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「藪の中 爆ぜたとうもろこしの音」2023.06.08.(木)

・今日こそはゼルダ姫を救いに行くと心に決めて退社したが、それは決して叶うことのない願いだった。「一日中ゲームをする日」をもらいたい、国から。

・映画館で隣の隣に座っていた女性が、延々とポップコーンをがさごそしていて、少しうるさかった。いや、だいぶうるさかった。音のあるシーンでも静寂のシーンでもがさごそしてるもんだから、ちょっと気になっちゃった。いや、だいぶ気になっちゃった。せめて、静かなシーンでは静かにしていてほしい。

・映画の中盤くらいで全て食べ切ったのであろう。そこからはがさごそが聞こえなくなったので、落ち着いて映画を観ていられたのだが……

・クライマックスの、めちゃくちゃ緊迫感のある静謐なシーンで、狙いを澄ましたかのように彼女のお腹が鳴ったのは最高だった。ぜんぶ許した。そんなにお腹すいてたんなら、ポップコーンでもなんでもいつでも食べていればいい。

・映画『岸辺露伴ルーヴルへ行く』を観てきた。かなりよかった。

・原作は漫画なのだが、それを映画にするにあたっての改変っぷりが絶妙で絶妙で……! 時間やロケーションをたっぷり使える、「映画だからこそ」の面白さがふんだんに詰め込まれた作品でした。漫画には漫画にしかできない表現があって、それを理解して弁えた上で、漫画をそのまま再現しようとするのではなく……!

・……めっちゃお話したい。こんどラジオで語ります。

・間の取り方だったりカメラのアングルだったり……そういう部分を美しいとか面白いとか感じるようになったのには、大人になったなぁと思う。今、この感性を手に入れた状態で観返したら面白い映画がいっぱいあるんだろうなと思って、わくわくしてきました。

・パンフレットの表紙が真っ黒だったの。最高に粋だった、カッコよすぎる。「この世で最も『黒』い絵」という作中のキーアイテムを意識したデザインなのだろうが、あまりにも素敵です。粋。

・それにしても写真って難しすぎる。私が今、この目で見ているパンフレットの方が、絶対にもっと黒くてカッコいいのに、この「黒」が写真で上手く表せられなくて悔しい。

・……やっぱり映画館、ポップコーン禁止にしない? もっと音がしないかんじの、落ち着いたヤツをメインにしませんか? おはぎとか、柏餅とか、どらやきとか。たいやきもおいしい。


#ほんのまいにち 324;2023.06.08.
『岸辺露伴ルーヴルへ行く』荒木飛呂彦

「ただ 人が いっしょうけんめい
 描いている途中の絵ってどんなのか?
 見てみたかった

 本物の…
 何か特別な感じのする
 状態の作品を」

映画版と比べて圧倒的に情報量が少ないのだけれど、それが「奇妙」を引き立てている。
すべてをすっきりと明らかにするのが、ミステリとして必ずしも正解ではない。そういう美学を、私はこの作品から教わった気がする。
すべてが明かされないからこその、美しさ。
その「理不尽」に、私はどうしようもなく惹き込まれてしまう。


#まいにちのおと 291;2023.06.08.
『FINDING THE TRUTH』Coda

「beyond the heaven's door」

ちょっとカッコよすぎて落ち着かない曲だ。

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