好物のはなし。
こんなタイトル書いといてなんだが、自分は食い物に関してあまりこだわりは無い。
そこそこしつけが厳しかったのと、もうさすがにいい大人なので出されたもんは黙って食うし、好き嫌いもそんなない。とりあえず食ったことないもんは1度口に入れてから考える。後ろの原材料とかは手持ち無沙汰な時に読むくらいで内容なんて見ちゃいない。気にするのは消費期限くらい。
高いフルコースも商店街の食堂の定食も愉快なおっちゃんらのインドカレーもちょっと汚い居酒屋の飯もコンビニ飯も友人との楽しいお茶会もケーキバイキングも焼肉も自分で適当に作った飯もうめぇうめぇと食い、CookDoや丸美屋の企業努力に支えられて一皿ひと家族分を家でソロで食う人間である。(中華の素は3-4人家庭を想定されているため食欲が落ち着いてきたアラサー近い人間には、多い。ただ最近は1-2人分も増えてきたので嬉しいソロライフの人間である)
そんなんなので人から「好物なに?」って聞かれるとちょっと困る。
好物。
大辞泉には「すきな飲食物」とある。すきな飲食物。よく「毎日食べたい!」「丼で欲しい」とかで好物を表すが、まぁそこまでの食品はない。そもそも食に対して無頓着だし、特に一人暮らしを始めてからは気がついたら飯を食いそびれている事態はよくある。酷かったのは大学生のころ、卒論を書いている時は3日間くらいお茶のリットル紙パックのみで生きてた。社畜の時も昼休みに固形物を食べるのが煩わしくてミルクティだけ一気飲みして仕事を片付けたりしてた。逆にドカ食いをすることもある。身長が月数センチ単位で伸びてた10代の時は野球部みたいな量を食ってたし、今もたまにマック2人分とかカツ丼うどんセットとかなんでもいいから腹に入れたい時はあるし、いれる。
いや振り幅おかしくない?
だいたい食の好みとかって
美味しい>普通>頑張れば食える>嫌い
みたいな感じになると思うんだけど、自分の場合は普通~頑張れば食えるの幅が広いんじゃないかなと思い始めたのが一人暮らし始めてから。嫌でも3食食ってた実家暮らしのときに比べて、一人暮らしだとめんどくささが勝つと本当に食べない。「適当でいいや」とすらならない。
しかし働きはじめるとそうはいかなくなってくる。暫くはいいんだけど忙しすぎて、さらに食わないとだんだん動けなくなってくるしパフォーマンス目に見えて落ちるし泣きたいのに忙しくて泣けなくなってくる。でも出勤しなきゃ行けないので、カロリーメイトとかゼリーを流し込んでまた仕事するんだけど、まぁ当たり前で月イチくらいでガタが来てドカ食いするんだけどここで来るのが「私はなにが食いたいんだ……?」という迷宮なんですよね。これ、ドツボにハマるとまじで恐ろしいんですけど「私はなにが食いたいんだ?」→「わからない」→「自分の食いたいものすら分からないなんて、自分はなんてダメな奴なんだ。食べる資格なんてない」のセルフネグレクトになるので。いまは結構色々あって比較的穏やかで落ち着いてるんだけど。まぁまだ涙腺ぶっ壊れ侍なんだが。
どうせすぐに、じゃなくてもいつか忙しさとか悲しみに殺されかけた時に「こういうのなら美味しいよ」と未来の自分に宛てて残しときます。そういう時って判断力鈍ってるので。なにより自分を信じてないので。経験からそういう時に台所に立とうとするとろくな事にならない。これはマジで疲弊してた時期に飯食って泣いてを繰り返してたりしたので実感した。よいこはこんな実感の仕方はしない方がいいと思う。卵もまともに割れないし包丁で指を削ぐ。
すき焼きふりかけ
→天才。これと米があればいい。社蓄時代から死にかけてる時のためにレンジでチンのコメを常に用意しておくことにしてある。デロデロで帰宅しても食える。3分間レンジの前で世を儚んでれば食える。こしあん入ってると知った時はびっくりした。
食パン焼いてジャムとバター塗ったやつ
