間でしたが、今回はかなりゆったりとしたペースでも2日で完成しました。
最後に
私は大人になってから本格的にお絵描きを始めたので、できるだけ労力は減らしたい一心でAIを利用しています。AI↔私の手描きを何度も行き来することで、より短時間でイラストを完成させられる。短時間で楽しい気持ちのまま完成まで行き着くので、また描こうという気持ちが湧いてくる。個人的には良いことだらけです。
ちなみにNovel AIやnijijourneyもキャラ絵の生成は強いですが、値段が高いのと、絵が上手すぎて仮に下敷きとして透かして線画から描いたとしても自分の絵柄になりそうにないので利用していません。trinartの絵柄が個人的に一番親近感があるんですよね。ここは人によると思いますが。
今はアプリでもブラウザでも無料で画像生成できるサービスがあります。課金はちょっと……という方は、ぜひそちらから試してみるのがオススメです。
以上、私個人のAI利用法でした。