小1のタブレットPC使用授業が面白かった件
「今日の算数の授業では、タブレットを使います」
と先生が言うと、わぁ〜〜!と嬉しそうに声をあげる一年生たち。
生まれて初めて、タブレットPCを使う授業を見学しました。
卒なく使いこなす一年生
まだタブレットPCは学校で保管しているので、一人一人並んでラックからタブレットPCを受け取る子どもたち。
意外と雑に扱う児童はおらず、起動からパスワード入力まで卒なくこなしていくではないですか。
パスワードはもちろん一人一人異なっており、キーボード入力。
我が子はスマホやタブレットは触っているけれども、キーボードは未経験。それでも起動・ログインまで問題なくこなしていました。
他の子も使ったことのある媒体や程度は家庭によって異なりそうですが、案外みんなスムーズに使いこなしています。
通信速度も、問題なさそう。
はへぇ。エヴァンゲリオンでちょっと先の学校みたいに感じた「全員がノートPCを広げて授業を受けている光景」が「現実」の、しかも「小学一年生」のクラスで起こっていることが(今回はタブレットPCだけど)なんだかもう面白くて。
写真撮影、書き込み、そしてデータ提出
授業の内容は、10個の算数ブロックをいくつかのまとまりに並べ、写真を撮影し、その数式(複数の足し算)を記入するというもの。
タブレットPCの機能としては
・写真撮影
・書き込み
を利用します。
書き込む色の指定もありましたが、児童たちは指示通り対応できていました。
最低でも1枚以上、好きなだけ作っていいよ、ということで何枚も作成している児童も。
みんな和気藹々と楽しそう。
親としては、せっせと名前をつけたブロックがちゃんと使われているのが感慨深い……本当に……一個一個全部名前つけたあのブロック……使ってくれなきゃ、恨みます……。
作業時間をたっぷり取っていたので、わからない子は先生に質問し(でもほぼつつがなく進んでいた)、各々のペースで作業できていました。
我が子はなぜかブロックを立体的に積み上げており、ひとり立体の世界に生きておりました。
そうくるか……根っからの立体の人なんだなぁと面白く眺めていましたが、途中で先生に、ごめんね、こっちの向き(平面)においてね、と指導され、無事課題に取り組めたようです。よかった……。
それにしても、もっと遊んでしまったり、わからなくなってしまう子がいるんじゃないかと思っていたのですが、スムーズに授業が進んでいくので驚きです。
最後は画像を提出アイコンへドラッグすることで提出完了となります。
ロイロノートというシステムを使用していて、直感的に作業できているようでした。
複数データをまとめて提出するのに手間取っている子もいましたが、先生がまわりながら教えたり、近くにいる子同士で教えあったりして乗り越えていきます。
この辺りは他の授業でも、「周りの子の意見を聞いてみよう、わからなかったら教えてもらおう」というようなことをやっていたので、そういう土壌ができていたのでしょう。
早く提出が終わった子は他の子の提出したデータを閲覧して過ごし、無駄なく、システムを有効活用していて感心しました。
その授業では、全員時間内に提出まで辿り着けていました。
小1でもスムーズに使えるシステムと、当たり前に使いこなしている子どもたちにびっくりです。
もちろん、先生が日々そうなるように指導を積み重ね、楽しく上手く授業を行なってくれているのも大きいことでしょう。
なんというか、いまいちパソコンの仕組みを理解していないITリテラシーの低い職場の高齢社員より、よっぽど「使えている」感じさえしました。
今後の教育はいかに?
今、教育現場では資料集が売れなくなっており、かわりにドリル類が売れている、と聞いたことがあります。
確かに教科書もカラーで充実しているし、保護者の金銭的負担は減らしたいし、一人一台タブレットやパソコンがあれば、そうなるのかもしれません。
しかし、デジタル媒体の利用が学力を伸ばすかというと疑問があり、先に教育現場のデジタル化を進めていた他国では、アナログに戻る動きもあります。
思うに、「IT機器活用スキル」と「学力の定着」は分けて考える必要があるのでしょう。
そんなことは現場ではとっくに分かっていて、タブレットPCを使う部分と、手を動かす部分や宿題でくり返し取り組む部分をよく考えて組み立てているように感じます。
触るだけでも楽しいタブレットPCですが、なるべく「能動的」に活用できるよう、工夫されているようにも感じました。
これまで出来なかったけれど、IT技術の進化でできるようになったことといえば、いわゆる「個別最適化された学習」です。
今後は、個人の理解度に合わせ、苦手な部分を補うようなデジタルドリルの導入も行なっていくそう。
いやぁ、いいですねぇ。未来ですね。
日本は落第がなく、義務教育の間はスルスル学年が上がっていってしまうので、システムで学習の穴や抜けがないように底上げできるといいですね。
ちなみにパスワードはわからなくなった時用にメモを残してあるけれど、バレないように文字をずらしたり、周りに似たような文字をいくつもメモしたりしてカモフラージュしてあるそうです。
小1なりに、そういう教育もしてくれるのはありがたいですね。
帰宅後、「お母さんが子供の頃は一人一台タブレットPCなんてなかったんだよ」と伝えると子どもはびっくりしていました。
学校で一人一台IT機器を使うのが当たり前の世代なんだなぁとしみじみ感じます。
子どもを育てていると、世の中のいろんな変化を感じられて面白いですね。
しばらくしたら、タブレットPCは自宅に持ち帰るようになるそうです。
願わくは、なるべく破壊せず、とにかく破壊せず、そう、破壊せずに、過ごせますように。
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