徒然ではない図書館司書~嫌がらせに本を利用する人間たち~
ある日のことである、返却担当になった者は、来館者が少ないと棚整理もするのだが、児童フロアで私はソレを見つけてしまった。
児童フロアは、その名の通りなので、棚がやや低め、そして書籍は斜めの棚に陳列されている。そのため、上から日焼けしているかなどがはっきりわかる。
「……マジか」
私はソレを取り出す。
それは児童に人気のシリーズの一つの、本の一冊。
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