見出し画像

岡村隆史さんの発言を考える

岡村さんがラジオにて発言された内容に注目が集まっています。

「今おもしろくなかったとしても、コロナが終息したら絶対おもしろいことあるんです。短期間ですけれども、美人さんがお嬢やります。なぜかというと、短時間でお金を稼がないと苦しいですから」という趣旨の発言をしたということですが、これが不適切な発言であったとして、本人も謝罪しているようです。

これに対して、Twitterでは岡村さんを批判する声や、#岡村隆史頑張れのハッシュタグで擁護する声など、様々な声が上がっています。

これは一言では語れない根深い社会問題が潜んでいると思うのです。


岡村さんの発言はこう言うことだと思うのです。

新型コロナにより景気が悪くなる

景気が悪くなると経済的に困窮する人が増える

経済的に困窮した人の一定数の人が性風俗産業に流れる

性風俗産業に勤める人が増えると、そこには一定数の可愛い子が含まれているだろう

可愛い子にサービスを受けられる可能性が高まる←(これが楽しみ)


おそらく岡村さんはそこまで深く考えていなかったとは思います。一番の最後の「可愛い子のサービス楽しみだなあ。」ぐらいにしか思っていないのではないでしょうか。しかしこの発言の根底には、女性は経済的に困ったら、男性に身体を売って稼げばいいし、それを私は楽しみにしているという女性蔑視の考え方が透けて見えるのです。そして、岡村頑張れなどのハッシュタグで応援する人たちは、少なからずその考え方を肯定しているのです。

世界経済フォーラムでは、毎年ジェンダーギャップ指数を公表していますが、「ジェンダー・ギャップ指数2020」において、日本は121位と世界的に見てもかなり低い順位となっています。特に経済と政治の分野で遅れをとっているようですが、その根幹には芸能人のこういう発言を容認する現状が影響しているように思います。

経済の分野は少しずつ改善がみられるようですが、政治の分野ではまだまだ女性の政治家が少なすぎます。女性の割合はせめて3割、理想は5割必要ではないでしょうか(昨年の記事ですが現状は10%前後です)。

また、性風俗産業が経済的に困窮した女性の受け皿になっているという点も問題です。若い女性が短時間で比較的多く稼げるはそう多くはないでしょう。性風俗産業がそんな日本のセーフティネットの一つであるというのならばこんな悲しいことはありません。男女問わず困った人に手を差し伸べる社会を目指したいですね。

岡村さんの今回の発言はとても容認できるものではありませんが、そんな現状の課題を浮き彫りにした発言だったと思います。皆さんはどう感じましたか?




いいなと思ったら応援しよう!