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アル・キンディと競馬占星術8

こんにちは。寒いですねえ。今回も当記事へのご訪問感謝です。

7まで読んでいただいて誠にありがとうございます。
読まれていない方は是非それまでの回を、出来れば1から読んでください。宜しくお願い致します。

前回までで、「うちの馬勝つかなあ」ホラリーチャートを出した際、まず見るべきは1ハウスのロードとか月とかといったものではなく、馬だから12ハウスのロードかな、でもなく、チャートを立てた瞬間の「時間のロード」であると、キンディ先生は書かれています。

もし時間のロードが水星ならば、水星によって表される色、それは「より薄めの黒」であり、「より薄めの黒い馬が勝つ」ことになるそうです。

じゃ2着は?時間の支配星の順番は決まっており、水星の次は月となります。月によって表される色の馬が2着に来る。月は「黒味がかった白」ですので、やや黒っぽさも混じった白い馬、みたいな感じでしょうか。

3着は?土星になります。これは完全に黒だそうです。

で、もし木星が時間のロードだった場合、白か金の馬が
火星がロードだった場合、赤い馬が
太陽だった場合、白い馬が
金星が時間のロードだった場合、漆黒にして輝く馬が
勝つそうです。

以上の事柄は何度も書くようで恐縮ですが、アメリカの伝統占星術師にして古典占星術研究家、翻訳家のベンジャミン・ダイクス氏が2011年に出版した「The Forty chapters of al-Kindi」P263に書かれています。この本はアル・キンディという9世紀アラブの哲学者によって書かれた「The Forty chapters」という本をアラビア語、あるいはラテン語で写本されたものを、ダイクス氏が英文に翻訳したものです。

で、私は全方面に渡って素人ですので、私の日本語訳がイマイチ信じられない方は、アマゾンで5500円くらいで売っていますので、ご購入をお勧め致します。売っている内に買った方が良いと思います。


余談になりました続けます。

P263. §651の文章を訳します。

しかし、ひとたび象徴星がこれらの色を識別したなら、もし星と星の混ざり合いがあったなら、彼らの色と接近する星の色との色の混ざり合いは、以下に従うでしょう-しかしそこでは常に象徴星の色が優勢となります。

例えば、木星がシグニフィケーター土星に接近している場合、毛の大部分は黒く見えますが、その中に金が混じっています。

火星が[土星]と混ざると、黒に近い、暗くて赤い色を示します。
太陽と[土星]が混ざると白っぽくなり、金星は黒っぽくなり、同様に水星も黒っぽくなります。

最後に[土星]に結合した月は暗く、[しかし] 輝きがあると言うべきか。

説明します。
土星がチャートの時間のロードだった場合、もしチャート内の土星に木星が接近(まあつまりアスペクト接近しているか、コンジャンクション接近)しているのなら、土星は基本黒色を表すのですが、木星の影響も入って白もしくは金色が混じった感じの馬が勝ちます、とキンディ先生は仰っている訳です。なぜなら木星が表す色は白か金だからです。

時間のロード土星に火星がアスペクトもしくはコンジャンクションしているのなら、勝ち馬は黒というより暗い赤になる。

土星に太陽がアスペクトもしくはコンジャンクションなら白になる。

土星に金星が被ると「middling black」まあまあの黒、とはどれくらいの黒かは若干微妙な所ですが、そうですね薄めの黒ってところでしょうか。

土星に水星の結合は黒っぽいと訳しましたが、「towards the dark」黒だけれどもより暗い感じ、だそうです。

土星に月、will be dark, [but] consistent with brightness.
暗いけど輝いている、でしょうか。

時間のロードが例えば土星だった場合、この星に他の星が絡んでいるのなら、その星の影響を受けて勝ち馬の肌色はこのように変わっていくのだと、キンディ先生は書き遺している訳です。


今回は以上です。

良いお年を。


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