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間取りの考え方〜収納計画(2)

アラフォー女性建築士の『さわ』です。
主に関西で住宅を設計しています。

先週から収納計画の考え方について書いています。

その中で収納は『適材適所適量』と書きました。
『適材適所適量』の為には収納の大きさ、奥行き、形などの計画も必要です。

以前にも『収納』に関する似た記事を書いたのですが今回はもう少し細かくそして最近更新している内容もあるのでそれらを書いていきます。

収納の奥行きについて考える

ちょうど一畳サイズのこの奥行きは

一畳サイズ

お布団を三つ折りした場合に最適な奥行きで主に押入として計画される奥行きです。
押入向きの収納ケースを使う場合もおすすめです。
参考に無印良品の収納の奥行きを参考にしてみます。

奥行き660の収納ケースがちょうど納まります。

しかし服をかけて収納するのには深すぎる奥行きです。

服をハンガーパイプにかけた際の奥行きはおよそ400です。
壁芯で奥行き600あればクローゼット収納としては十分です。

ハンガー収納の下に収納ケースを使う場合に
奥行き445の横ワイド収納ケースならこの奥行きでもいいのですが
奥行きが550の収納を使う場合は600では収まらないので

私がクローゼット収納として計画するときは壁芯で奥行き700か750にしています。

ではその他の収納の奥行きはどうでしょう。

パントリーや洗面所のストック品を収納する場合は奥行きが深いと前後の物が出し入れしにくくなるので、狭い方がいいです。

無印良品のファイルケースを使って収納する場合

奥行きが320なので棚板は300~350あれば十分です。
収納の奥行きで言うと壁芯で400~450あれば扉を付けても十分です。

タオルなども畳み方にはよりますが、大体がこの寸法だと使いやすいかと思います。
食器棚の奥行きも450が一般的なので、パントリーもこれぐらいあれば十分ですが、キッチンに納まらない家電や調理器具を収納です場合は少し狭いです。

たとえばホットプレートや今時ないかもですが寿司桶など。
まぁ形によるのですが・・・
それとゴミ箱もパントリー内に収納したい場合は

壁芯で奥行き600ぐらいの収納があればいいですね。

大体の収納の奥行きがイメージできましたでしょうか?

収納の形

次に間取りで考える収納の形について考えてみます。

扉タイプによる収納の形

扉タイプによる収納の形

押入れタイプでも開き扉を採用する場合もありますが、一般的には引き違いが多いです。
引違にするとクローゼットタイプの折戸と違って、収納の半分しか開口できないというデメリットはあります。

幅の狭い収納ですと、開き扉にしたり、折戸にする事が多いです。

また普段よく使う収納なら扉を付けずオープンタイプにすることもあります。
洗面所の棚などにおすすめです。

扉の種類については間取りの見方で書いた記事をご参照ください。

ウォークインか、ウォークスルーか

次にウォークインクローゼットの形について考えてみます。
ウォークインクローゼットとは、「ウォークイン」歩いて入れるという意味のままで人が入る事ができるクローゼットです。

入口がどこなのかで収納の形が変わるクローゼットについて書いてみました。

入口がどこなのかで収納の形が変わるクローゼット

全て2帖の同じスペースですが、一番左は入口が真ん中で両サイドに収納できるウォークインクローゼット。

その右側が反対側にも入口を設けると、「ウォークスルー」人が通り抜けられるクローゼットになります。

同じウォークスルークローゼットでも入口の位置によっては収納量が変わります。
ウォークスルーは2方向から出入りできる事で回遊できる間取り動線を計画する事が出来ますが、3つ目の形ですと収納量が減ります。

それであれば4つ目の入り口を一か所にした方が収納量を増やす事ができるので無理回遊動線にしなくてもと思います。

ウォークスルー、ウォークインクローゼットは入口の位置と収納の形、量が大きく影響します。

省スペース向きな1.5帖にした場合も同じですね。

1.5帖のウォークインクロゼットを考える

省スペースなウォークインクローゼットを計画する時に1.5帖タイプのウォークインクローゼットを計画する事があります。
しかし、1.5帖では入口を2か所設けてウォークスルー型にすると、1帖のクローゼットでいいのでは?!と思ってしまいます。

狭小住宅の間取りを計画する場合は特に無駄なスペースを無くしたいのでどのタイプが一番収納量が多く、無駄な空間が無いかを考えます。

まとめ

今週は収納の奥行きと、形について書きました。
『適材適所適量』を考えて収納計画を考える時に、どこにどれぐらいの量をどういった使い方で収納するのかを考えておく事でどの奥行きやどの形の収納が適しているのかを事前に計画する事が出来ます。

まずは、今ある物の量や収納方法について知る事が家づくりの収納計画ができるだけ失敗しないポイントだと思います。

今週もありがとうございました。
来週もよろしくお願い致します。

左巴建築設計事務所 さわ。

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