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休日


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何もない土曜日、お昼過ぎから中目黒のコーヒー屋さんへ行った。

公園の隣の、線路のすぐ近くのコーヒー屋さん。
2階に席があるのを確認して、本日のコーヒーのガテマラを買う。

2階に上がる階段の前にミモザが咲いていた。
ミモザの日の3月8日を迎える前に今年はミモザを買おうと思っていたけど
結局買っていなかったな。

午後の時間をただコーヒーを飲んで、おしゃべりしながら過ごす。

コロナ、仕事、住まい、ダンス、恋愛、春、、、

たまに、二人ともスマホを眺める時間がある。
以前までは相手がスマホを見てしまうことに対して苦手意識があった。
(私といても楽しくないんだろうなあ。)

自分から誰かといるときにスマホは見ないようにしているが、
スマホを見るのも気の置ける相手としか
できない行動のように感じるようになった。
(偉い人との飲み会ではスマホを開かない)

私もインスタグラムを開いて、見たものを口にする。
そこからまた会話が生まれる。

あっという間に時間は過ぎて、夕方に解散。


せっかく中目黒まで来たので散歩して帰ることにした。

中目黒の洋服屋さんを見る。
今シーズンは欲しい服がなかなか見つからない。
それから金銭が追いつかない。


代官山の蔦屋書店を経由して渋谷まで歩くことにした。

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途中、東京音楽大学の前を通った。
地域に開いた大学のようで、ガラス張りの教室の様子が見え、
キャンパス内のDEAN & DELUCAは休みの今日も賑わっていた。

坂道の土地を活かしたキャンパスで、
坂の上から見ると1本の広い道がキャンパスを貫いているのが一望できた。

建築にうきうきして写真を撮るのは久しぶりだったような気がした。
そういえば、一人でお散歩するのも久しぶりだった気がした。
春がきてる気がした。


途中も洋服屋さんや家具屋さんを寄り道しながら
(服も欲しい、自転車も欲しい、本棚も欲しい、)
代官山蔦屋書店に到着。

蔦屋書店はもう全部のコーナーに興味がいって、
いつも目移りしてしまう。

雑誌、写真集、デザイン本、小説、料理、自己啓発、ビジネス、、、

中でも代官山蔦屋でのお気に入りはまちづくりコーナー。
私のためにあるんじゃないかというくらい読みたい本が並んでいる。

つい、立ち読みであっという間に時間が過ぎてしまった。

私と同じような道を歩んだ人がどんな行動を起こしたのか
つまりこれから私がどんな道を歩んでいきたいかの指針になるような話で
昼間仕事についておしゃべりしていたのもあって
改めてちゃんと考えなくてはならない、
考えることを止めてはならないと、
自分を奮い立たせてくれるような本だった。

最近会社の同期ともそんなような話をしていて
(そんな踏み込んだ話をしているわけではないけれど)
何か自分たちで生み出そうとしている人と時間を共有するのは
刺激的でとてもいいなあと思う。

そういえば大学のみんなは何してるのかなあ。


帰りはパラパラと雨が降っていた。
3月は暖かくなったり寒くなったりで
今日は寒い方の日だった。

途中、ふとマスクを外した。
最近はコロナと花粉でマスクの毎日だから
外でマスクを外すだけで気をつけなきゃいけない気になってしまう。

雨の匂いと、少し春の匂いを帯びた冷たい風を
一気に吸い込んだ。

季節に心がざわめく気がした。

ついでにイヤホンから流れる音楽の音量を下げてみた。
驚くほどに閑静な通りだった。


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渋谷は意外と近くて、交差点に出ると
スクランブルスクエアがすぐ目の前だった。

けれど歩く街並みは未だ静かで
交差点の郵便局や坂道と、奥の大きなビルのコントラストを
切り取りたくなった。


行くつもりだったスーパーも閉店時間になりそうだったので、
(コロナで営業時間を変更してる)
いつなんで見つけたのか分からないけれど
google mapに行きたい場所としてピンを立てていた
坦々麺屋さんが近くにあったので、食べて帰った。

お店には誰もいなかった。
一瞬入るのを躊躇しつつ中に入る。
同い年くらいお姉さんが案内してくれた。
気さくに声をかけてくれたけど、目を見て話せなかった。
一人飯はまだ緊張してしまうタチだ。

おすすめはこってりしてそうなお肉がのっていたので
シンプルな坦々麺を注文した。
いつもはおすすめに惑わされるけど今日は惑わされなかった。

出てきた坦々麺は意外とあっさりしていて
辛さもそこまで辛くなくて、美味しかった。

途中、他のお客さんが入ってきた。
2つ席を空けた隣に1人、背中合わせの斜め向かいに1人。
カウンターのラーメン屋は大抵1人で来るものだとちょっと安心した。

2人とも私より後に注文して、私より早く食べ終わって帰っていった。

スマホをゆっくりいじりたい気持ちもあったが、
店内に1人も気がひけるので、軽くチェックして店を出た。
店長も気さくな人で、ドアまで見送ってくれた。

1人で坦々麺を食べてもいいんだな、って思った。


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