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すべての人の創造性を解き放つって、つまりどういうこと? 【芝哲也インタビュー】
本日は、「すべての人の創造性を解き放つ!」と日頃から取り組んで活動されている、ソーシャルクリエイターズ・スクール(SCS)設立者であり、メイン講師の芝哲也さん(以下、てつ)に「SCSをつくった経緯」やこれからやりたいことについて、SCSに0期から参加している、なほが伺いました!
そもそも、てつさんって何者ですか?
【なほ】
こんにちは! 今日はSCSをつくったてつさんにインタビューしたいと思います。SCSをつくった経緯やこれから目指していきたいことなどお聞きできればと思います。よろしくおねがいします。
【てつ】
よろしくおねがいします。
【なほ】
単刀直入に聞くんですけど、そもそもてつさんって何者ですか??
【てつ】
え?! そこから??
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【なほ】
はい! やっぱりそこ気になるじゃないですか。てつさんを深掘りしていきたいと思います。
【てつ】
デザイナーですね。デザイン事務所Cauzを立ち上げてから11年。一般社団法人では企業の新規事業のコンサルをしたり、ブランディングのコンサルをしたり、また大学で教えたりしていますね。
【なほ】
幅広い! ほんとうにいろいろなことをされていますよね。てつさんにとってデザインってなんですか?
【てつ】
ものごとには理由があって、デザインとはそれをカタチにすることだと思います。理由がないカタチだけのデザインは長持ちしないと思っています。「なぜ?」を繰り返しながら深掘りして、根幹の部分を探っていきます。そのコアな部分を表現してから、カタチにしていく。デザイナーとは、理由とカタチをつなぐ人だと思っています。
その一連のプロセスは、コンサルやブランディングでも同じです。カタチをつくる手法を人に伝えるために教育にも携わっています。
【なほ】
理由を大切にする、だから、事務所の名前が『Cauz』なんですね!
【てつ】
そうです。英語の“because”(なぜなら)という意味や、要因や理由を表す“cause“です。
【なほ】
なるほど! 本質って大切ですよね! 本質をカタチにする、表には現れていない、いちばん大切な強い想いをカタチにするのがデザイナーなんですね。興味深いです。直接的なカタチというより、概念としてカタチにするということで、カタチにはストーリーがあるんですね。
そういった表には出てきていない「根っこの部分」を言語化するのって大切だけど、なかなか難しいですよね。今、仕事で学生たちと接してて、すごく実感しています......。
【てつ】
僕の先輩の太刀川さんは、「カタチのないところをデザインする」という意味を込めて、『NOSIGNER』と名付けていますね。目に見えないもの「no sign」からきていますね。
【なほ】
「カタチにならないところをデザインする」。おふたり、共通していますね! 理由をカタチにすることが、ブランディングだったり、コンサルを通して企業の本当の意義を言語化することになると。
1億2000万個のイノベーションを実現する!!
【なほ】
てつさんが目指してるのは、どんな世界なんでしょうか。
【てつ】
1億2千万個のイノベーションです。自分ひとりではなく、日本人ひとり1個、生涯のなかでイノベーションを起こせたらいいなと思っています。
【なほ】
1億2千万個のイノベーションのために、発想法を伝える。だから教育に携わっているって話していましたもんね。
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【なほ】
SCSをつくった経緯を聞いていきたいんですけど、いつくらいから構想は持っていたんですか?
