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私が体験した令和のブラックマンデーの衝撃
こんにちは。アケボノインコと申します。
私はしがないサラリーマン投資家。
〝資産家〟に憧れて、コツコツと株取引を始めたこの私が初めて体験した本格的な「暴落」、それがタイトルにもある
「令和のブラックマンデー」
である。
令和6年8月5日(月)、日経平均株価は4451円暴落し、3万1458円まで下落した。1987年10月にアメリカで起きた大暴落ブラックマンデーになぞらえて、「令和のブラックマンデー」と名付けられた。株の中でもとりわけ日本株に投資をされている方は衝撃を受けたことだろう。
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日本株始まって以来、過去最大の下げ幅(下落率でいうと過去2位らしい)であり、元祖ブラックマンデーの当時をも超えたのだ。
私は日本株が好きだ。
アメリカ株や新興国株のETFも買ったりしているが、保有資産の7割以上は日本株である。
なかでもTOPIXに連動するETFと、主に大企業の個別株。
「ウォーレン•バフェットさんみたいに、素晴らしい企業の株を長期で持ち続けるんだ!」
そう意気込んで投資を始めたはずなのに、あの大暴落の日、私はとんでもないミスを犯してしまったのだ。
「あれれぇ?おかしいなぁ」(某名探偵のマネ)
毎朝、証券口座を見て資産の増減を見てニヤニヤするのが日課だった私は、8月に入ってから表情が曇り始めた。
7月まで日本株は絶好調だったのに。
昭和のバブル崩壊前の高値を更新し、さらに過去最高値を更新して42000円にタッチしていたところだ。
それが、7月後半から8月に入って急に軟調になり始めた。
「まぁ8月は毎年落ちやすいよね〜。
でも大丈夫、私の持ってる株は長期的に成長し続けるのだ。」と、まだ余裕をかましていた。
そして来たる8月5日、
いきなり朝から日経平均が2000円近く下げ始めた。
「え、なに、これは」
本業の昼休み中、証券アプリを見た私は顔が青ざめた。
今までに経験したことのない下げの勢い。
「ま、まぁすぐ戻すっしょ....」
「私、キャピタル派よりインカム派(値上がりより配当金で儲けること)だし?全然平気だし?」
と、震える膝を抑えながら本業に戻っていた。
午前の終わり時には少し戻してマイナス1600円程まで回復してちょっと安心していたのも束の間、
午後が始まるとさらに激しい勢いで暴落を始めたのだ。
そして気がついたら成行売り注文に手を出していたのだ。成行とは、値段は市場の言い値でいいからとにかく今すぐ売るゾっていう注文方法だ。
「え!?なにしてんの!?長期で持つ言うたんとちゃうんかい!!オイ!!」
私の理性を司る前頭葉はそう言っていた。
しかし、私の本能を司る扁桃体はこう言った。
「ぴえん、怖い、もう売る」
私は負けた。NISA枠とETFは残していたが、個別株はほとんど売り逃げてしまった。
コロナ後から着々と増え続けていた資産がどんどん削り取られていく様を見ていられなかったのだ。情けない限りだ。長期投資を誓っておきながら....
しかし、これが私の投資家人生最大のミスとなった。
この翌日、8月6日(火)
日経平均は逆に3217円もぶち上がり史上最大の上昇を記録したのだ。
通常、暴落には2番底、3番底といって、暴落して、回復すると見せかけてまた暴落、さらに下げ、また回復すると思わせてまた暴落、という数段階に分けて暴落するパターンが多い。
私はぶち上がっていく日経平均を見ながらこう思っていた。
「....ふん!このまま上がると見せかけてどうせまた落ちるんだろ!!私は分かってるぞ?また落ちてきた時に買い戻してくれるわ!!」
しかし、日経平均はそのまま上がりっぱなしで2番底が来ることはなかった。あの暴落は「大底」だったのだ。
「チキショォォオオオ!!!」
(◯ラゴンボールのセ◯の声)
この時私は、昔読んだ本に書いていた言葉を思い出した。
「周りと同じことをすれば、そうした人々や自分自身の行動が一因となって増幅する変動の波に晒されることになる」
「懸命な人が最初にやること、それは愚か者が最後にやることだ」
この言葉は私が尊敬するアメリカのオークツリー•キャピタル•マネジメントのハワード•マークス氏の著書『投資で1番大切な20の教え』(2012.10.22 日経BP、日本経済新聞出版本部)に書かれていた言葉だ。(P162より)
大衆に釣られて、大衆と同じく株を売り逃げた私は「愚か者」そのものだった。
あそこで売るのではなく、逆に買い進むべきだったのだ。
自分に誓った投資方針を捨てて、恐怖に負けたのだ。
ここで1つの教訓を得た。
投資するに当たり、最大の敵となるのは
激しい市場の値動きでもなく、怪しい自称専門家の誘惑でもなく、
自分自身の心なのだと。
自分の理性と、恐怖や不安との戦いなのだ。
「安い時に買って、高い時に売る」
この単純な作業がどれほど難しいことか、
身に染みて分かったのだった。高い勉強代になったものだ。
また今回の失敗の原因は、「暴落している理由をちゃんと考えなかったこと」にもある。当たり前のはずなのに目の前で自分の資産が減るのを見ていたら恐怖でそんなこと考える暇もなかった。
令和のブラックマンデーの主たる原因は、ここで詳しくは書かないが、日銀の利上げ&タカ派ムードとそれに伴う円キャリー取引の巻き戻しがあったことだ。
これを機に、私は以下のことを改めた。
ポートフォリオを見直す。暴落してヒヤヒヤするということはリスクをとり過ぎている。銘柄を分散し、リスクを低下させる。
会社の決算書をちゃんと読む(今まではPERなどの指標だけ見ていた)
マクロ経済を俯瞰し市場を分析する
自分の信念を曲げない
これは私の失敗の記録であり、自分を戒めるためにもこの記事をアウトプットすることにする。
この記事を読んだ方が、私と同じ失敗をしないように...
これからこのnoteを使って、自分が得た教訓、体験談、ならびに経済、地政学などの情報から私が考える考察などを発信していこうと思う。
稚拙なものになるかもしれないが、少しでもみなさまの役に立てられれば幸いです。