勝手に10選〜爆笑!オモシロ邦題編 Part.5〜
(前記)
筆者が実に楽しいこの企画もPART.5を迎える。
訳者さんも真剣なのだ。
訳者さんは、異国の楽曲を自国に、いかに浸透させるかを真剣に切磋琢磨しているのだ。
真剣だから、珍プレーも生まれて心から笑えるのだ。
今回も訳者さんに敬意を表しながら、笑っていく。
・黒いブーツでぶっとばせ!
シャングリラスによる"Leader of the Pack"の邦題だ。
簡潔に訳すと、暴走族のリーダー、である。
歌詞の内容は、
主人公の女性が暴走族のリーダーと恋に落ちるが、友人、家族から猛バッシングを受け、泣きながらリーダーに別れを告げる。
リーダーは、黙って主人公の涙を拭いてバイクで去るが、事故で亡くなってしまう。
それから、主人公の女性は周囲から偏見の目で見られるが、リーダーの事を誇りに胸を張って前に進む。
実に素晴らしい歌詞だ。
その辺のチンケな映画より素晴らしい。
邦題であるが、
黒いブーツを用いて誰かをぶっとばせ、と命令されても、もはやSMの世界である。
100歩譲って、黒いブーツを履いてバイクを走らせろ、とも取れるが、彼氏をバイクの事故で失った女性に対して、いくらなんでもトンチンカンな無理難題である。
素晴らしい歌詞を1行で台無しにするトンデモ邦題の傑作だ。
・ケチな野郎のスーパー・スター
クラッシュの楽曲"Cheapskates"の邦題である。
訳すると、安物のスケート靴となる。
邦題であるが、すっとこどっこい極まりない。
日本語としても成り立っておらず、何を伝えたいのか、訳が解らない。
・ウィークエンドがやって来る
ザ・ジャムの楽曲" Here Comes the Weekend"の邦題だ。
訳すまでもないが、週末が来た、となる。
邦題であるが、余計な英語と日本語をチャンポンすると実にダサくなる典型例だ。
・自殺志願
クィーンのら楽曲"Don't Try Suicide"の邦題だ。
訳すると、自殺しちゃダメ、となる。
当たり前だ、そんなこと。
邦楽であるが、自ら自殺を志願してしまっている。
・ハード・ロック野郎 (世界の女は御用心)
グランド・ファンク・レイルロードのアルバム" All the Girls in the World Beware!!!"の邦題だ。
訳すると、世界の女の子は気をつけな!となる。
サブタイトルの、女、御用心だけでも十分にダサいが、ハード・ロック野郎とは、しかし。
・ 驚異の暴走列車
グランド・ファンク・レイルロードのアルバム" Born to Die"の邦題だ。
訳すると、死ぬために生まれる、というなんともフィロソフィーすら感じるイカした題名だ。
邦題であるが、全く関係のない、意味不明なすっとこどっこい極まりない。
訳者さんの方が驚異の暴走をしている。
・恋のささやき
デヴィッド・ボウイの楽曲"Can You Hear Me?"の邦題だ。
訳すると、聞こえるかい?、となる。
邦題であるが、恋、ささやき、実にダサい。
キュンキュンした女性アイドルの世界観が漂う。
デヴィッド・ボウイのイカした世界観が台無しである。
・野獣生誕
エアロスミスのアルバム"Aerosmith"の邦題だ。
邦題であるが何故に"エアロスミス"ではダメなのか?
異国の地で野獣扱いされてしまっている事をエアロスミスのメンバーはご存知なのだろうか?
・飛べ!エアロスミス
エアロスミスのセカンドアルバム"Get Your Wings"の邦題だ。
訳すると、翼を手に入れろ、となる。
イカしたフレーズだ。
邦題であるが、エアロスミスは飛べない。
・美獣乱舞
エアロスミスのアルバム"Rock in a Hard Place"の邦題である。
訳すると、困難な場所でもロックしろ、みたいな感じだろうか。イカしてる。
邦題であるが、やはり訳者さんによるとエアロスミスは獣らしい。
美しい獣が乱れて舞っている、それをご丁寧に四字熟語にして、一体何事だろうか?
(後記)
訳者さんも一生懸命なのだ。
このシリーズはまだまだ継続する。
読んでくださった方々へ
ありがとうございました。
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