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超短時間雇用(IDEAモデル)の可能性
東京大学先端研の近藤先生が新しい雇用スタイルとして「超短時間雇用」の取り組みをされています。
すでに、川崎市や神戸市などで取り組まれており、企業ではソフトバンクが社内制度としてショートタイムワーク制度を導入しています。
▼近藤先生の資料(第9回今後の障害者雇用促進制度のあり方に関する研究会より)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11601000-Shokugyouanteikyoku-Soumuka/0000205812.pdf
▼ショートタイムワーク制度(ソフトバンク)
https://www.softbank.jp/corp/csr/responsibility/diversity-inclusion/disabilities/stw/
これはとても面白い取り組みで通称IDEAモデルと言われ、理念や考え方、要件など、僕にとってはとてもしっくりきています。
日本の雇用は、雇用保険加入対象の週20時間以上を働くこと、1年間働くこと(通年)が求められており、それに満たない人は「働けない」と周囲から勝手に定義づけされてしまいます。
これって、就労支援をしている立場からすると、ご本人の自信をなくしたり、チャレンジの機会や意欲を奪ってしまっていることも多いように感じています。
障がいのある本人からすると、過去の嫌な経験もあって、今すぐ自信を持って働けないとか、障がいによる心身の状況で長い時間や期間は働けないなど、「週20時間以上+通年雇用」の枠にはまらない人は結構多くいると思います。
この仕事をしていると、たくさんの障がいのある方に出会うことが多いのですが、運営母体が社会福祉法人ということもあってか、メンタル的にしんどくなった人、働く準備(トレーニング)に長く時間を要する人、自尊心や自己否定感のある人など、「働きたいけど自信がない」「周囲に働きなさいと言われる」といった義務的な気持ちで働くことを捉えている人が多いように思います。
高校や大学が終わると、人は皆働くことを求められます。
大人=社会人って感じで、「働かない人はダメな人」って周囲から勝手に価値観を押し付けられます。
これって、「働く」=「週20時間以上+通年雇用」という価値観になっているので、それに満たない人は働けないと思われてしまいます。
今回の近藤先生の取り組みは、超短時間雇用なので15分からの雇用もOKとしています。
要件もいくつかあって、
・職務を明確に定義する
・短時間から働ける
・本質業務以外は柔軟に配慮
・同じ職場で働くこと
といった感じで、仕事と働く人がうまくマッチングできれば短時間で働くことができます。
大人=社会人ってことは、要は雇用されていればいいってことで、短時間であっても「働けてる」って思える価値観があっていいはず。
超短時間雇用の考え方は、新しい価値観を生み出す可能性をたくさん秘めています。
働くことって、単に収入を得るだけでなく、
・社会に参画する
・職場に居場所がある
・周囲に評価される、褒められる
・周囲から必要とされる
・収入を得ることで生活ができ、生活が豊かになる
・チャレンジする意欲が湧く
・自己実現が図られる
なとなど、お金だけじゃなく、働くことで得られる価値ってたくさんあると思います。
「働けない」って周囲から思われている人が、「本人らしく働く」ってことができる社会になれば、きっと未来は明るいかと…
そんな地域社会が創れるよう、まずはうちの法人の地元である高槻市で地域の就労支援者と知恵を出し合い、企業、行政も巻き込んだ高槻地域版のIDEAモデル構築にチャレンジしていきます!
高槻地域の企業の皆さん。
仲間募集中ですので、ぜひよろしくお願いします!