→安定の美味しさ。いちごかマーマレードがすき。ジャムがなければ砂糖をかければいいじゃない。ただし、砂糖が固まってしまうことがめんどくさすぎて我が家は角砂糖に変えてしまったのでできない。うちはバターがないのでもっぱらマーガリンです。
崎陽軒のシウマイ弁当
→シウマイおいしいし、他のおかずも美味しい。タケノコの煮たのがめちゃくちゃすき。タケノコの煮たのと結婚したい。シウマイについて言及はしない。みんな美味しいの知ってっしょ。
コーヒーゼリー
→やっすい3連パックのやつ。緑のアルミの蓋のやつがいちばんうまい気がする。
アイス
→今年のトレンドはかき氷みたいなのの中に練乳入ってるやつ。あとはフタバのフロート。サクレよりフロート派です。あのコーラフロートとかコーヒーフロートの真ん中の甘くないバニラ。バニラアイスより柔らかくてスジャータとかコーヒーミルクをめちゃくちゃ上質なアイスクリームにしたみたいな味がして最高。好きなんだけど最近見ないな。見つけた方教えてください。
カツ丼
→疲れてる時は玉子とじが嬉しい。ソースカツ丼もすき。さすがに最近はカツ丼うどんセット、キツくなって来た。
マックのダブルチーズバーガー
→ダブチは飲み物。モスのダブルモスチも好きなんだがあれは気持ちに余裕が無いと無理。ミートソースと戦えない。あとみんなミートソースにだけ言及するけど、私はあの厚切りトマトが苦手(味ではない)。食ってるうちにズブルンってずれてしまうので綺麗に食べられない。
煮魚定食もしくはサバの味噌煮定食
→めちゃくちゃすき。レジェンドオブ煮魚定食は友人たちと旅行でいった大洗の海辺の漁師食堂みたいなとこ。笑っちゃうくらいうまい。さすがに落ち込む度に大洗には行けないけど。やよい軒のさば味噌煮もすき。煮た魚が好きなんだよな。あとブリ照りもすきです。
チキン南蛮定食
→甘酸っぱい揚げた肉とマヨネーズタルタルサイコー。全部に言えるけど脳みそ死んで死にたい時は油を摂るといいよ。
お好み焼き
→食いに行った方がうまい。まじで。自分がやるかどうかは別として鉄板が目の前にあると楽しくなる。ラムネかレモンサワーを頼むと豪遊って感じ。
セブンのお好み焼きパン
→ジェネリックお好み焼き。中高生のときからお世話になってる。んなんだけど!!!時々消えては再販されてるからたまに居ないときある。
アメリカンドッグ
→うまい。
ペヤングソースやきそば
→大昔に大好きだったおじいちゃんと食べていた思い出の味……というのもあるがそれを抜きにしてもうまい。販売再開してくれてほんとに良かった。いいかい、これがが遺言と思ってくれてもいい。ペヤングは火薬を麺の下に入れるんだ。そうすると湯切りの時にキャベツで穴がつまらないからね。覚えていておくれよ。
ぶぶか麺
→カップの油そば。日高屋の油そばも好きなんだけど、今店が近くにない。ところで汁なしラーメンと油そばって何が違うんだろうか。
最終兵器ケーキ
→ちゃんとしたケーキ屋のケーキ。できたらフルーツケーキがいい。スーパーとかコンビニにはないし自分で作れないから特別感ある。喫茶店とかに行ってもいい。「ケーキを食べれる」という効果が脳みそに幸せを呼び込む。ただし、「ケーキ屋が開いてるうちに動かねばならない」という辛さがある。先日の友人のバースデーに買っていって以来、キルフェボンのタルトに惚れてしまっている。
ちなみに自分の座右の銘は「親が死んでも食休み」です。はるか昔、生まれて初めて人の死に触れた時、訳分からないしいつか自分も死ぬんだなと幼いなりに絶望して考えたしご飯どころじゃなかったんですけど、「悲しくてもお腹は減るしやらなきゃいけない事がいっぱいある」って言われて、早退したせいで食えなかった給食の牛乳と帰りに無理やり買ったカツサンドを無理やり詰め込んで一命を取りとめたので。あと食ったら普通に眠くなったし悲しくなったので。感情の大洪水。
人間はある程度元気がないと悲しめないし泣けないです。ちゃんと食えよ~~、多分無理だけどできる範囲で。