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勝手に10選〜昭和のイカしたアニメ主題歌(前編)〜


(前記)
思い返すに、幼少期はアニメというジャンルに親しみは人並みにあったと思う。

しかし、10歳位の時にチェッカーズというバンドに出会ってからは、他の少年よりアニメというジャンルが疎遠になってしまった。

周りの友人がこぞって少年ジャンプやら読んでいる中で筆者はファッション誌、PATI PATI、ギター系などの音楽誌、小説などを読んでいる少年時代であった。

例えば代表的な作品だと、北斗の拳とか、ドラゴンボール、キャプテン翼だったり、周りで流行っていたアニメは読んでいない。

テレビも然り、最後にまともにアニメドラマをまともに観たのは、小学校低学年の時に機動戦士ガンダム位が最後では無かろうか。

アニメを避けたり、嫌いな訳では無い。
ただ、他のカルチャーにおけるジャンルに割く時間が多くなってしまったのだ。
なので、勧められたり、なんとなく完読した作品もある。

しかし、そんな筆者にもお気に入りのアニメ主題歌が存在する。

幼少期に観ていた作品や、作品は全然知らないが、曲だけを知っている場合がある。
大概は後者である。
主題歌という枠でスタートを切り、作品から楽曲として独り歩きをして、いろんな媒介を経てこんな輩に楽曲が届くのだろう。

そんな楽曲は、素晴らしい楽曲なのだ。

そんな観点から、今回は昭和という時代のイカしたアニメ主題歌を前編、後編に分けて勝手に10選していく。


・宇宙戦艦ヤマト
松本零士先生によるアニメ”宇宙戦艦ヤマト”の主題歌であり、ささきいさおさんのシングルとして1974年に発表された。

作詞は阿久悠さんで、作曲は宮本泰さんによる。

実際にアニメドラマとして放映されていたのは1974年から1975年であり、筆者はこのアニメの放映時に産声を挙げた訳で、リアルタイムを覚えている筈がなく、名作が故に度重なる再放送が流れる中で、この曲を認識したのだろう。

実に重厚感に溢れるカッコいいオーケストラから始まり、曲の構成としてはメロディラインの流れが実に抑揚、起伏に富んで、かつ美しい進行する為、明確なパート分けが難しいが、Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビ、もしくはAメロ、Bメロ、サビだろうか。

特にAメロからBメロへ移る際やサビ終わりのオーケストラは凄くカッコよく、Bメロとサビにおける高温のコーラスも実に良いスパイスとなっていたり、まあ、挙げていくとキリがないが隙を見せず、実に無駄のないパーフェクトな演奏であろう。

どこをとってもサビの様な、実に気持ちよく高揚させられる素晴らしい大名曲だ。


・勇者ライディーン

1975年から1976年まで放送されたアニメ"勇者ライディーン"の主題歌だ。

残念ながらアニメの内容は記憶に無いのだが、幼心に、カッコいい曲だなぁ、と思っていた記憶が残っているが、恐らくまだ筆者はリアルタイムではバブバブ言ってる時期と思われ、再放送で見たのかな、と思われる。

ただ曲が心にずっと突き刺さっていた。

今、知るところだが、ボーカルはかの子門真人さんである。
マーチングスタイルの軽快なAメロ、そしてBメロが実に重厚感を持って、メロディラインもカッコよく、見事なサビへの橋渡しとなっている。サビの盛り上がりも素晴らしい。

今聴いても、やっぱり実にカッコいい楽曲だ。


・ルパン三世のテーマ

1979年に発表されたYou & Explosion Bandバンド(便宜上つけているバンド名で実質的には大野雄二さんの楽曲である)によるモンキー・パンチさんによるアニメ"ルパン三世"の主題歌である。

もう"ルパン三世"といえばこのテーマソングであるが、このアニメは最初のシリーズは1971年から1972年に放送されて、1977年よりまた放送が始まるのだが、この1977年のシリーズより、この曲が主題歌となった。

ボーカルのあるバージョンや、様々なバージョンが存在しており、インストロメンタルのバージョンは"ルパン三世のテーマ'78"と表記される事がある。

非常に勢いのあるイントロから曲が始まり、威風堂々としたギターのカッティングもイカしたAメロに入り、ノスタルジックな雰囲気もスパイスとして突き抜ける印象のBメロからAメロに戻るという曲の構成だ。
間奏に入るソロも実にイカしている。

パート毎にたまに入る"ルパン・ザ・サード"というコーラスも粋なタイミングで使われており、素晴らしいパート毎の橋渡しとなっている。

ルパン三世という物語における喜怒哀楽を曲という枠に凝縮したかの様な素晴らしい大名曲である。


・銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999) by GODIEGO

松本零士先生によるアニメ”銀河鉄道999"の主題歌である。

この銀河鉄道999には主題歌が2つ存在する。
通常のテレビドラマのバージョンは、ささきいさおさんのバージョン(これもまた、実に素晴らしいバラードだ)であり、TVスペシャル、映画はゴダイゴによるバージョンで異なるのだ。

このゴダイゴのバージョンは1979年に発表されており、実に素晴らしい名曲だ。

イントロも華やかに出発をイメージさせるもので、Aメロは前向きな歌詞を載せて実に疾走感と爽快感に溢れている。

Bメロに入ると、疾走感はそのままにややマイナーなメロディラインとなり、歌詞もノスタルジックな雰囲気だ。

サビは下からメロディがどんどん上がり突き抜ける実に痛快な素晴らしいメロディラインである。

実に気持ちの良い疾走感、爽快感に溢れた大名曲である。


・ニルスのふしぎな旅


1980年に公開された"ニルスのふしぎな旅"の主題歌として加橋かつみさんによって発表された楽曲である。

ニルスのふしぎな旅、とはもともと1906年にスウェーデンの作家セルマ・ラーゲルレーヴによる発表された児童向けの書籍だ。

少年ニルスが、妖精によって小人にされ、ダチョウに乗ってスウェーデンを旅する話である。
その物語が1980年に日本でもアニメ化され公開されたのだ。

筆者はまだ幼少で、姉と一緒に観ていた記憶があるが、詳しい内容はかなり薄い。
とにかく主題歌が大好きだったのだ。

時がかなり経って、どうしてもニルスの曲が欲しくなり、探し回り手に入れて驚いたのは、この曲は作曲がゴダイゴのタケカワユキヒデさんであり、歌手は元タイガースの加橋かつみさんという豪華メンバーによる曲だったのだ。
良い曲な訳である。

曲だが、実に爽やかで疾走感があり、歌詞を含めてマイナー、ネガティブな要素が全くない、雲一つない青空の様な素晴らしい演奏とメロディライン、ポジティブな歌詞だ。

構成としてはサビとAメロを繰り返すシンプルな形であるが、そのシンプルさが、タイトさがこの曲の良さを際立て、まるで無駄のない素晴らしい大名曲となっているのだ。

(後記)
後編へ続く

読んでくださった方々へ
ありがとうございました。

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