ないほうがいい?マンションの共用施設
どんなマンションがお薦めか?
マンション購入を検討している友人にアドバイスを求められることがある。
わたしなら、できる限り共用施設を持たないマンションをお薦めする。
マンション管理という視点から考えると、マンションには共用施設はないほうが良いと断言できる。
ないほうが良い共用施設とは、
・子供の遊び場を含むキッズルーム
・フィットネス施設
・プール
・来客用宿泊施設
・温泉施設
・レストラン
・図書ラウンジ
・映像・音響設備を有するレンタルルーム
・カラオケルーム
などなど、これらに類する無料・有償で居住者が使用できる施設全般を指す。
これらの施設は、維持管理の問題から遅かれ早かれ管理組合の「お荷物」となり、廃止に向けて協議される可能性が高い。
まず、新築で購入する層は比較的若い世代が多く、小さな子供がいることから、キッズルームはとても有用に感じる。しかし、10年もたてば子供は成長し、利用者数は激減する。
宿泊施設も、音響ルームも、カラオケルームも維持・管理に費用を要する上に、10年もすれば陳腐化し、足が遠のくようになるだろう。
まして、レストランやプール、温泉施設など論外だ。
これらを有効活用するにはお金をかけてリニューアルするか、別用途に改修する必要がある。
管理組合の支出を巡って、施設の維持で意見が二分し、揉めに揉める組合をいくつも見てきた。
それなら、建築当初からそれらの施設がないほうが、管理費は安くなるだろうし、修繕等にお金を使っていないので修繕積立金の減りも少ないはずだ。
なにより、所有者間でもめずに済む。
利用料を取ればいいという意見もあるが、維持に見合う利用料を取れば、誰も利用しなくなる。外部の有料施設のほうが快適だからだ。
購入に際して、マンションは築年数が高くなればなるほど財政がひっ迫することを頭に置いておかなければならない。
では、もしそのような施設が付いたマンションを現在所有されていたら、どうするか。
特別な支出がない間は活用し、支出に迫られたときには廃止するという決定を今から管理組合で話し合っておくことだ。
管理組合運営には、手放し時を早めに決定することが無駄な支出削減につながる上に、所有者間でもめ事も減らすことができる。
併せて読んでほしい、マンションと設備の話
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