ドイツに行く
私の家庭は決して裕福ではなかった。
奨学金のおかげで短大を卒業することができたから、大学編入についてこれ以上は両親に頼めないと思っていた。
当時は自分で費用を出すことも出来なければ、両親も就職するだろうと思っているように感じた。
要するに私は自分で気持ちを押し殺したのだ。
ただ、遠回りでも自分の納得いく道を歩むぞ!という気持ちだけは持っていた。
今は改めて音楽大学にて音楽療法を「また0から学びたい」という気持ちがあり、勉学に励んでいる。
より多くの知識・技術を身につけて、いつの日か“音楽療法“を提供する側の人間“音楽療法士“になるためにー。
詳しくは「一目惚れ」という記事にて。
しかし、なるべく費用は抑えながら、教わりたい先生のもとで学びたいと色々なことを考えた上で私は名古屋音楽大学へ進学したいと思っていた。
でも、ふと海外の音楽療法が気になった。
今まで海外の音楽療法に興味が無かったわけではないけど、改めていろいろ調べてみると面白い。
とくに、ドイツ。
一部を除いて授業料がタダというから驚き。
タダではなかったとしても、日本に比べるとだいぶ安い。
倍率はその分高いと思うけど、学費のことを考える学生にとっては優しい国なのかもしれない。
私はドイツに行きたい、いや行こう。
その日から、私の夢は変わった。
「ドイツに行く」に。
早速ドイツのことやドイツ語の勉強、音大のことなど調べて、ドイツの友達作り。それから、もろもろの費用を貯めるべく動く。
たとえ誰かに笑われようと、驚かれようと構わない。
私は私の心を見てみぬふりせずに、きちんと向き合う。
誰かに思いやりを示すように、自分自身にも思いやりを。
そして、なにか困ったことがあれば、時には素直に助けを求めながらー。
もちろん夢を叶えるぞ!という気持ちはあるけれど、それ以上に私は私の心を見てみぬふりしたくないのだ。
私は私を生きる。