秋桜が教えてくれたこと
子供時代、心を閉ざしていた僕は
世の中を暗い色で塗りつぶしていた。
花なんて、ただの気持ち悪いものだと
無意識に拒絶していた。
だが、今は違う。
心の奥底から湧き上がる感動が、
花の美しさを教えてくれた。
野菜は身体の栄養、
そして、花は「心の栄養」。
昨年、花の魔法に魅せられて
コスモスの種を庭に撒いた。
ただ無心に、種をばら撒くだけ。
その結果、こんなにも美しい花が咲き誇り、
僕の心は震えた。
今年もまた、種を蒔いた。
芽が出て、少しずつ大地に根を張り、
新たな命が育まれている。
この先、どんな花が咲くのか、
胸が高鳴り、心が踊る。
かつての僕には、謙虚さなんてものはなく、
ただただ傲慢な日々を送っていた。
だが、今は少しずつ変わってきた。
過去の自分と比べると、謙虚さが
自然と身についてきたのだ。
コスモスの美しさが心に沁みるのも、
そんな小さな成長の証だ。
コスモスの花言葉は「謙虚」。
謙虚さを持つことで、ようやく
花の本当の美しさがわかるようになった。
それが、僕の心の成長の一部であり、
大切な宝物だ。
野菜は身体の栄養、
美しい花は「心の栄養」。
花を見て、心が満たされ、
心の深い部分に静かな豊かさが広がる。
それが、僕にとって何よりの大切なこと。
秋桜が教えてくれたこと。
それは、心の成長と美しさの大切さ。
そして、人は誰もが成長できるということ。
花のように、心に栄養を与え、
静かに、美しく咲き誇ることができるのだ。