ライターのしごと #2「始め方」
フリーランスのスポーツライターとしてやっていこう!
今回は、そう思い立って実際に実行に移すタイミングについて書きます。
私の場合は、アメリカに行き現地のスポーツを取材して日本のメディアで発信するという道を選んだので、タイミングはMLBで日本人選手がデビューしたときでした。パイオニアである野茂英雄さんがドジャースでデビューしたときは、まだアメリカに行って仕事をするというような状況ではなかったため、タイミング的には伊良部秀輝さんがヤンキースでデビューした頃です。
どうしてそのようなタイミングかというと、語るまでもないかもしれませんが、日本人選手がいてその選手を直接取材できる環境にいれば、仕事の依頼がくる、つまりライターとしての需要があるからです。いくらフリーランスのライターになろうと決意しても、収入のめどが立たなければやっていけないので、日本人選手のデビューはグッドタイミングというわけです。
最近でいえば、NBAワシントン・ウィザーズで八村塁選手がデビューしたのは、アメリカでスポーツライターとしてやっていきたいと思った人には絶好のタイミングだったのではないかと思います。NBAで活躍している選手がほとんどいない中で、ドラフト1巡目で期待されて入団し、前途洋々。現地のライターにとっては、需要のビッグウエーブだと思います。
ただし、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でほぼすべてのスポーツが停止するという想像を絶することが起きてしまったので、このタイミングで行こうと決断していたら、厳しい状況に陥っていたのは間違いありません。こんなことは通常ならあり得ないとはいえ、常にリスクがつきまとうことは頭に入れておかないといけないのもフリーランスというものです。
因みに私がMLBの記事を書くようになった最初のきっかけは、週刊誌の記者をしていたときにたまたまメジャーリーグ関係の特集を担当して、それを読んだ専門誌の編集者さんから連絡を頂いて誘って頂いたのがきっかけでした。当時はメジャーについて書くライターもそれほど多くはなかったので、そういうこともありました。
写真は2017年7月、マイアミのマーリンズパークで開催されたオールスター戦の試合前セレモニー ©Shoko Mizutsugi2017