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革新技術を地方の課題解決へどう活かす?

このnoteも、8カ月ほど毎日続けています。一貫したテーマを事前に定めることもなくスタートし、その日に気になったことを書き続けています。あらためて見直すと、公共交通や移動手段に関することが結構多くなりました。というのも、熊本市は以前から、公共交通機関の結節があまり良くなく、移動手段に占める自家用車の割合の高い地域で、ひいては交通渋滞の著しい都市であることから、交通政策は、試行錯誤しながらも課題解決に向けて取り組んできたテーマの一つでした。

例えば、少し先の未来としてBRT(バス・ラピッド・トランジット=バスを基盤とした大量輸送システム)や新交通システムの可能性を考え、もう少し先の未来としての自動運転やドローンの活用などを、運転士不足や恒常的な赤字路線、被災した路線の復旧などといった直面する課題に、飛躍的に進化する革新技術を活かすことができないものか、思いあぐねてきたものです。

そんなことを考えていると、移動手段のひとつの航空機に関して、度肝を抜くような情報を得ました。その名も『スカイホテル』。エアバスの巨大旅客機『A380』にも似たようなルックスで、左右に10基ずつのエンジンを主翼下に配置され、その機内は、巨大なイベント・ホールや、垂直尾翼に接地した360度の視界を持つ展望台、エレベーターで接続された何層にも重なる円形に配置された客室、レストランなどが配置されるなど、まさにホテルそのもの。『スカイホテル』には5000人の収容能力が想定されています。

そして『スカイホテル』は、基本的に地上に着陸することなく、半永久的に空中に留まりつづけるという『運航方針』を取ります。地上=ホテル間の旅客の行き来は、通常の旅客機を『スカイホテル』上部にドッキングさせる方法だそう。さらに『スカイホテル』では、原子力で動くエンジンを搭載することで、燃料を補給する必要性を著しく減らし、着陸する頻度を「数年に一度」のレベルまで減らせます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5fe83768a4ddaa6479ec118d495db4571a7f6e2

もちろん、これは現実のものではなく、イエメンの科学動画クリエイターが作成したイメージ動画をYou Tubeにアップされたもので、世界中で話題を呼んでいます。私の想像できる範囲は、乗ったことはないもののプライベートジェットが関の山なのですが、ヨーロッパの航空機メーカー『エアバス社』では、『スカイホテル』まではいかなくても、総2階建て巨大旅客機『A380』をそのまま使った『ホテル化計画』はかなり具体的なところまで決まっているようです。機内は31の通常客室と二つのスイート客室で構成されるほか、機体の隣の建物には60席を配するレストランも建設される予定です。通常客室は、16平方メートルの広さをもつ2人むけの「スタンダードルーム」、23平方メートルの広さをもつ3~4人向け「デラックスルーム」の2種類から構成されます。ともにクイーンサイズのベッド、浴室(シャワー・トイレ付き)、オフィススペースを備えているそうです。
https://trafficnews.jp/post/115131

前者の『スカイホテル』と後者の『ホテル化計画』とではあまり違いがないようにも思えますが、後者は現実のものとして、近々運航を始めるとのこと。私たちの日々の暮らしとはかけ離れた計画や構想が世界では進んでいるようです。過疎化が進む地域の移動手段をどのように確保するのか、ただでさえ赤字だったのに水害で甚大な被害を受けたローカル線をどうやったら復活できるのか、そんなことばかりを考えていると、『スカイホテル』の構想はあまりにも現実とのかい離がありすぎて、思考停止に陥ってしまいそうな感覚を覚えてしまいます。それでも決して排除はせずに、加速する移動手段の革新技術をどうやったら地方の課題解決に活かせるのか、地域の未来予想図の中に落とし込む知恵と工夫が求められています。

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