間取りの考え方~平屋の大きな屋根の家~ 3.「内装、階高編」
アラフォー女性建築士の「さわ」です。
主に関西で住宅を設計しています。
「間取りの考え方」コラボ企画として一つの間取りをもとにナミ構造設計さんと記事をリレーしています。
最初の間取り記事はこちらです。
この間取りを構造チェックしていただいた記事がこちらです。
今週はこちらの構造チェック記事をもとに記事を書いていきます。
構造チェックの感想
大きく分けて構造チェックは耐力壁量と梁のかけ方について書いてもらいました。
耐力壁量
まずは耐力壁をチェックしてもらいました。
Y方向の耐力壁が少ないのと、車庫とポーチ側のX方向の耐力壁が少ないのでバランスが気になっていましたがどちらも問題ないと回答をいただきました。
今回チェックしていただいたのは建築基準法(耐震等級1)での耐力壁量のチェックでした。
最近お客様から
「耐震等級はいくつですか?」
という質問いただくことが多いです。
長期優良住宅をとろうと思うと、耐震等級3必要です。
もし、この建物で耐震等級3を取る場合はどれぐらい必要な壁が増えるのか次にナミ構造設計さんに教えてもらいたいなと思いました。
梁のかけ方
梁のかけ方に関しても細かくアドバイスいただきました。
建設会社にもよりますが、私がお世話になっている会社なら梁せいは390ぐらいまで許容範囲なので一番大きな梁のサイズ330だったので思ったほど大きな梁にならないなという印象でした。
やはり平屋だからでしょうか?
中庭の吹抜けは天井部分に火打ちを入れた方が強くなるとの事だったので火打ちを避けつつ屋根をくり抜く事にします。
構造チェックを踏まえて
構造チェックを踏まえて、間取りを細かく調整していきます。
耐力壁は今の段階では問題ないとのことだったので間取り図は大きく変更する必要はなさそうですが、予算の問題で駐車場部分屋根はなくして最終この形に収まりました。
梁のかけ方で大きくなる梁の位置とサイズを教えてもらったのでそれを踏まえて建物の高さを決めていきたいと思います。
建物高さは斜線制限がある場合はそちらを優先して考えますが、今回は平屋という事でそこはそんなに気にしなくていいので、ナミさんに見てもらった梁せいを元に考えていきます。
一番大きい梁が330で天井高さを出来れば2,500取りたいのでそこから下地の厚みや配管の通るスペースなど考え、階高を3,000にしようと思います。
ナミさんから登り梁のご提案もあったので、登り梁の場合はこうなります。
今回は平屋なので登り梁にする事で屋根勾配なりに勾配天井にする事が出来ます。
メリットしては天井高さを高くとれ、解放感を感じる事が出来ます。
しかし今回はソーラーパネルを乗せる前提で屋根勾配を決めていたので、LDKの一番高い部分がキッチン収納部分になります。
少しキッチン側が間延びして感じになるのと、キッチンの換気扇の仕込みが難しくなるので今回は天井高さ2,500で内装を考える事にしました。
内観パース
最終的に天井高さ2,500でキッチン部分だけ下がり天井にする事にしました。
広いLDKの中で天井高さを変えるのはアクセントになります。
キッチン廻りもナミさんの構造チェックで柱無しでも行けそうだったので、アイランドキッチンにしてみました。
いい感じに納まりました。
さいごに
今週は間取りを書いた後も細かい調整をしたり、内装を決めたりする流れを書いてみました。
次にもう一度ナミさんにこちらを記事をお渡しして、最終構造チェックと耐震等級に関する質疑回答について書いてもらおうと思います。
引き続きにコラボ企画をお楽しみください。
コラボ記事はこちらに順番にまとめていますので最初から読みたい方はこちらからどうぞ。※随時更新
今週もありがとうございました。
左巴建築設計事務所 さわ。