6周年と1周年に弱音を吐いてみる


今から6年前、2014年の今日、
4月26日に【ゲストハウスまちやど】を開業。
そして、1年前の今日、
4月26日に【タテマチノイエ】(食堂・下宿)を開業しました。

もっとさかのぼると、2009年7月に20代のほとんどを過ごした東京を離れて、沖縄で心のリハビリ期間を経て、10年前の2010年2月に初めて郡上の地を訪れて以来、気がついたらそのまま居ついています。

今でこそ、【移住】という言葉も定着してきて、【移住者】というカテゴリーで括られるようになりましたが、当時の私は【住む場所を変える】=【引越し】と思っていて、けっこう軽いノリで郡上にきたわけなのですが、10年前はというと、結婚以外の理由でわざわざ郡上にくる女性がほとんどいなかったのか、ワケあり30代女性疑惑(?)
随分珍しがられたり怪しまれたりしたものでした。。。

これまで日本や海外で下宿やら寮やらシェアハウスやらで暮らしてきたので、住むところに困った経験がほとんどない私でしたが、ここへきて人生で初めて【住める家がない!!】という現実にぶち当たりました。その時の家探しの難航っぷりが、もう、笑っちゃうぐらいのレベルで、今思うとその苦労が、【ゲストハウスまちやど】と【タテマチノイエ】を開業する原動力になっています。

開業の詳しい経緯についてはココロココさんで詳しく取材していただいております。だいただいぶ前の記事ですがご興味ある方はどうぞ。

そんなこんなで、開業した【ゲストハウスまちやど】は5年目にして女性専用へ。
そして、地域の人も気楽に立ち寄れる食堂と男女混合で利用できる宿泊施設として【タテマチ食堂・下宿タテマチノヘヤ】はちょうど丸1年を迎えるこのタイミングで、コロナ危機です。

まちやど6周年・タテマチノイエ1周年記念イベントどころか
宿も食堂も営業自粛中です。

郡上市に限らず日本全国、そして世界中が大変な時に、弱音を吐いても始まらない。。。と、ずっと沈黙を貫いていましたが、
「ちょっとぐらい弱音を吐いたっていいじゃない。だって記念日だもん」
ということで、不安な思いをさらけ出したいとおもいます。

不安の内容はというと、
この状況がいつまで続くかわからない。収入源が断たれる。
という経済的な面はもちろんですが、
地域が元気になるために!という思いで取り組んできた食堂も(下)宿も
このコロナ危機においては、全く地域貢献できない。

むしろ、宿や食堂という事業事態がモロに自粛の対象な訳です。
こんな状況で何かしら力になれることはないか、いろいろ考えたのだけれど、ほんとに何にもできないという虚無感に苛まれています。

ご存知の方もいらっしゃるかとはおもいますが、
ゲストハウスまちやどを開業時はクラウドファンディングで1,272,000円
タテマチノイエを開業の際にはセルフクラウドフアンィングで6,600,000円(内600万円は寄託金としてお預かり)という資金を支援してもらっての開業で、ついこの3月に寄託金の1年分を支援者の皆様にお返しして、「運営は順調です!」とご報告したばかりでした。

まちやど・タテマチノイエ共に、いずれも支援額に応じてのリターンを用意してのクラウドファンディングでしたが、実際にはリターンの内容に関係なく私の思いや取り組みに共感してくれ、そこに資金面で応援してくださった方がほとんどだったように思われます。

その証拠に、宿泊チケットや割引、会員優待など用意したリターンはタテマチノイエが開業して1年たった今でもほとんど使われておりません。

宿の需要は地元の方やリピーターさんが少しずつ増えてきたところではありましたが、まだまだ観光客がほとんどの割合を占めていて、その観光客(ほとんどが県外や海外からの利用者)は、今は地域にとっては来て欲しくない人たち。

ピンチの時に何の役にも立てない
応援してくれる人が使いたいと思う場所ではない

地域に求められることと地域に貢献できることの矛盾
求めている客層と実際にお金を落としてくれる人の相違

まちやどもタテマチノイエも、
「住む場所も、働く場所ももっと自由で良いのでは?」
「都会か田舎か?の2択ではなく、地方と都市が緩やかに関わり合いながら繋がりながら暮らせる方法があるのでは?」という思いの中で進めてきた取り組みで、理想的な形がうっすら見えかけてきたところで強制終了。。。
世界中でStay Home。人とのつながりや触れ合いの形が劇的に変わっていき、もしかして私が描いていた暮らしのあり方、仕事のあり方、家族のあり方はコロナの影響でグッと現実的なものになるかもしれないし、またく逆の方向に向かっていくのかもしれない。
その時は、まちやどとタテマチノイエのあり方や、支援してもらったお金の活用方法がだいぶ変わってしまうなぁ。。。

そちらの不安の方が大きくて、なんとなく、モヤっとしたまま、それでも限られた人としか会うことができず、気持ちをシェアすることもできず、そんなまちやど6年、タテマチノイエ1年のこの日を迎えています。

観光立市宣言、移住推進を続けてきた郡上市も、今後の方向性がとわれますね。

さあ、まちやど・タテマチノイエはその先の郡上市で何ができるのでしょうか。。。




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