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間取りの考え方~間取り相談Part1-1

アラフォー女性建築士の『さわ』です。
主に関西で住宅を設計しています。

今週は間取りのご相談をいただいたのでそちらを元に間取りの修正案をご提案していきたいと思います。


ご相談をいただいた間取図

ご相談いただいた間取り図は木造2階建て4LDK約32坪の間取りです。

ご相談いただいた間取り図

こちらの間取りは個人の方からの相談ではなく、業者さんからの販売用間取り図の相談です。

ですので、家族構成などは想定で考えます。

間取図の気になるところを書き出してみる

気になる部分、修正したい部分を間取図に書き込んでいきます。

間取図の気になるところを書き出してみる

1階の間取り

こちらの敷地は高低差があり、道路面から設計地盤までアプローチが必要になります。
駐車場の位置は決まっています。

最初に気になったのが配置です。
大きな敷地に対してアンバランスな配置が気になりました。
また、アプローチから玄関までの動線が長いのも気になりました。

次に気になったのは様々な動線が混線しているところです。
例えば、帰宅動線を見ても来客動線とプライベート動線が混線しています。
水まわりへの動線もダイニング、スタディースペースを通る為落ち着かない動線になっています。

実際に家づくりをするときに、その間取りの動線が家族にとって暮らしやすいかどうかはこの様に普段の生活を想定して動線を矢印で書き込んでみてください。
そうすることで間取りのいいところ悪いところが見えてきます。

2階の間取り

2階は3部屋が均等に振り分けられていてどんな家族想定でも使いやすい間取りだと思います。
ただ収納やトイレの奥行きなど細かいところで気なる部分はあります。
また階段上部がデットスペースになっているので活用していきたいです。

唯一どうしても修正したい部分が廊下からバルコニーの出入り口です。
幅が1間無い引き違サッシは開口部分が半分になりますので実際に出入りする開口幅が狭くなり不便です。

間取り変更案を考える

書き込みをした気になる部分を元に間取りの変更案を書き込んでいきます。

間取り変更案を考える

配置について

右側部分は擁壁とノリ面があることでこのような配置になっていたようです。
整地部分で左右の配置を均等にして、できるだけアプローチと玄関を近づけられる様に配置します。

1階の間取り

玄関とシューズクロークの位置を入れ替えます。
そうすることで、さらにアプローチから玄関までが近くなります。
また、玄関からLDKへのお客様動線も短くなり動線がスッキリします。

考え直す部分

LDKのレイアウトと水まわり動線に関しては間取りを考え直すことにしました。
ポイントはリビングとダイニングのつながりを考えてキッチンの配置を大きく変えようと思っています。
それに伴って水まわり動線もスムーズになればいいなと思います。

2階の間取り

2階は廊下を部分の活用方法をもう少し考えてみようと思います。
階段上部を利用して、収納にするか、スタディースペースにするか・・・
またバルコニーの出入り口をこのままの間取りであれば引き違いから引き戸に変更して出入りをしやすくします。

廊下部分の活用方法を考えていると階段位置も変更しようかと思ってきました。
そうなるとかなり間取りが変更になる可能性もあります。

来週は間取りをご提案

間取り図の上に書き込みして考えるうちに、こちらの間取りをベースに新たに間取りを考える事にしました。

一番の難題はLDKのレイアウトだと思います。
真四角に近いL型のLDKは構造上と使い勝手と家具のレイアウトなど色々と悩む部分が多いです。
LDKのレイアウトを考えつつ他の水回り動線なども修正した間取り案をご提案できればと思っています。

よろしければ来週も考えた間取り図を覗きに来てください。
今週もありがとうございました。

左巴建築設計事務所 さわ。

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