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「セルフ・ハンディキャッピング」を克服するために
学生時代、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
テスト前にゲームをしたり掃除をしてしまう、という謎の現象。
これ実は、心理学用語で「セルフ・ハンディキャッピング」と呼ばれています。
セルフ・ハンディキャッピング(英語: Self-handicapping)とは、自分の失敗を外的条件に求め、成功を内的条件に求めるための機会を増すような、行動や行為の選択のことを指す概念。エドワード・E・ジョーンズ(英語版)らによって提唱された。自分自身にハンディキャップを付けること、という意味である。
つまり、テスト前にゲームをしたり掃除をすること(=自らにハンディキャップを課すこと)で、悪い点数だったとき(=失敗したとき)は言い訳にし、逆に良い点数だったとき(=成功したとき)は自分の実力を過大評価する、というわけです。
ビジネスシーンにおいても、このセルフ・ハンディキャッピングを度々見かけます。大事なプレゼンの前日なのに、なぜか飲み会に行ってしまう。忙しくて目の前の仕事がまだ終わっていないのに、なぜか別の仕事を引き受けてしまう。周りから見ると「どうして?」と思うような行動の多くは、このセルフ・ハンディキャッピングだったりします。
自分で自分にハンディキャップを課すことで予防線を張り、「まだ本気出してないだけ」と言う。シンプルに本気で挑戦することが怖いから。そして、自尊心を傷つけたくないからなんですよね。悲しいかな、これが人間のさがです。
このダサい行動をどうにかしたい。そう思ったら、とにかく自分自身を俯瞰で見てみるべきです。セルフ・ハンディキャッピングって、自分の言い訳としては成立するんですが、他人への言い訳には成立しないんですよね。周りの立場になって、自分がどう見えているか、冷静に考えることが大切です。
仕事は楽しいことばかりではないし、むしろ大変なことの連続です。言い訳をしたくなったり、逃げたくなることもあると思います。でも一度踏みとどまって、第三者の視点で自分を客観視するよう心がけましょう。
一時的には傷ついたり、精神的なダメージを負うかもしれません。でも、その先には必ず成長が待っていると思いますよ。