郡上八幡の人と猫の「かつて」と「あした」
黒猫すずちゃん保護の経緯
10月から新たにねこのまの里親募集メンバーに加わった黒猫すずちゃん。
八幡市街地のAさん(仮)のお家でご飯をもらっていましたが、妊娠をきっかけに外に出されてしまい、猛暑の中お外で出産しました。
そして、生まれた子猫を安全な場所へ移動しようと、Aさんのご近所であるBさん(猫が苦手だった)の家の庭に子猫を連れてきたことで問題となり、Bさんのお住まいの地区長さんからねこのまにご相談がありました。
この地区は以前から野良猫が増えて発情期の鳴き声や糞尿の被害で住人が迷惑をしており、これ以上猫が増えては困るので庭に入り込んだ子猫をねこのまで保護してほしい。それが無理なら山に捨てるか川に流すしかない
というような内容でした。
ちょうど同じ頃、すずちゃんのお母さんとお兄ちゃんと思われる黒猫2匹と、白&グレーの柄の3匹をよく見かけるようになりました。
長らくそのエリアの猫たちを見守ってくださっていた方が、自己負担ですずちゃんと白&グレーの猫のTNRに踏み切ってくださり、2匹ともご自身で保護してくださいましたが、その後白&グレーの猫ちゃんの体調不良などですずちゃんの飼育が困難になったため、すずちゃんの保護と里親募集をねこのまに託されたという経緯です。
(これまでの医療費は全て保護主さんがご負担くださったので、ねこのまで引き受けることができました)
すずちゃん一家のTNR作戦
すずちゃんが産んだ子猫5匹(うちBさん宅の庭に入り込んだ子猫)とすずちゃんのお母さんらしき黒猫(メス)、すずちゃんのお兄ちゃんらしき黒猫(オス)、合計7匹の猫をこのままにしておくわけにはいかず、とはいえ、ねこのまには全てを保護して里親を探すほどのキャパも資金もありません。
そこで、高山市の動物愛護団体 アニマルレスキュー飛騨 さんに費用面や取り組みご理解に関してご協力いただき、全頭不妊手術を施して地域で安心して暮らしてもらえるように地区長さんにもご理解・ご協力いただける事になりました。
Bさん宅のお庭に入り込んだ子猫は、毎月第一日曜日に高山で行われるにじのはしスペイクリニックさんの一斉手術日までBさん宅でお預かりいただき、すずちゃんのお母さんとお兄ちゃんを捕獲すべく、毎日捕獲機の中でご飯を食べてもらうようにならしました。
そうこうしているうちにすずちゃんのお母さんらしき黒猫と子猫4匹は全く見かけなくなってしまいました。(イタチなどに襲われたのかもしれません…)
すずちゃんのお兄ちゃんらしき黒猫は、11月3日無事TNRが完了。
また、Bさん宅で一時保護してもらっていたすずちゃんの子猫は、Bさんが里親となってくれる事になりました。
優しさと責任
元々すずちゃん一家にご飯をあげていたAさんは優しさからの行動ですが、一歩間違えると近隣住人に迷惑になり、結果として猫が悪者になってしまうという悲しい結果になってしまいます。
今回の一件をきっかけに、八幡市街地全域で地域猫活動についての理解を深めようとチラシを全戸配布していただきました。
人と猫の暮らしの「かつて」と「あした」
「かつて」と「あした」が不思議に混ざる、郡上八幡という城下町を舞台にした2日間の町家フェス【町家オイデナーレ】にて、【ねこのま】でも、人と猫の暮らしの「かつて」と「あした」をテーマに、専門家をお呼びしてトークイベントを開催します。
トークイベントはねこのまインスタライブにてオンライン配信も行いますので、現地に来れないという方はぜひ、オンラインにてご視聴くださいね。