政治についてまじめに考えてみた 番外編 アンチにアンチします

就寝前にXを眺めようと思っていたら流し見できないポストが流れてきたので急遽ソースを漁って記事を書くことにしました。

恐らく明日の朝はたくさん報道されているはず(と信じたい)ですが、石丸伸二さんのご実家とそのご家族に危害を加える、という予告メール?が安芸高田市役所に届いていたそうです。
ご丁寧に住所と電話番号まで記載して。

当然警察に被害届を出されたそうで、後は警察の捜査にお任せするしかないわけですが、これはマスコミとアンチの蒔いた種だと私は断じたい。
動画の中で石丸氏も仰っていましたが、どうも何かの切り取り動画を見た、ということがその予告メールに書かれていたらしく、それが大手のものなのか、個人の作った動画なのか分かりませんが、それがきっかけであるということです。

最近の歴史をさかのぼってみれば、まず安倍さんです。
もう10年近く前になるので記憶の薄れている方もいらっしゃるかと思いますが、あの頃の立憲民主党(まだ民主党でしたっけ)の安倍さんバッシングは本当に度を超すものでした。
一般社会でやれば全部アウト、名誉棄損から脅迫から全部ついて回るレベルです。「アベ政治を許さない」とか、マスクをホイールローダーで踏みつぶすとかロケットに人形をつけて揶揄するとか、人権尊重を標榜する団体のやることとはとても思えませんでした。
しかもマスコミもそれを後押しするかのようにあることないことを書き立てて、報じて、「こいつは叩いてもいい」という風潮を世の中にまき散らしたわけです。
その結果が2年前の7月の安倍元首相の暗殺に繋がった、私はこれは疑いようのない事実だと思っています。

日本国内のことで言えば岸田首相の暗殺未遂もありましたし、都知事選の最中に蓮舫さんも脅迫をされたと報道がありました。
海外に目を向ければトランプさんの暗殺未遂もそう。
共通することはメディアがあることないこと書いて、そこにアンチが乗っかって寄って集って誹謗中傷を浴びせ続け、社会的な攻撃対象にしていたことではないかと思うわけです。

別に批判がいけないと言っているわけではありません。事実に基づく批判を受けるのは政治家の宿命だと思います。しかし事実に基づかない、あるいは事実を捻じ曲げたものは批判ではなくすべて誹謗中傷です(辞書にそう書いてあります)。
どれだけ憎らしかろうと、誹謗中傷で相手を傷つけるのは民主主義国家では許されません。それは言論の自由ではなく言論の自由に対する冒涜です。

たとえばこんなのがありました。
某検索サイトのコメント機能に書かれていた内容です。
「(恫喝裁判の)判決文全部読んだか?
 読み慣れてれば分かるけど、あれは石丸の全否定だよ。(中略)
 原告の主張が全部通ってる。
 要求した金額が全額通るなんてなかなかないこと」
これは誹謗中傷の類です。
事実は、
「石丸氏への賠償請求は棄却。
 市への賠償請求は認める。
 330万円の要求の1/10の33万円支払いを市に命ずる。
 裁判費用は市と市議が1:9の割合で折半する」
というものだからです。

恐らくアンチコメントを書いている人の大半が、
「事実に基づかないまたは事実を捻じ曲げた情報に基づくものはすべて誹謗中傷」
という言葉の意味を知らないので(と思いたい…)、これくらいなら言っても良いだろ、こいつなら叩いても良いだろという軽い気持ちなんだと思います。
もちろん誹謗中傷という単語の意味を知ってなおかつ叩くというのであれば、それは民主主義への反逆であって法律にも触れる行為です(厳密には言葉の意味を知らなくても訴えられれば裁判沙汰にはなりますが)。
参考までに、「社会から受ける一般的評価を低下させるおそれのある行為」については全て名誉棄損罪の対象です。著名人が本気出してヤフコメとかXの誹謗中傷の類を訴えたら、立件率がどれくらいになるか、一度見てみたい気もします。

少し話題がそれましたので結論へ。
悪意のある情報発信って、ちょっと石を蹴っ飛ばしてみて誰かにぶつかるかどうか試してみたとか、人ごみの中で前を歩いている人をちょっと押してみたとか、そういうのと同じだと思っています。
本人は本当に軽い気持ち。
でも例えば蹴った石が例えば誰かにぶつかって、よろけたその人が道端に停めてあったベビーカーを押してしまって、ベビーカーが車道に飛び出すとか、もっと直接的に、押された人が倒れて人に押し潰されるとか、そういう自分の意図しない結果を誘発しかねない行為だということは十分に承知しておかなければならないはずです。
アンチコメント、誹謗中傷が犯罪行為そのものだとまでは言いませんが、実際には訴えられていないだけで、既にかなりグレーだということも理解しておく必要があります。それよりも何よりも、そういうコメントの集積が新たな犯罪を生み出す、つまりアンチコメントは犯罪の片棒を担ぐくらいの大ごとになりかねない行為だということは十分に肝に銘じていただきたいものです。

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