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間取りの考え方~断面図から考える

アラフォー女性建築士の『さわ』です。
主に関西で住宅を設計しています。

今週はまた新しいモデルハウスのプランを頼まれているのでそちらを考え出したことについて書こうと思います。

敷地の条件

敷地面積は35坪ほどで間口が6,700の細長い成型の土地です。
近くに海があって道路側が南面です。
道路の反対側は緑地帯が広がっているので道路側に大きく開けた建物を造ってもいいかなと思っています。

間取りの要望

海が近い事もあってTHE住宅というよりは少しリゾート感のある家。
先にも書いたように南の道路側に眺望のいい家。
ソーラーパネルを載せる事は必須。

これが主な要望です。

間取りの計画

眺望を考えて2階リビングの間取りにしようとそれをベースに考えてみます。

最初にとりあえず形にした間取りはこんな感じです。

2階リビングの間取り

書き上げてみてちょっと違うなと思いました。
というよりまったくリゾート感はなくこれではいつもの住宅です。

あとはやっぱりバルコニーは南側に大きく持っていこうかなと考え直す事にしました。

2階リビングとデッキバルコニー

間取りはまだできていませんが2階のイメージこんな感じがいいなと書いてみました。

2階のイメージ

リビングと同じぐらいの大きさのバルコニーとリビングを同じフロア高さでつなげたいなと思います。

断面図から考える

バルコニーにデッキを敷くとリビングの床より高くなるので、リビングの床も同面に揃えてフルフラットにしたい。

断面図で考える

リビングの床が上がる分リビングの天井が低くなってしまいます。
せっかくバルコニーとフルフラットでつなげて解放感を出そうと思っているのにこれでは本末転倒です。
じゃ~天井上げればいいじゃんと思いますが、単純にそうもいかない理由があります。

木造の場合3mを超える柱はかなり工事費が上がります。
理由は加工代金が上がる事以外に搬入するトラックが変わることとです。
だから出来るだけ1フロアの階高は3mを超えたくない。

じゃ~吹抜にする??
それが一番いいかも知れないのですが、2階をシンプルにLDKのみの間取りにした事で部分的に3階にしようかと考えました。
3階になると色々と法規的に制限が増えてきます。
吹抜けにすることで道路側からの代替非常用侵入口を取るのが難しくなります。

法律をすり抜けたい

3階じゃなくて2階ならいいんですよね。
実は階数の考え方って断面にすると分かるのですが

これは2階建て

実はこれ2階建てになります。
床が重なる部分が2階であるのならば建築確認申請上は2階建てなのです。

床下収納と塔屋は条件を満たしていれば床にはいりません。
これを利用して3階建て風2階建てで間取りを考えてみようか・・・

ただこうなると無駄に出てくる大きな床下収納は果たして使いやすいのか!?
バルコニーはそんなにいるのか?!
まだまだ、間取りにするには色々問題点が山積みですが方向性としてはこの方向で考えていこうと思います。

さいごに

大体間取りを考える時は平面で考えるのですが先日書いたスキップフロアーの家の様に高さをしっかり考えないといけない時は断面から考えたりもします。

頭の中で描く3Dだけでは実際見えてこない事もあるのでしっかり高さについて検討する必要があります。

まだまだ先日書いた間取りのお直しや色々間取り地獄が続いております。
また完成した間取りも徐々に上げれたらなと思っております。

今週もありがとうございました。

左巴建築設計事務所 さわ。


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