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いつか上手な手の抜き方を

突然ですが、小1の息子が真面目です。

先日、宿題の算数ドリルがみつからなくて、「どうしよう……」と息子が青ざめておりました。

「たぶん学校に置いてきちゃったんじゃないかな」

「普段まじめにやってるから、一回くらい忘れても大丈夫だよ!明日まとめてやろう」

と声をかけても、しばらく探す真剣さ。

結局見つからずそのまま学校へ行ったのですが、帰宅後宿題を確認すると、先生のチェック済み算数ドリルがあるではないですか。

「前に一回多めにやってたんだっけ?」

と息子に聞くと、

「朝、学校に行ったらドリルがあったから、急いでやって出した!」

とのこと。真面目だ〜〜〜〜!!

息子はそういう性分なのでしょう。

宿題も、「めんどくさ〜い」と言いながらも毎日こちらから声をかけなくてもちゃんとやっています。

真面目で、コツコツ努力ができるのは息子の美徳。すてき。本当にすごい。
個人面談でもそんなところを褒められました。

でもそのうち、「上手な手の抜き方」も身につけられるといいな、と思うのです。

何を隠そう、それは、私が中学時代に担任の先生から言われた言葉。

私はよく覚えておらず、後から親に言われても長らくピンとこなかったのですが、子を産んでからその意味がよぉくわかりました。

何事にも全力で、最善、完璧を目指すのは美徳だけれども、人生常にそうはいかない。

優先順位をつけていくべきときも、一部の完成レベルを落としてなんとか全体を回していくべきときもある。

そして案外、手を抜いても死なないし、むしろ生き続けるために、「上手に手を抜く」のが必要だったりするんですよね。

「ちゃんとすること」「規律を守ること」「正解、最善を目指すこと」を良しとしがちな学校現場で、良心的な先生だったなぁと思います。

長い人生において必要なことをこそっと教えてくれました。

そして我が息子は、立体把握能力が高くて、立体物の創造センスがあるのは夫ゆずりですが、根が真面目で若干完璧主義の気があるところは私に似たのかもしれません。

そういえばトイレトレーニングも、完璧にうまくできるまでオムツを外したがらないところがありました。懐かしいなぁ。

今は真面目にコツコツ取り組める力を伸ばして、ゆくゆくは力の抜き方も身につけてくれたらいいな。

息子は私にない力がたくさんあるから、案外余裕でいい塩梅を身につけていけそうです。

先生、あの時の先生の言葉、私にもわかるようになりましたよ。

子育てのバタバタで、なんとかほどよく手を抜くこと、人に頼ることが上手になってきた気がします。

あの時の先生の言葉が、世代を超えて息子にも響いていくのは不思議ですね。(息子には直接には言ってないけど)

子どものお世話をしているのは私たち親ですが、いろんな人の力や言葉や考えを借りて、子どもを育てている気がします。

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