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アル・キンディと競馬占星術9
こんにちはいつもお世話になっております。
前回8までを超簡単にまとめますと
1. 勝ち馬はホラリーチャートを立てた時間のロード惑星から検討せよ
2. 惑星はそれぞれの色を持っており、それに準じた毛色の馬が勝つ
3. 惑星が他の惑星とアスペクトもしくはコンジャンクションしていたならば、馬の色はまた変わって来る
以上となります。
で、8ではもし時間のロードが土星で、木星とアスペクトしているのなら
「毛の大部分は黒く見えますが、その中に金が混じっています。」
土星が火星とアスペクトしているのなら
「黒に近い、暗くて赤い色を示します。」
土星に太陽がアスペクトなら
「白っぽくなってくる」
とアル・キンディ著「The Forty Chapters」の英訳本「The Forty Chapters of al-Kindi」(翻訳および編集はBenjamin N. Dykes)§651に記しています。
今回は木星が時間のロードで、他惑星とのアスペクトがある場合、から見ていきましょう。P264、§652.です。
「木星が象徴星の場合、[木星の色と]他全ての色を混ぜた色の馬が勝つでしょう。木星が土星に接近している場合、金毛に少し黒毛が混じったような色でしょう。あるいは(身体の)一部は黒っぽいです。
火星が木星に接近しているなら赤っぽいです。
太陽木星接近なら、強く輝く白もしくはきらきら光る金。
金星接近ならハンサムで、バラエティに富んだマーキング
(※主に顔にある白の模様の事)があります。
水星接近は銀もしくは鉄の色です。月接近は輝く白もしくはこの色をよりはっきりさせた感じ。(※6.この色とは「木星によって表される色」)」
続きまして§653.もし時間のロードが火星だった場合、の項を読んでいきます。
「もし象徴星が火星で、土星に接近しているのなら暗い赤。
木星に接近しているのなら赤っぽい。額と尻尾は両方輝く白。
太陽接近なら赤みがかっており、たてがみと頭は赤。
金星接近は赤と黒が混在していたり、赤が黒よりも強かったりします。
水星接近もこの感じだが、さほどはっきりとしていません。
月接近は銀と赤のミックスです。」
以下、太陽、金星、水星、月が時間のロードである場合の研究は§658まで続きますが、この辺にしておきましょう。
§659は時間のロードがどの位置にあるか、あるいはどのような状態かでも、勝ち馬の特徴を知る事が出来ると述べています。いくつかご紹介しましょう。
「更に東にある象徴星、馬が若い事を表します。西にあるなら(※この種の動物の寿命などを勘案した上では)若くないです。順行ならば素直でまっすぐ走ります。逆行ならば斜行気味。戻ったり動かし辛く難儀。留ならばバカ、静止したまま。順行のスピードが速い:速い、遅い:逆。
アングルにあって順行・自身のディグニティ保持・太陽の光線が届く範囲外(※おそらくコンバストやアンダー・ザ・サンビームスの事を言っていると思われます):良好、強壮、行儀良い。逆:前述の正反対」
更にターム(バウンド)で馬主がどんな人物かを読んだり、時間のロードがどのハウスにあるかでも勝ち馬の馬主の社会的地位を見るなど、その手法が記載されていますが、こちらもここではご紹介を控えさせていただきます。
今回の連載ブログは「The forty chapters of al-kindi」という、アラブ系初の哲学者アル・キンディ(もしくはキンディー)がホラリーおよびエレクショナル占星術について解説した「The forty chapters」の英訳本の紹介をしたくて、出させていただきました。
著者ベンジャミン・N・ダイクス氏は凡人には真似できない、本当にすごいお仕事をされたと思います。ホラリーやエレクショナルにご興味のある皆さん。もしまだお手元に無いのなら、アマゾンでまだ売ってますから是非ご購入をお勧めします。無くなってからでは遅いですので。
ではでは。