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管理員さんのお仕事

今朝、大雨の中、マンションのゴミ庫からごみを運び出している管理員さんの姿を見かけた。そのマンションのゴミ庫には屋根がなく、雨が降りしきる中での作業だった。わたしは思わず、傘を差しかけたくなった。そして管理員さんたちのご苦労を思い起こした。

雨の日のゴミ出しだけではない。植栽面積の大きいマンションは真夏の水遣りも一苦労で、2時間近く散水する必要がある場合もある。冬場の散水は回数こそ減るが、足元が濡れてとても寒い。

掃除や散水だけでなく、理事会準備や駐車場のトラブル等、管理員さん業務は数え上げたらきりがない。

そんな苦労の多い管理員さんたちのモチベーションを上げるのは、居住者の方からかけられる挨拶やねぎらいの言葉だという。

着任して間もないころは、管理員さんから挨拶をしても返してもらえないことがあるらしい。1~2年で仕事ぶりを評価されてか、「自分のマンションの管理員さん」だと認識されて居住者さんからも挨拶してくれることが増える。その時は「とてもうれしい」という話をよく聞いた。

そんな管理員さんは皆さんとてもまじめで一生懸命な方が多かった。特に長く勤めているマンションに愛着があり、働き甲斐を見出している場合はなおさらだった。

わたしはフロント担当者として、管理員さんや清掃員さんを助けるための働きをすることが、マンションの利益に直結することを学んだ。居住者さんからの信頼を生む管理員さんは管理会社の宝物であるはずだ。しかしながら、多くの管理会社が支払う管理員さんや清掃員さんへの報酬はほぼ最低賃金だ。

管理員さんたちの待遇を改善し、彼らの能力を活用することでマンションを平穏に維持管理し、高額な工事受注に頼ることなく管理会社を運営することはできないものか。不急で高額な工事を受注する人間を厚遇し顧客の不信を買うよりも、大切にするものがあるだろうと、マンション管理の末端でいつも感じた。

マンション管理業界に対するわたしのこの苛立ちは、きれいごとだろうか。

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