マンション管理マニアなわたしの視点
仕事柄、わたしは人一倍マンションに興味がある。
このコラムを書いているオフィスからはタワマンがいくつも見えるし、なんと2棟のタワマンが絶賛建設中だったりする。
街を歩けば、マンションの外観や規模から分譲か賃貸かを推測したり、管理員さんのお仕事ぶりに目が行ったり、大規模修繕中のマンションは進捗具合が気になったり。
友人のマンションに招かれれば、部屋に入る前からその造りや管理状況を観察し、このマンションの管理費は高そうだ・・・などと値踏みしてしまう。
最近はめっきり減ったが、新築マンションや中古マンションのチラシが入ると、まず、管理費・修繕積立金の金額をチェックするなどのマニアぶりだ。
しかし、どれほど興味があっても、所有もしていないマンションに立ち入るのはご法度だ。
外から想像力を働かせるしかないが、外回りからマンションの管理状況を推測するわたし独自の基準がある。
その一つが、マンション前の街路樹根元の雑草が除草されているかどうかだ。
本来、街路樹は道路を管轄する自治体が管理するものだが、街路樹の雑草まで管理を徹底することは難しく多くは放置されている。
歩道の環境はマンションの外観に大きな影響を及ぼすため、館内が整然と管理されていたとしても、歩道の雑草が伸び放題であれば、その物件の印象は言わずもがなであろう。
ここで登場するのが管理員さんだ。
もし管理員さんが必要最低限の時間帯しか業務時間がなければ、その場所に割く時間は決してないはずなのだ。
管理対象外である街路樹の根元にまで気を配り清掃する余裕がある場合、業務時間にゆとりがあり、館内も清掃が行き届いているはずだ。
もちろん、管理員業務と清掃業務が切り離されて、清掃員さんがいる可能性も高い。
迷惑駐輪やマナー違反のゴミ問題なども少ないマンションかもしれない・・・と推測できるのだ。
記事 駐輪場の放置自転車の見分け方
記事 分別されないごみへの対応
そして、いろんな点に気が付くよい管理員さん(清掃員さん)を採用できる質の高い管理会社が入っている可能性も高まる。
もちろん、管理員さんの業務にゆとりがあるということは、所有者が支払っている管理費も高めであることは間違いないだろう。
この見方は、街路樹のある大通りに面したマンションにしかあてはめられないが、該当する物件は案外多い。
皆さんもぜひ、ご自身で確認してみてほしい。
もし雑草がいっぱいなら、ゴミ捨てマナーが悪い居住者が管理員さん業務の足を引っ張っていないかなど、マンションの運営に意識を向けていただきたい。
マンションは、管理員さんや管理会社のものではない。所有者の皆さんの財産なのだから。