【てつ】
8年くらい前ですかね。前野先生といっしょに、慶應義塾大学で大学1年生、2年生向けにGreat Make Ideaという授業を担当している中で、もっと実践的なことをしていきたいと思うようになったんですよね。
【なほ】
かなり前なんですね! SCS0期が始まる5年くらい前。
【てつ】
構想を持ち始めてから、ウェルビーイングを中心に据えたイノベーションをつくっていきたいと思うようになって、SCSの理念が少しずつ固まってきました。
【なほ】
スクールをつくるってけっこう壮大なことだと思うんですけど。
【てつ】
スクール運営を学ぶために、まずはほかのスクールに入りました。そこで出会ったのが、すずかん先生(鈴木寛先生。元文部科学大臣)。運営を学ぶだけじゃなく、すずかん先生にも相談することができて「教えることによって対価を得ることもできるのでは?」と考え始めました。
かなり前からスクール構想はあったので、具体的にすずかん先生に相談できたのは大きかったですね。ターゲットをどうするか。狭めにして、社会人にするというのもありかも、と。
検討を重ねた結果、ウェルビーイングとイノベーションを掛け合わせて、アイデアをカタチにできるスクールを目指しました。発想法を教えて、それを実践できるように、仕事や日常で使えるようになってほしかったんですよ。
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【なほ】
だから、SCSでは猟奇的なインプット*なんですね(笑)
猟奇的なインプット……SCSでは、実際に手を動かして頂く前に、熱狂的に知識をインプットして頂きます。その過程を情熱を込めて猟奇的なインプットと呼んでいます。
同志との出会いがスクール化を加速した
【てつ】
大川さんと出会ったことも大きかったなぁ。
【なほ】
すずかん先生の次は大川さん。出会いっていいですねー。
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【てつ】
大川さんはそのころ、ロボットをつくってたんですよ。マインドフルネスをサポートするロボット。その先に、アイデア発想をファシリテーションするロボットをつくれないかと。
ふたりとも同じようなことを言っていたんですよね。大川さんは “創造性の民主化” と言っていて、僕は ”Democratizing Creativity(英語で創造性の民主化の意味)”。創造性を民主化を実現するためにどうするか。教えるのが大切なんじゃないかって。それなら、やっぱりスクールが必要だと。
そのときはまだコロナ前だったんですけど、スクールはオンライン形式を考えていたんですよ。オンラインでできるなら、最初の出費が少なくて済むじゃないですか。そうしたらコロナが蔓延してきて、オンラインツールも充実してきた。
【なほ】
それで0期を始めたんですね。
【てつ】
どうなるかわからないから、プロトタイプとして「0期」としてはじめてみたんだよね。そしたら、これまたうまくいった。
【なほ】
ほんと「0期」っていう名前はずるいですよね。プレミア感満載(笑。
0期がうまくいって、1期、2期、そして今年3期と続いているんですよね。
私はSCSと出会って「考えていることを、まずは言葉にすること」ができるようになったと思っています。
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てつが、めざす未来はどこにある??
【なほ】
てつさんはこれからどこへ向かうんでしょうか?
【てつ】
ぼくは自分ひとりでカタチにすることができないんですよね。アートのように自分の中にあるものをカタチにするというより、お題があるほうがやりやすいんですよ。
ほかの人といっしょに考えて、あーだこーだと言いながら進めていくと、最終的にいい着地点につくと思っています。そうやっていろいろな方と出合いながら、カタチにしていきたいと思っています。
【なほ】
いい着地点ってどんなところですか?
【てつ】
いいアイデアは、まず社会的に価値を持つこと。だれかの苦しさがちょっと楽になってくれたらうれしい。あとはおもしろいかどうか。
【なほ】
さすが大阪人の血が騒ぐんですね。
【てつ】
おもしろいは大切ですよ。大きな予算をかければアイデアはカタチにできるかもしれないけど、おもしろいアイデアで壁を超えることができるんです。
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しかも、いいアイデアは安い。実験しやすいこと、つくりやすいことは大切です。実験してうまくいかなければ改善を繰り返せばいい。そのためにもつくりやすいことは大切ですよね。
【なほ】
それ、何度もSCSで叩き込まれましたね。
【てつ】
いいアイデアってだれも疲れないんですよ。だから継続する。
【なほ】
てつさんの話を聞いていると、カタチにすることってもっと簡単なんじゃないかって錯覚しちゃいますよね。
これが創造性の民主化の第一歩なのかもしれませんね。
POST SCRIPT
今回、インタビューして、てつさんを掘り下げてみて、SCSがどういった経緯でスタートしたのか伺えて、楽しかったです。ありがとうございました!もっといろいろ聞きたいことはたくさんありますが、それはまた、別の機会に追々と……。お楽しみに!!
Written by Naho / Edited by Eddie U